上智大学カトリック推薦入試とは?受験資格や選考方法について解説

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上智大学の入試には、「カトリック推薦入試」という名の入試があることをご存じでしょうか。これは、全国にあるカトリック系の高校の生徒を対象とする推薦入試です。推薦入試は、選考対象が絞られるため、対象者にとっては他の受験生より有利になります。

しかし、出願基準として高い外国語能力が求められるほか、志望理由書も選考の対象となるなど、他の入試とは異なる難しさもあることが特徴です。この記事では、その点に焦点を当てながら、上智大学カトリック推薦入試の概要や攻略法について解説しつつ、カトリック推薦入試の合格者向け奨学金についても説明します。

上智大学カトリック推薦入試の受験資格

上智大学では、すべての学部学科でカトリック推薦入試を行っていますが、受験資格が与えられるのは、次の要件を満たす受験生のみです。

日本カトリック学校連合会に加盟する高等学校を卒業見込の生徒

上智大学カトリック推薦受験の受験資格があるのは、「日本カトリック学校連合会」に加盟する高等学校を卒業見込みの高校3年生です。その中から、「上智大学を第1志望とする生徒」を対象に入試を行います。(2021年度より総合型募集となり、学校ごとの募集はなし)

日本カトリック学校連合会とは、「日本カトリック幼児教育連盟」「日本カトリック小中高連盟」「日本カトリック短期大学連盟」「日本カトリック大学連盟」を傘下に持つ一般社団法人のことです。目的は、カトリック学校教育の振興であり、2020年現在524の学校や幼稚園、子ども園が加盟中です。

上智大学もまた日本カトリック学校連合会に加盟しており、一般とは別枠で加盟高校に在学する高校生を受け入れています。

評定平均値と外国語検定試験の結果が出願基準を満たしている

上智大学のカトリック入試の受験資格としてもう一つ重要な基準となるのが成績です。具体的には、学業成績を示す「評定平均値」と「外国語検定試験の結果」の2つになります。ここでは、それらの基準について詳しく見ていきましょう。

1.評定平均値
出願時点で全科目の評定平均値が4.3 以上(神学部は4.0以上)が基準です。また、評定平均値が4.0以上4.3未満で、各学科が別途で設定する外国語検定試験の出願基準を満たす生徒も受験できます。

2.外国語検定試験の結果(神学部を除く)
神学部を除く各学科の志望者は、以下の外国語検定試験の出願基準を満たす必要があります。対象となる外国語検定試験は以下の通りです。

【英語】
英検、TOEFL®iBT、TOEIC® L&R、TOEIC® S&W、国連英検 IELTS、TEAP、TEAP CBT、GTEC、ケンブリッジ英検
【ドイツ語】
独検、GoetheInstitutのドイツ語検定試験、オーストリア政府公認ドイツ語能力検定試験(oesd)
【フランス語】
仏検、DELF・DALF、TCF

以上のうち、多くの高校生が受ける英語検定試験の最低基準は次のようになっています。

<評定平均値4.3以上>
英検:2級
TOEFL®IBT:スコア42
TOEIC® L&R:スコア550
TOEIC® S&W:スコア240

<評定平均値4.0以上4.3未満>
英検:準1級・準1級かつCSEスコア2450点以上
TOEFL®IBT:スコア72
TOEIC® L&R:スコア785
TOEIC® S&W:スコア310

以上は、あくまでも全学科を通した最低基準です。学科によっては、非常に高い最低基準を設けている場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

受験に必要な科目を履修見込みである(一部学部学科)

一部の学部学科では、以下の科目を履修済または履修見込であることも必須となります。

<総合人間科学部看護学科>
・数学Ⅰ・Ⅱ・A・B または化学基礎
・化学または生物基礎・生物

<経済学部経済学科>
・数学Ⅰ・Ⅱ・A・B

<理工学部全学科>
・数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、A・B
・「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」のいずれか

上記以外の学科については、特に必修科目の指定がありません。以上の受験資格をすべて満たすと、上智大学のカトリック推薦を受けることができます。

上智大学カトリック推薦入試の出願書類

次は、上智大学カトリック推薦入試の出願に必要な書類について説明します。

1.上智大学志願票

「Web出願システム」のマイページにあります。本人が必要事項を入力し、受験料の支払い後に印刷します。

2.志望理由書

大学のWebサイトからWord版をダウンロードし、本人が必要事項を記入して印刷。志望理由書には、上智大学や志望学科への興味や関心の強さ、入学後の学生生活(学業その他)についてのプランなどを記載します。

3.推薦状(人物紹介状)

大学のWebサイトより「推薦状(Word版)」をダウンロードし、本人をよく知る人に書いてもらいます。学校長、副校長(教頭)、進路指導教員、学年主任、クラス担任、クラブ顧問、教区の司祭など、本人をよく知る親族以外の人が推薦状を書き、原本を大学に提出します。特別な活動や経歴などがある場合は、以上の人物以外の人が記した推薦状(原本)も提出可能です。

4.高等学校調査書

在籍する高等学校長が証明した調査書の原本です。一度提出した証明書の返還や差し替えはできません。高校在学中に留学した場合は、留学期間中の学業成績証明書(高校学校長名の成績証明文書でも可)が1学科1通必要です。

5.外国語検定試験の試験結果

外国語検定試験の級やスコアを証明できる書類です。1学科1通ずつ必要となります。

6.学科の指定する「レポート等特定課題」

英文学科・社会学科・社会福祉学科では、各学科が指定するレポートなどの課題も提出する必要があります。2学科受験する場合は、上記すべての書類の原本を2通ずつ用意する必要がありますが、1通しか原本がない場合は、「在籍高校による原本証明済みのコピー」でも可です。

詳しくは、「上智大学入学試験要項2021 年度カトリック高等学校対象特別入学試験」をご覧ください。

上智大学カトリック推薦入試の受験スケジュール

今度は、上智大学カトリック推薦入試の受験スケジュールです。ここでは、出願までと出願後に分けて説明します。

出願までのスケジュール

上智大学カトリック入試の出願にあたっては、最初に大学ホームページ内にある「Web出願システム(2020年8月3日(月)10時公開予定)」にアクセスしてマイページを作成します。出願までの手続きの流れは以下の通りです。

1.出願前の準備
マイページを作る前に必要なものは、マイページ登録に必要な本人のメールアドレスと3ヶ月以内に撮った顔写真(背景、帽子なしで正面を向いた写真)です。写真のサイズは5MB以内、形式はJPEG、PNG、GIFのいずれかとなっていますが、縦横比の指定はありません。また、マイページにアクセスするためのパソコン環境や、出願書類を印刷するプリンターも用意する必要があります。

2.マイページの作成 
「Web出願システム」が公開されたら、マイページを作成します。画面上でメールアドレスや住所などの個人情報の入力、顔写真の送信を行い、出願情報入力画面が公開されるまで待ちます。

3.出願情報の入力と入学検定料の振込
出願情報入力画面が(2020年9月1日10時公開予定)が公開されたら、画面上で出願学科の登録を行います。全学部全学科より第2志望まで登録可能です。出願情報を入力したら、2020年9月7日(月)23:59までに入学検定料(1学科3万5,000円、2学科5万5,000円)を支払います。

支払いは、クレジットカード、コンビニエンスストア、Pay-easy(ペイジー)、インターネットバンキングのいずれかで行います。

4.出願書類を上智大学に郵送する
入学検定料を支払ったら、「上智大学志願票」「志望理由書」を印刷し、他の出願書類とともに角形2号封筒に入れます。封筒の表にはマイページから所定の宛名ラベルを印刷したものを貼りましょう。

すべての準備が整ったら、出願書類を速達の簡易書留で大学あてに郵送しましょう。2020年9月8日(火)までの消印まで有効ですが、念のため少し早めに郵送することをおすすめします。

5.受験票のダウンロード・印刷
2020年9月28日(月)午前10時ごろからマイページから受験票を取得できます。
試験当日はその受験票を印刷して大学に持参することになります。

出願後のスケジュール

出願後のスケジュールは以下の通りです。

・受験日
2020 年10月3日(土)

受験会場は、上智大学四谷キャンパスです。集合時間は午前8時半~9時、試験開始時刻は午前9時半です。

・合格発表日
2020年11月1日午前10時

合格発表と合格通知書の発行は「Web出願システム」のマイページのみで行われます。なお、合格通知書は郵送されません。合格者はWeb上で発行された合格通知書を印刷して大事に保管しましょう。

・入学手続き
入学手続きには2つの期日があります。

1.2020年11月12日までに行う手続き
・マイページの「入学手続き」から個人情報と顔写真の登録を行う
・「学籍原簿・誓約書兼個人情報の取り扱いに関する同意」と「住民票の写し」を期日までに郵送する(11月12日当日消印有効)
・入学手続きに必要な費用の支払いを行う

2.2021年3月1日~3月31日までに行う手続き
・卒業証明書(卒業見込証明書は不可)の郵送
卒業証明書は、大学入学資格を証明する重要書類です。必ず期日までに提出しましょう。

上智大学カトリック推薦入試の選抜方法

上智大学カトリック推薦入試では、学業成績のみならず課外活動などの履歴も重視されます。それを前提として、1次選考の「書類審査」および2次選考となる「学科試問」「面接」が行われます。

1次選考:書類審査

1次選考における書類審査の「書類」とは、先に述した出願書類を指します。複数の出願書類のうち、合否を分けるうえで最も重要な類が「志望理由書」です。志望理由書には、以下の内容を盛り込みながら自分の言葉で志望理由を記入しましょう。

1.カトリックの教えに基づく「建学の精神」を理解しているか
2.上智大学への入学を第1志望とする理由
3.高校在学中どのような姿勢で学業や課外活動、社会活動に取り組んできたか
4.大学入学後に何を学び、どのような形で社会に貢献したいか

特に、1と4は最も大学が重視するポイントです。受験生は、その点を意識しながら、入学への熱意を伝える形で志望理由書を書きましょう。

2次選考:学科試問および面接試験

入試当日に行われるのが、2次選考の「学科試問」と「面接試験」です。

・学科試問
多くの学部学科が小論文の試験を行いますが、一部の学部学科では専攻に関係した学科試験を行います。受験にあたっては、志望する学部学科の出題内容にあわせて準備を行いましょう。

・面接試験
試験官2名、受験生1人で10分程度の面接が行われるようです。出願書類の内容について、面接官がかなり深いところまで質問するので、どんな質問にも答えられるように準備する必要があります。特に、「志望理由書」については内容を暗記するくらいでちょうどいいかもしれません。

当日緊張した状態でも落ち着いて面接が受けられるように、学校や塾などの模擬面接である程度面接に慣れておきましょう。

上智大学にはカトリック推薦受験生向けの奨学金制度がある

最後に、カトリック推薦入試の合格者が利用できる奨学金制度について説明します。

上智大学新入生奨学金

上智大学カトリック推薦入試の合格者のうち、経済的理由で入学が極めて困難かつ高校での成績が優秀な人を対象とする奨学金制度です。対象者は、入学直後の1年間授業料が全額、半額または3分の1減免されます。

上智大学カトリック高等学校対象特別入学試験奨学金

上智大学カトリック入試の合格者で経済的理由から入学が困難な人のうち、成績優秀かつ「上智大学の建学の理念」の発信者となりうる人物を選定して給付する奨学金です。原則4年間の授業料が全額給付されます。しかし、2年次以降の給付額については毎年審査により決定されるのが特徴です。

以上の奨学金は、同時出願が可能ですが、給付の決定はいずれか一方となります。上智大学への進学を希望しているものの、経済的な理由で進学が難しそうな人は、ぜひこれらの奨学金制度の利用も検討しましょう。

上智大学カトリック推薦入試は高校入学時から受験が始まる

上智大学カトリック推薦入試は、カトリック系の高校から上智大学に進学したい生徒にとって非常に有利な入試です。しかし、在学中の学業成績や課外活動なども選考の対象となるため、高校入学時から受験が始まっているといえるでしょう。また、「英語の上智」と呼ばれるだけあり、高い外国語能力も必要です。

そのため、合格は決して容易ではないといえるでしょう。しかし、カトリック推薦入試で最も大学が重視するのは「志望への熱意」です。受験に必要最低限の学力をつけることはもちろん大事ですが、最終的には「上智大学に進学したい」という強い気持ちが合格を引き寄せてくれるでしょう。

そのような熱意を持っている受験生は、ぜひ上智大学カトリック推薦入試にチャレンジしてみることをおすすめします。

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