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これが東大の農学部です

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一般の人に「東京大学を代表する学部といえば?」と質問して、「農学部」と答える人は少ないでしょう。しかし、東大農学部に入れば、農業、林業、水産業、畜産業、食品産業、農業行政など、ありとあらゆる「農」に関わることができます。

しかも東大の頭脳で農業を研究するわけですから、それで終わりません。東大農学部では分子という目に見えない小さなものから、地球上で最も大きな物体である地球までを扱います。

求める学生像とは

東大農学部が求める学生像には二通りあります。
一つは、あらゆる農に関わる人です。分子やバクテリア、酵母、微生物といった小さなものから、高等動植物までを研究する人。さらに、これらのさまざまな生き物が生き続ける自然環境の保全も考えなければなりません。東大農学部で研究するには、農学を修めるだけでは足りず、生命科学や環境科学も修得する必要があります。

もう一つは、農業周辺の重大事に興味がある人です。現在、世界の人口は72億人で、これが2050年には97億人になります。安全な食料を安定供給しながら、地球を守っていかなければなりません。そのためには、さまざまな課題を解決できる技術や社会をつくらなければなりません。東大農学部生には、人文社会科学の知見も求められます。

課程、専修

東大農学部には3つの課程があり、それがさらに14の専修(学)にわかれます。

<応用生命科学課程>
・生命化学・工学は、生命の仕組みをバイオサイエンスとバイオテクノロジーで解明していきます。
・応用生物学は、農耕地や緑地と昆虫や微生物との関係を研究します。
・森林生物科学は、生物学的、工学的、社会経済的視点から森林の生態系を研究します。
・水圏生物科学は、水中の生物の生命現象を深く理解して、食糧問題や環境問題の解決に貢献できる人材を育成します。
・動物生命システム科学は、哺乳類(高等脊椎動物)の生命のメカニズムの解明を目指します。
・生物素材化学は、生物がつくり出す再生可能資源、バイオマスを研究します。

<環境資源科学課程>
・緑地環境学は人と自然の共存を研究します。
・森林環境資源科学は、社会経済的、工学的、生物学的なアプローチで森林に迫ります。
・木質構造科学は、木材資源の活用を研究します。
・生物・環境工学では、生物資源を持続的に利用する手立てを考えます。
・農業・資源経済学は、農業を経済の切り口で分析します。
・フィールド科学の研究キーワードは、生物多様性、保全、管理です。
・国際開発農学は、食料生産と生物圏の保全をグローバルな視点で検討します。

<獣医学課程>
・獣医学の研究領域は、動物の医学と高等動物の比較生物学です。動物と人類のよりよい関係を構築します。

「こんな研究をしています」

東大農学部の最近の研究成果を紹介します。
・日本人6,000人のDNAを解析し、関節リウマチの発症を抑制する遺伝子を発見(2019年6月13日発表)
・東京電力福島第1原発事故で被害を受けた福島県飯館村での除染と農業再生の取り組みが、世界的な広告・コミュニケーションアワードである「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」でイノベーション・ライオン部門にノミネート(2019年6月13日発表)
・膀胱がんに対する新しい免疫療法の開発(2019年6月3日発表)

これらは成果のほんの一部ですが、東大農学部を目指す受験生のモチベーションを上げるには十分ではないでしょうか。

まとめ

「東大農学部で学ぶ」ということは、日本の農と世界の農を学ぶことでもあります。そして日本の農と世界の農を進化発展させることでもあります。さらに、日本の農と世界の農を守ることでもあります。農業は生命を賢く利用する営みです。命をとことん突き止めたい人は、東大農学部が望む人材といえるでしょう。

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