早慶のどっちが自分に合ってる?受験生が進学先を決めるポイント

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私学の雄(しがくのゆう)と呼ばれる早稲田大学と慶應義塾大学は、昔から早慶とセットで呼ばれてなにかと比較されます。また、早慶戦などのスポーツ交流も数多く行われており、両大学の縁は非常に深いことでも有名です。しかし、受験生の中には早慶それぞれの特徴についてまだ多くを知らない人もいるでしょう。

そこで、早慶の歴史やそこに通う学生の生活レベル、女子学生の割合、受験の難度や問題の傾向、卒業生の動向などについてお伝えします。

早慶のどっちが古い歴史を持っている?

早慶の歴史を見比べると、慶応大学が早稲田大学より24年早く開学しています。また、それぞれの大学の成り立ちも少し違うようです。ここでは、早慶それぞれの歴史や、大学創立までの成り立ちについて簡単に説明します。

早稲田大学の前身は1882年に大隈重信が創設した「東京専門学校」

明治政府で外務大臣も務めた大隈重信は、1882年(明治15年)に私費で早稲田大学の前身となる専門学校を創立しました。その校舎は、当時東京府豊島郡戸塚村(現在の新宿区高田馬場や西早稲田周辺)に建立されています。創立当初の「東京専門学校」には、政治経済科や法律科、理学科の正規3科のほか、選択科となる英学科が設置されました。

同じ豊島郡には「早稲田村」があり、そこに大隈重信の別邸があったことが知られています。そのことから、当初専門学校は「早稲田学校」「戸塚学校」などと呼ばれていましたが、その後正式に「東京専門学校」という名称が定着。やがて、「東京専門学校」の別名として再び「早稲田学校」の名称がポピュラーになりました。

しかし、専門学校から大学に昇格したのを機に、その別名を継承する形で1902年に「早稲田大学」と改称。以後、早稲田大学は日本を代表する私立大学としてその名を知られています。

慶応義塾大学は1858年に福澤諭吉が開塾した「蘭学塾」が前身

1858年(安政5年)、中津藩の藩命を受けた福澤諭吉が、慶応大学の前身となる「蘭学塾」を江戸築地鉄砲洲(現在の中央区明石町)に開塾。当初はオランダ語を中心に教えていました。やがて、創立者の福澤諭吉は横浜を訪れたことを機に、独学で英語を習得。1863年には、塾名を「英学塾」に改称し、以後は英語を教えるようになりました。

英学塾は、鉄砲洲と芝新銭座(現在の浜松町)とで何度か移転を繰り返します。そして、最終的には1867年(慶応3年)12月に芝新銭座の有馬家控え屋敷跡を塾の所在地とし、その翌年の1868年(慶応4年)4月には、塾名を「慶応義塾」に改称。1871年(明治4年)、慶應義塾はその本拠地を港区三田に移転。アメリカの教育課程を手本とした7年の正則科を開設しました。

その後慶応義塾は1890年(明治23年)に日本初の私立総合大学として、文学・理財・法律の3科を柱とする「慶応義塾大学」に。現在は、早稲田大学とならぶ日本最高峰の私立大学となっています。

このように、慶応義塾大学のほうが歴史としては古いです。しかし、いずれの大学も創立当初から日本の国際化を見据えて、外国語や法律、政治経済を柱とする教育に注力してきました。創立以来長きにわたり、早慶が日本を動かす政治家や経済界の重鎮を多数輩出している背景には、そのような歴史があることが如実にうかがえます。

早慶の学生はどっちがお金持ち?初年度学費で比較

早慶を進学先として考えている受験生や、その保護者の中には、「お金の面について気になる」という人もいるのではないでしょうか。特に、多くの人が語るのが、「早稲田は庶民的」「慶応義塾はお金持ちが多い」といったイメージです。しかし、本当にそのイメージは事実でしょうか。ここでは、その一つの指針となる初年度学費で比較してみましょう。

早稲田大学の初年度学費(2020年度)

まず、早稲田大学の初年度学費について、文系、理系、スポーツ科学部の3つに分類して平均学費を出してみました。(小数点以下切り捨て)

●文系学部平均:128万3,682円
※政経学部、法学部、教育学部(文系)、商学部、社会科学部、人間科学部、国際教養学部、文化構想学部、文学部の平均

●理系学部平均:172万4,625円
※教育学部(理系)、基幹理工学部、創造理工学部、先進理工学部の平均

●スポーツ科学部:164万円

上記の通り、文系学部の初年度学費の平均は約130万円、理系学部は約170万円、スポーツ科学部が約164万円となっています。この金額は、一般的な私立大学の初年度学費とほぼ同じ水準です。

慶応義塾大学の初年度学費(2020年度)

次は、慶応大学の初年度学費を次のように分類してみました。

●文系学部平均:140万9,600円
※文学部、経済学部、法学部、商学部、総合政策学部、環境情報学部の平均

●理工学部:184万3,350円

●医療系学部平均(医学部除く):213万7,517円
※看護医療学部、薬学部の平均

●医学部:384万3,350円

慶応義塾大学は、医学部をはじめとする医療系学部が多いのが特徴で、医学部の初年度学費が約400万円、その他の医療系学部も200万円を超える学費がかかります。また、文系学部と理工系学部の学費も、早稲田より10万~15万円程度高めです。

学費の面から見ればやはり慶応のほうがお金持ちの子女が多そう

慶応義塾大学の学生の家庭は、学費が高めな点を考慮すると、ある程度経済的に余裕があると考えられるため、「慶応=お金持ち」というイメージの人もいるかもしれません。なお、幼稚舎(小学校)からエスカレーター式に慶応義塾大学に入る学生は、トータルの教育費が非常に高額です。したがって、お金持ちの子女率は非常に高いといえるでしょう。

女子が多いのは早慶のどっち?

早慶の在学生に占める女性の割合も気になるところです。そこで、早慶が公表している2019年の在学生データをもとに、どちらの大学に女性が多いかを見ていきましょう。

早稲田大学の学部生数と女子学生の割合

早稲田大学の2019年全学部生(通信制含む)は4万267人、うち女子学生数は 1万5,235人で、全学部生の約37.8%です。

慶応義塾大学の全学部生と女子学生の割合

2019年5月1日時点の慶応義塾大学の全学部生数は2万8,643人、うち女子学生数は1万585人で、全学生の約36.9%です。

意外にも女子学生の割合は早慶でほぼ同じ

昔から早稲田大学といえばバンカラで男性が多いイメージがあり、慶応大学は早稲田より女性が多いイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかし、大学が公表するデータからは、意外にも実際の女子学生率は早稲田のほうが慶応よりもわずかに高いことがわかります。近年、「ワセジョ」という言葉がよく聞かれるように、「男性的な早稲田」のイメージがだいぶ変化してきているようです。

早慶の偏差値はどっちが高い?

受験生にとって最も関心があるのは、早慶の偏差値の違いではないでしょうか。ここでは、河合塾が発表している2019年度入試の偏差値をご紹介します。

早稲田大学の学部別偏差値

学部

偏差値

政治経済学部

67.5~70

法学部

67.5

教育学部

62.5~67.5

商学部

70

社会学部

70

国際教養学部

67.5

文化構想学部

67.5

文学部

67.5

基幹理工学部

65

創造理工学部

65

先進理工学部

62.5~65

人間科学部

62.5~67

スポーツ科学部

65


参考:河合塾

早稲田大学の偏差値は、文高理低の傾向です。しかし、どの学部も2019年入試の偏差値は60台前半から70の間と高水準になっています。早稲田を受験する人は、過去問などで受験問題の傾向をしっかり把握し、より効率的な勉強をすることが求められるでしょう。

慶応義塾大学の学部別偏差値

学部

偏差値

文学部

65

経済学部

67.5

法学部

67.5~70

商学部

65~67.5

総合政策学部

72.5

情報環境学部

72.5

理工学部

65

看護医療学部

57.5

薬学部

62.5~65

医学部

72.5


参考:河合塾

慶応の偏差値は医学部、総合政策学部、情報環境学部の72.5を筆頭に、やはり60~70台と高水準です。受験にあたっては、早稲田と同じく慶応の受験問題の傾向を正しく読み取りながら、入念な準備が必要になるでしょう。

なお、看護医療学部のみ偏差値が57.5で比較的入学難易度が低めですが、受験問題そのものの難易度は高い可能性があります。決して簡単と高をくくってかからないほうがいいでしょう。

早慶どちらも偏差値は60~70代の高水準

早慶の偏差値を比べると、若干慶応の難易度が高いものの、早慶どちらも偏差値60~70台と高水準で、難易度が非常に高い傾向です。合格を勝ち取るためには、それぞれの大学の受験傾向に合わせて入念な準備をすることが必須になります。

早慶の受験問題はどっちが難しい?

もう一つ、受験生の関心が高いのが受験問題の難易度や出題傾向です。そこで、今度は早慶それぞれの受験問題の傾向を見ていきます。

早稲田大学の受験問題は難問が多い!クセのある問題も出る

早稲田大学一般入試の受験科目は、文系学部が「英語、国語、地歴(科目選択あり)」、理系学部は「英語、数学、理科(科目選択あり)」です。出題される受験問題は、どの科目も教科書レベルを大きく上回る高難易度の問題が目白押し。また、問題のボリュームも多いため、「限られた時間内に大量の難問をいかに効率よく解けるか」が合否の分かれ目となるでしょう。

特に、国語は早稲田大学の受験において極めて重要視される科目となり、非常にクセのある個性的な問題が出ることで知られています。受験生によっては、問題文の内容を理解すること自体が困難な場合も。そのことから、特に早稲田の国語については集中的に傾向を把握し、受験対策においては出題のクセを一瞬で見抜けるほどの洞察力を養うことが必要です。

慶応義塾大学を受験するなら高校入学時から高い教養をつけることが必要

一方、慶応義塾大学の一般入試試験も一筋縄ではいきません。最も特徴的なのが、文系学部の受験科目に国語がなく、小論文の試験が課せられることです。小論文の問題は、提示された文章や資料を正しく読みこなしながらロジカルに分析し、読む人にわかりやすく要約して説明できるだけの国語力があるかが問われます。

しかし、小論文より重視されるのが、配点の高い英語と地歴です。英語は、構文が複雑な長文問題が多く、高い読解力と深い洞察力で行間まで文章を読み込むことが必要になります。また、地歴は国の歴史よりも深堀した都市や地域の地理や歴史などについての深い知識も重要です。

いずれの受験科目においても、付け焼き刃ではない本物の教養を高校入学時から身につける必要があります。一方、理系学部の受験科目は英語、数学、理科です。理工学部、医学部、薬学部は理科の配点が高く、看護医療学部は英語の配点が高くなっています。理系の受験においても一夜漬け的な知識では、到底太刀打ちできない難問が出る傾向です。

もし、確実に合格したいなら、やはり高校入学時からコツコツと勉強して高い教養を身につけることが必要でしょう。

早慶の受験問題は両方難問!難しさの性質がまったく違う

早慶の受験問題の傾向について結論をいえば、どちらも難問です。しかし、その難しさは早慶それぞれでまったく違う性質を持っていることがわかります。早稲田は、クセのある難問を短時間で効率よく解く力が求められ、慶応が高い教養に裏打ちされた深い洞察力で問題を解く力が必要不可欠です。

特に、難問中の難問とちまたでいわれる国語が受験科目にある早稲田の文系と、幅広い上に深い教養が求められる慶応の文系の両方に合格するのはかなり難しいでしょう。受験に臨む際には、自分に合った出題傾向を持つどちらかににターゲットを絞ったほうがいいかもしれません。

早慶の卒業生で社長が多いのはどっち?

早慶の卒業生で、社長になっている人はどれくらいいるでしょうか?帝国データバンクが2019年に行った調査によると、全国における社長の出身大学の1位は、日本大学(2万741人)でした。慶応がそれに続く2位で1万669人、早稲田大学は3位で1万84人と慶応大学に肉薄していますが、わずかに及びません。

一方、一部上場企業の社長に絞ると慶應義塾大学が264人で堂々の1位です。そして早稲田大学の187人が2位となり、残念ながらここでも慶応に後塵を拝する結果となっています。しかし、どちらの大学も卒業生が社長まで上り詰める率が高いことは確かなようです。

特に、一部上場企業の社長が早慶に多い背景には、早慶の学生には大企業に就職できる人が数多くおり、その中で出世して社長になれる優秀な人材も多いことが挙げられるでしょう。

早慶の違いを知りたいならまず早慶の過去問をチェックしてみよう

それぞれに歴史が長い早稲田大学と慶應義塾大学ですが、その成り立ちはかなり違います。また、それをベースとした校風や、大学が求める学生像も大きく違うことがわかるでしょう。それを知る大きなヒントとなるのが受験問題の傾向の違いです。おそらく、実際に過去問などを解くことで、どちらの大学の校風が自分に合っているかを読み取れるでしょう。

これから早慶を目指す人は、早慶両方の過去問を取り寄せ、受験問題からそれぞれの大学がどんな学生を求めているかを想像してみるのがおすすめです。それにより、より自分に合う大学を選ぶことができ、合格への道もぐっと近づくでしょう。

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