SMARTとは？構成大学の特色やMARCH・早慶上理との違い

SMARTとは、関東にある5つの私立大学の頭文字を組み合わせた大学グループです。有名大学グループのMARCHや早慶上理と比べると知名度が低いものの、いずれの大学も偏差値が高く、就職・進学実績にも定評があります。

本記事では、SMARTの構成大学の特色や、MARCH・早慶上理との違いについて解説します。SMARTに受かるための勉強法、SMARTが流行らないといわれる理由なども紹介するので、大学選びの参考にしてみてください。

SMARTとは

SMARTは、MARCHや早慶上理に続く新たな難関私立大学グループとして、一部で注目されはじめています。

ここでは、SMARTを構成する大学や、MARCH・早慶上理との違いについて詳しく解説します。

関東にある5つの大学の総称

SMARTは、上智大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・東京理科大学の5校で構成される大学グループです。いずれも首都圏にキャンパスを構える難関私立大学として知られています。

近年では、各大学の偏差値変動にともない、SMARTという呼称が使われる機会が増えています。ただし、MARCHや早慶上理などの有名大学群と比べると、まだ一般的な認知度は高くありません。

MARCHや早慶上理との違い

「MAR」に該当する「明治大学・青山学院大学・立教大学」と、「CH」に該当する「中央大学・法政大学」を比較すると、偏差値に開きがあります。そのため、MARCHという括りでは、学力の差が広がりつつあると指摘されてきました。

一方で、早慶上理にも同様の課題があります。「早稲田大学・慶應義塾大学」と「上智大学・東京理科大学」を比較すると、偏差値に一定の差が見られます。このような状況で注目を集めているのがSMARTです。SMARTは、偏差値の差がより少ない大学をまとめた呼び方となっています。

SMARTに該当する大学の特色

SMARTに該当する大学は、それぞれが独自の教育理念や強みを持ち、将来に直結する幅広いスキルを身に付けられます。

以下では、SMARTに該当する大学の特色を解説します。

上智大学

上智大学は、1913年にカトリック修道会「イエズス会」によって設立された総合大学です。キリスト教ヒューマニズムに基づく教育を提供しています。「For Others, With Others」をスローガンに掲げ、異なる言語や背景、文化などを持つ人々と協力できる人材の育成を推進している点が特徴です。

グローバル教育に力を入れており、22言語の語学科目を展開しています。柔軟な教育課程により、複数の言語を同時に学ぶことも可能です。

明治大学

明治大学は、東京都千代田区に本部を置く私立総合大学です。原点は1881年に設立された「明治法律学校」にあります。「権利自由、独立自治」という理念を掲げ、自由と自主性を重んじる校風が特徴です。学生一人ひとりが自主的に学び、多様な価値観を尊重しながら、自律の精神を養成できます。

フィールドワークや地域連携プロジェクトなど、各学部が社会と密接に結びついた学びを展開している点も魅力です。

青山学院大学

青山学院大学は、キリスト教の精神に基づいた教育を展開している大学です。教養教育の「青山スタンダード」や学部ごとの専門科目を通じて、社会の課題に自ら答えを見つけ出す判断力を養成しています。

また、1・2年生へのキャリア形成サポートに力を入れている点も青山学院大学の魅力の一つです。早い時期から将来について考える機会が豊富に用意されており、学業に支障なく就職活動を進められます。

立教大学

立教大学は、キリスト教の精神に基づくリベラルアーツ教育を重視している大学です。「専門性に立つ教養人」の育成を目指し、全学部生がリーダーシップ開発プログラムを受講できます。専門知識を深めるだけでなく、教養科目や少人数教育を通して、他者と対話しながら学ぶことが可能です。

「立教サービスラーニング」では、キャンパス内での体験学習を通して、責任能力や協働力など社会で役に立つスキルが身に付きます。

東京理科大学

東京理科大学は、1881年に設立された理系の私立大学です。教育方針の「実力主義」をベースとした、多彩なキャリア形成プログラムを提供しています。実験や演習中心のカリキュラムで、理学を社会に活かす力を養成している点が特徴です。

「教職教育センター」では、論作文の添削・アドバイスや採用試験対策講座を実施しています。多彩なプログラムを通じて、一人ひとりの希望する進路を多方面からサポートしている大学です。

SMARTの合格に向けた勉強法

SMARTは各大学とも難関校として知られ、入試では安定した得点力が求められます。出題傾向に独自性があるため、入念な対策が必須です。

以下では、SMARTへの合格に向けた勉強法を紹介します。

基礎固めを早めに終わらせる

難関大学であるSMARTを目指すうえで、基礎固めは欠かせません。応用問題に対応するためには、まず基本レベルの問題を正確に解ける力を身に付けることが重要です。

特に英語や数学は、1・2年生のうちからの積み上げが成果を左右します。高校3年生になってから慌てることがないよう、苦手分野は早い段階で克服しておきましょう。

アウトプット型の学習を取り入れる

SMARTの入試では、知識をただ暗記するだけでなく、それを活用する力が問われます。インプット中心の学習だけでは、十分に学力を伸ばすことはできません。

問題演習で解法の流れを確認したり、参考書で得た内容を自分の言葉でまとめ直したりするなど、アウトプット型の学習を意識的に取り入れましょう。インプットした知識を応用することで、SMART入試で求められる思考力や表現力を身に付けられます。

塾や予備校に通う

SMARTの入試では、高い思考力や記述力を問う問題が多く、大学・学部ごとの出題傾向を把握することが欠かせません。

塾や予備校に通えば、SMARTの傾向に即した対策に集中できます。各大学の出題を熟知した講師の指導により、限られた時間のなかで効率的に得点力を高められる点が大きな魅力です。

さらに、受験情報の提供や進路相談、学習計画のアドバイスなど、授業外のサポート体制も整っています。

SMARTに関するよくある質問

最後に、SMARTに関するよくある質問を紹介します。

SMARTは学歴フィルターに引っかかる？

学歴フィルターとは、採用活動の際に企業が応募者の出身大学を基準に選考対象を絞り込む仕組みを指します。SMARTの各大学は難関私立大学として評価が高く、学歴フィルターにかかる可能性は低いと考えられます。大手企業や有名企業への就職実績も豊富です。

一方で、MARCHのうち中央大学や法政大学は、企業によっては選考上で不利になるケースがあるとされています。その点で、SMARTは就職活動において比較的有利に働きやすい大学群といえるでしょう。

SMARTが流行らないといわれる理由は？

SMARTは、予備校など一部の受験業界で使われることが多い呼称ですが、一般的な認知度はまだ高くありません。MARCHや早慶上理のように全国的に浸透した大学群と比べると、世間に定着するまでには時間を要すると考えられます。

さらに、SMARTには偏差値70台の学部を有する上智大学や、理系学部が中心の東京理科大学が含まれています。学部単位で見ると難易度や分野の幅に開きがあることも、呼称として広まりにくい理由の一つといえるでしょう。

まとめ

SMARTとは、関東にある5つの難関私立大学で構成される大学グループの総称です。いずれの大学も教育水準や就職実績が高く、MARCHより1段階上の学力層を目指す受験生から注目を集めています。SMARTを志望する場合、学部ごとの特徴や出題傾向を把握し、自身に合った学習スケジュールを立てることが大切です。

塾や予備校を活用することで、学部ごとの対策を効率よく学べます。また、勉強法のアドバイスや進路相談など、大学受験を総合的にサポートしてもらえる点も魅力です。塾・予備校を探している高校生・浪人生は「イチオシ予備校一覧ページ」をチェックしてみてください。