大学選びをするなかで、各大学の難易度やブランド力を把握する際に役立つ存在が「大学ピラミッド」です。大学ピラミッドは偏差値や知名度、就職実績などをもとに大学を階層構造でとらえる見方を指します。
本記事では、大学ピラミッドの判断基準を解説したうえで、最難関層から下位層までを階層別に比較します。それぞれの階層の特徴や該当大学の難易度を紹介しているので、志望校選びの参考として確認してみてください。
大学ピラミッドとは?

まずは、大学ピラミッドの概要と判断基準について解説します。
大学を階層構造でとらえる考え方
大学ピラミッドとは、日本の大学を入試難易度や社会的な評価などをもとに、階層構造でとらえる考え方です。ピラミッドの上層に位置する大学ほど入試難易度が高く、求められる学力も高いとされています。最難関層には全国トップレベルの受験生が集まり、下層にいくにつれて入試の難易度は下がっていく傾向があります。
ただし、大学全体を一律に評価できるわけではありません。同じ大学であっても学部や学科によって偏差値や入試難易度に差があり、中堅層の大学でも一部の学部が難関層に近い位置付けになるケースも見られます。
大学ピラミッドの判断基準
大学ピラミッドを考える際、最もわかりやすい指標として用いられるのが偏差値です。入試難易度を数値で比較できるため、多くの大学群やランキングでは偏差値をもとに判断されます。
しかし実際には、就職実績や教育・研究環境の充実度、ブランド力など、複数の要素から判断される場合もあります。
また、ピラミッドの上層部に位置する大学が優れており、下層部の大学が劣っているわけではありません。ただし、就職活動の場面では学歴フィルターを設けている企業が存在し、大学の階層が選考に影響するケースがあるのも事実です。
【最難関層】大学ピラミッド

大学ピラミッドにおける最難関層とは、日本の大学のなかでも特に入試難易度が高く、社会的評価や実績においてトップクラスに位置付けられる大学群を指します。
学力だけでなく、進学先や就職先、卒業後のキャリアにおいても強い影響力を持つ点が特徴です。以下では、最難関層の大学とその特徴について解説します。
最難関層の大学の特徴
最難関層に位置する大学は、偏差値が70.0前後の学部・学科が多く、全国でも限られた受験生しか合格できない高い入試難易度を誇ります。医師や研究者、官僚といった専門性の高い職業を目指すケースも少なくありません。
また、難易度の高さだけでなく、就職実績や研究力、大学としてのブランド力など、あらゆる面において国内トップレベルと評価される点も最難関層の特徴です。学部卒の段階でも高く評価されやすい一方で、研究職や高度専門職を志望する学生が多く、大学院への進学が前提となるカリキュラムも見られます。
最難関層に該当する大学
最難関層に該当する大学が、東京大学・京都大学・一橋大学・東京科学大学で構成される東京一工です。東京一工のなかでも特にトップといわれる大学が東京大学であり、入試難易度・研究実績・ブランド力のいずれにおいても国内最高峰の評価を受けています。
東京大学は国内での評価にとどまらず、海外でも「日本のトップ大学」として認識されています。留学や研究、外資系企業などの場面でも大学名が通じやすい点が特徴です。
【難関層】大学ピラミッド

大学ピラミッドにおける難関層とは、入試難易度が高く、全国的に安定した評価を受けている大学群を指します。
最難関層にはおよばないものの、学力や社会的評価が高く、進学先としても就職先としても有利に働きやすい位置付けです。以下では、難関層の大学とその特徴について解説します。
難関層の大学の特徴
難関層に位置する大学は、偏差値が65.0前後の学部・学科が多く、高い学力を持つ受験生が集まります。全国的な知名度が高いため、地域や企業によって評価が大きく分かれるケースは少なく、どの地域でも一定以上の評価を受けやすい点が特徴です。
就職活動の場面においても、難関層の大学は多くの企業で足切りの対象になりにくく、大手企業の書類選考においても不利になりにくい傾向があります。最難関層まではいかないものの、学歴面で安定した強さを持つ層だといえるでしょう。
難関層に該当する大学
難関層に該当する大学は以下のとおりです。
・旧帝大
・早慶上理ICU
難関層の代表例として、旧帝大が挙げられます。旧帝大は、地元企業や自治体との結びつきが強い点が特徴です。将来的にIターンやUターン就職を考えている人にとっては、有利に働くケースも少なくありません。
また、私立大学のなかでは早稲田大学や慶應義塾大学などが難関層に該当し、国内の私立大学の最高峰と呼ばれる存在です。全国的な知名度や卒業生のネットワークが強く、民間企業への就職を中心に幅広い進路で高く評価されやすい点が特徴となっています。
【準難関層】大学ピラミッド

大学ピラミッドにおける準難関層とは、一定以上の学力水準を持ちながらも、評価が一律になりにくい位置付けの大学群です。
以下では、準難関層の大学とその特徴について解説します。
準難関層の大学の特徴
準難関層に位置する大学は、偏差値が60.0前後の学部・学科が中心となっています。入試難易度は低くありませんが、大学や学部ごとに求められる能力に違いがあることから、状況によって評価に差が出やすい点が特徴です。大学名よりも個人の実績やスキルが重視されるケースもあります。
就職活動の場面では、学歴フィルターの境目ととらえられることも多い層です。そのため、有名企業や大手企業への就職を視野に入れている場合、準難関レベル以上の大学を目指すと良いでしょう。
準難関層に該当する大学
準難関層に該当するおもな大学群は、以下のとおりです。
・MARCH
・関関同立
・筑横千
・5S
準難関層の大学は、一定の学力水準があることは共通していますが、その評価は地域によって左右されやすい傾向があります。全国的な知名度という点では、東京大学や京都大学、旧帝国大学のように、どの地域でもレベルが伝わる大学ばかりではありません。
関西圏では関関同立が高く評価されやすい一方で、首都圏ではMARCHが準難関層の代表例として扱われることが多くなります。
このように、同じ準難関層であっても、進学後にどの地域で就職するかによって、大学の見られ方が変わりやすい点も押さえておきたいポイントです。
【中堅層】大学ピラミッド

大学ピラミッドにおける中堅層とは、入試難易度や評価が準難関層と下位層の中間に位置する大学群を指します。
進学先として現実的な選択肢になりやすく、学生数や大学数も多い層です。以下では、中堅層の大学とその特徴について解説します。
中堅層の大学の特徴
中堅層に位置する大学は、偏差値が45.0~55.0程度の学部・学科が中心となっています。一定の学力は求められるものの、就職活動の場面では企業によって学歴フィルターに引っかかるケースもあり、評価が分かれやすい層だといえるでしょう。
一方で、中堅層の大学にはワンキャンパス型や少人数教育に力を入れている大学も多く見られます。学生と教授の距離が近く、授業内容や進路について気軽に質問や相談ができる環境が整っている点は大きな魅力です。
大学の知名度やブランド力では上位層におよばない場合でも、学習環境やサポート体制の手厚さを重視する人にとっては、メリットの大きい層といえます。
中堅層に該当する大学
中堅層に該当するおもな大学群は、以下のとおりです。
・成成明学獨國武
・日東駒専
・産近甲龍
成蹊大学・成城大学・明治学院大学の3校は、中堅層に分類される大学のなかでも、学部によってはMARCHに匹敵するレベルと評価されることがあります。そのため、中堅層のなかではやや上位の大学として扱われるケースも少なくありません。
また、成成明学獨國武や日東駒専は、MARCHを志望する受験生の併願校として選ばれやすい大学群です。同様に、関西圏では産近甲龍が関関同立志望者の併願校として位置付けられることが多く、中堅層の代表的な大学群といえます。
【下位層】大学ピラミッド

大学ピラミッドにおける下位層は、大学数が非常に多く、同じ下位層に分類されていても入試難易度や学力レベルには幅があります。
以下では、大学ピラミッドにおける下位層の大学とその特徴について解説します。
下位層の大学の特徴
下位層に分類される大学は、偏差値30台~40台前半の学部を持つケースが多いです。大手企業や学歴フィルターを設けている企業への就職では不利になりやすく、書類選考の段階で足切りされることもあります。
一方で、キャリアサポートや就職支援に力を入れている大学も多く、学生一人ひとりに寄り添った支援によって就職率自体は高い大学も存在します。下位層は該当する大学数が多いため、同じ層のなかでも入試難易度や偏差値には幅があり、一括りに評価するのは難しいでしょう。
さらに、学部や学科によっても評価や就職状況に大きな差が生じやすい点には注意が必要です。
下位層に該当する大学
下位層に該当するおもな大学群は、以下のとおりです。
・大東亜帝国
・摂神追桃
・関東上流江戸桜
・中東和平成立
・明明大工目
・神姫流兵
大東亜帝国は関東圏での知名度が比較的高く、首都圏の中小企業を中心に一定の認知があります。摂神追桃は関西エリアでの人気が高く、地元志向の就職を考える学生に選ばれやすい大学群です。
そのほかの大学群も、全国的なブランド力は高くないものの、地元企業や中小企業への就職に強みを持つケースが多く見られます。
大学ピラミッドに関するよくある質問

最後に、大学ピラミッドに関するよくある質問を解説します。
大学ピラミッドを参考にするメリットは?
大学ピラミッドのメリットは、大学同士の立ち位置や難易度の目安を視覚的に把握できる点です。序列を把握することで、自身の学力や志望校のレベルを確認でき、戦略的な大学選びにつなげやすくなります。
企業によっては、学歴フィルターを設けているケースもあります。大学ピラミッドを参考にすれば、就職活動においてどの程度影響を受けやすいかを事前に想定することも可能です。
ただし、大学ピラミッドはあくまで傾向にすぎず、大学そのものの価値や個人の能力の優劣を決めるものではありません。そのため、志望校選びの参考の1つとして活用するようにしましょう。
下位層の大学に入ると就活で不利になる?
下位層とされる大学に進学した場合でも、必ずしも就職活動が不利になるとは限りません。重要なことは「どこの大学に入ったか」よりも「大学でどのような経験を積み、何を身に付けたか」です。学業への取り組み方やサークル活動、資格取得など、本人の努力次第で将来の選択肢は大きく広がります。
一方で、書類選考の段階で大学名による足切りが行われたり、大学ごとのインターン紹介制度に差が出たりなど、一部の場面では大学の序列が影響するケースも存在します。ただし、下位層に分類される大学のなかには、就職サポートに力を入れているところも多く、結果として高い就職率を誇る大学もあります。
大学のピラミッド構造は変化する?
大学のピラミッド構造は固定されたものではなく、変化する可能性があります。近年では、大学間の統合や再編が進んでいるほか、学生の確保を目的とした都心回帰の動きも見られます。
こうした変化によって、大学の知名度や人気、入試難易度が変わり、結果として大学ピラミッドの構造が動くケースも十分に考えられるでしょう。現在の序列にとらわれるのではなく、学べる内容や就職実績などを重視することが大切です。
まとめ
大学ピラミッドとは、大学を難易度や評価の傾向によって階層的にとらえる考え方の1つです。志望校選びや受験戦略を立てるうえで参考になるものの、大学の価値を序列だけで判断するべきではありません。実際には、学部や学科によって学べる内容や就職実績は大きく異なり、自身の将来像に合った環境を選ぶことが大切です。
限られた時間のなかで効率良く学力を伸ばし、ワンランク上の大学を目指したいと考える方も多いでしょう。そのような場合は、塾や予備校を活用するのも有効な選択肢です。塾・予備校を探している高校生・浪人生は「イチオシ予備校一覧ページ」をチェックしてみてください。
自分に合った学習スタイルは見えてきただろうか?
具体的に予備校を比較してみよう






