神奈川大学に受かるには?入試制度の概要や難易度、対策方法を解説!
神奈川大学を志望しているものの、どのように学習を進めたら良いのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
神奈川大学に受かるためには、正しい情報収集と対策が不可欠です。本記事では、神奈川大学の入試制度や難易度、効果的な対策方法を詳しく解説します。
神奈川大学の概要
神奈川大学は、1928年に横浜学院として創立されたのが始まりです。
11学部を展開しており、大学・大学院、附属中・高等学校を含めると、生徒数は約2万人にものぼります。
また、2020年には国際日本学部が新設され、2021年にはみなとみらいキャンパスが開設されました。2022年には建築学部、2023年からは理学部の移転・新設が実施されています。
神奈川大学の入試制度
神奈川大学への合格を目指すには、まず入試制度の把握が大切です。ここでは、神奈川大学の選抜方法、入試科目などについて解説します。
神奈川大学の選抜方法
神奈川大学の主な選抜方法は、以下の5つです。選抜方法によって試験内容や受験資格などが異なるため、良く確認したうえで出願しましょう。
・AO入試
AO入試は、学びたいという強い意志を持つ受験生を受け入れる入試制度です。
国際日本学部国際文化交流学科と理学部、工学部、化学生命学部で実施されています。神奈川大学を第一志望としていることが、受験の条件です。
学部や学科によって違いはありますが、エントリーシートや事前課題、小論文、総合問題、面接などが合否判定の基準となります。
科目受験型試験では、豊かな発想力や新しいチャレンジ精神も重視されます。
・公募制推薦入試
公募制推薦入試は、各学部・学科が独自に行う入試制度です。受験生の多様な個性や能力、活動実績、プレゼンテーション能力を評価します。
また、高校時代に優れた活動実績を持ち、学業と課外活動の両立を目指したい人向けに、「スポーツ・音楽推薦(公募制)入試」が設けられています。他の試験との併願も可能です。
・給費生試験
給費生試験は、1933年から実施されている伝統ある奨学金制度です。
奨学金は最大880万円で、入学初年度に入学金相当額(20万円)が給付され、その後も学部によって金額は異なりますが、奨学金が4年間継続して支給されます。自宅外通学者は、返還不要の生活援助金の受給も可能です。
なお、給費生試験の合格には、給費生合格と一般入試免除合格の2種類があり、給費生に採用されなかった場合でも学力が高い受験生は、一般入試免除合格となって進学が許可されます。
・大学入学共通テスト利用入試
大学入学共通テスト利用入試は、各学科が指定する科目を大学入学共通テストで受験し、その得点で合否を判定する方式です。
複数の学部や学科を併願でき、出願時に指定された科目を受験すると選抜対象となります。また、選択科目を複数受験している場合は、高得点の科目が自動的に採用されるため、受験生自身で出願に利用する科目を指定することはありません。
・一般入試(前期・後期)
一般入試は前期・後期で、最大5回の受験チャンスがあります。
前期入試では3つの方式を導入しており、「3科目型(A方式)」「得意科目型(B方式)」および「大学入学共通テスト併用型(C方式)」があります。他大学との併願や学内併願なども可能です。
また、試験日は、前期入試と後期入試の計5日間の中から自由に選択できます。(ただし、後期入試は外国語学部英語英文学科GECプログラムを除く)
同一学科を複数回受験したり、異なる学科を異なる日程で受験したりすることも可能です。受験日程や試験会場による有利・不利はなく、幅広い選択肢の中から自分に合ったスケジュールで受験できます。
神奈川大学の試験科目・配点
ここでは参考として、一般入学試験(A方式)における、試験科目や出題範囲、配点を紹介します。
法学部(法律学科・自治行政学科)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
国語 | 「国語総合(漢文を除く)」 | 100 |
地歴・公民 | 「政治・経済」「日本史B」「世界史B」「地理B」から1科目選択 | 100 |
経済学部(経済学科現代経済専攻|地歴公民型)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
国語 | 「国語総合(漢文を除く)」 | 100 |
地歴・公民 | 「政治・経済」「日本史B」「世界史B」「地理B」 | 100 |
経済学部(経済学科現代経済専攻|数学型)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
国語 | 「国語総合(漢文を除く)」 | 100 |
数学 | 「数学I」「数学II」「数学A」 | 100 |
経済学部(現代ビジネス学科)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
国語 | 「国語総合(漢文を除く)」 | 100 |
地歴・公民 数学 |
「政治・経済」「日本史B」「世界史B」「地理B」 「数学I」「数学II」「数学A」 上記から1科目選択 |
100 |
経営学部(国際経営学科)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
国語 | 「国語総合(漢文を除く)」 | 100 |
地歴・公民 数学 |
「政治・経済」「日本史B」「世界史B」 「数学I」「数学II」「数学A」 上記から1科目選択 |
100 |
外国語学部(英語英文学科・IESプログラム・GECプログラム・スペイン語学科・中国語学科)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 150 ※中国語学科は100点 |
国語 | 「国語総合(漢文を除く)」 | 100 |
地歴・公民 | 「政治・経済」「日本史B」「世界史B」「地理B」から1科目選択 | 100 |
国際日本学部(国際文化交流学科・日本文化学科・歴史民俗学科)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 ※国際文化交流学科のみ150点 |
国語 | 「国語総合(漢文を除く)」 | 100 |
地歴・公民 | 「政治・経済」「日本史B」「世界史B」「地理B」から1科目選択 | 100 |
人間科学部(人間科学科)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
国語 | 「国語総合(漢文を除く)」 | 100 |
地歴・公民 数学 |
「政治・経済」「日本史B」「世界史B」「地理B」 「数学I」「数学II」「数学A」 上記から1科目選択 |
100 |
理学部(理学科・数学コース・物理コース・化学コース・地球環境科学コース・総合理学コース)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
数学 | 「数学I」「数学II」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B」 | 150 |
理科 | 「物理基礎、物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から1科目選択 | 100 |
理学部(理学科・生物コース)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
数学 国語 |
「数学I」「数学II」「数学A」「数学B」 国語総合(漢文を除く) 上記から1科目選択 |
100 |
理科 | 「物理基礎、物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から1科目選択 | 100 |
工学部(機械工学科・電気電子情報工学科・経営工学科・応用物理学科)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
数学 | 「数学I」「数学II」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B」 | 150 |
理科 | 「物理基礎、物理」「化学基礎・化学」から1科目選択 | 100 |
建築学部(建築学科・建築学系・都市生活学系|理系型)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
数学 | 「数学I」「数学II」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B」 | 150 |
理科 | 「物理基礎、物理」「化学基礎・化学」から1科目選択 | 100 |
建築学部(建築学科・都市生活学系|文系型)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
国語 | 「国語総合(漢文を除く)」 | 100 |
地歴・公民 数学 |
「政治・経済」「日本史B」「世界史B」「地理B」 「数学I」「数学II」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B」 上記から1科目選択 |
100 |
化学生命学部(応用化学科・生命機能学科)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
数学 国語 |
「数学I」「数学II」「数学A」「数学B」 「国語総合(漢文を除く)」 上記から1科目選択 |
100 |
理科 | 「物理基礎、物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から1科目選択 | 100 |
情報学部(計算機科学科)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
数学 | 「数学I」「数学II」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B」 | 150 |
理科 | 「物理基礎、物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から1科目選択 | 100 |
情報学部(システム数理学科・先端情報領域プログラム)
科目 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」 | 100 |
数学 | 「数学I」「数学II」「数学A」「数学B」 | 150 |
理科 | 「物理基礎、物理」「化学基礎・化学」から1科目選択 | 100 |
参照:試験科目(給費生試験・一般入試・大学入学共通テスト利用入試)
神奈川大学の偏差値と実質倍率
神奈川大学の偏差値は46〜61です。学部ごとの偏差値は、以下のようになっています。
学部 | 偏差値の範囲 |
外国語学部 | 47~59 |
法学部 | 50~54 |
経済学部 | 50~59 |
経営学部 | 52~56 |
国際日本学部 | 55~61 |
人間科学部 | 55~58 |
情報学部 | 49~57 |
理学部 | 50~58 |
工学部 | 46~54 |
建築学部 | 55~61 |
化学生命学部 | 53~55 |
神奈川大学の実質倍率
ここでは参考として、一般入学試験(A方式)における神奈川大学の合格者数や実質倍率などを紹介します。
学部 | 学科・専攻 | 出願者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
法学部 | 法律学科 | 881 | 427 | 1.9 |
自治行政学科 | 378 | 225 | 1.6 | |
経済学部 | 経済学科 現代経済専攻 | 1,460 | 675 | 2.0 |
経済学科 経済分析専攻 | 83 | 40 | 2,0 | |
現代ビジネス学科 | 662 | 278 | 2.3 | |
経営学部 | 国際経営学科 | 1,305 | 467 | 2.7 |
外国語学部 | 英語英文学科 IESプログラム | 412 | 144 | 2.7 |
英語英文学科 GECプログラム | 76 | 42 | 1.8 | |
スペイン語学科 | 97 | 69 | 1.3 | |
中国語学科 | 76 | 50 | 1.3 | |
国際日本学部 | 国際文化交流学科 | 418 | 232 | 232 |
日本文化学科 | 260 | 68 | 3.6 | |
歴史民俗学科 | 169 | 88 | 1.9 | |
人間科学部 | 人間科学科 | 788 | 284 | 2.7 |
理学部 | 理学科 数学コース | 201 | 46 | 4.6 |
理学科 物理コース | 176 | 59 | 2.8 | |
理学科 化学コース | 231 | 50 | 4.4 | |
理学科 生物コース | 218 | 69 | 3.0 | |
理学科 地域環境科学コース | 122 | 48 | 2.3 | |
理学科 総合理学コース | 60 | 25 | 2.4 | |
工学部 | 機械工学科 | 649 | 129 | 4.8 |
電気電子情報工学科 | 615 | 170 | 3.4 | |
経営工学科 | 210 | 87 | 2.3 | |
応用物理学科 | 99 | 68 | 1.3 | |
建築学部 | 建築学科 建築学系 | 527 | 131 | 3.7 |
建築学科 都市生活学系(理系型) | 168 | 38 | 4.2 | |
建築学科 都市生活学系(文系型) | 152 | 33 | 4.4 | |
化学生命学部 | 応用化学科 | 366 | 140 | 2.5 |
生命機能学科 | 343 | 42 | 7.8 | |
情報学部 | 計算機科学科 | 340 | 59 | 5.3 |
システム数理学科 | 175 | 96 | 1.7 | |
先端情報領域プログラム | 249 | 72 | 3.3 |
神奈川大学の入試対策のポイント
神奈川大学の入試方式は多岐にわたるため、希望する試験の概要を確認し、適切な対策を行いましょう。
入試対策のポイントは、教科書の内容をマスターし、過去問演習を繰り返し行うことです。
一般入試では基礎〜標準レベルの問題が多く出題されるため、基礎知識を確実に身に付け、過去問を通じて問題に慣れることが合格への近道となります。
まとめ
合格するためにはテクニックだけでなく、試験の概要や倍率、合格ライン、問題の難易度などの情報の把握が大切です。これにより戦略的な対策が可能で、目標点数や学習の優先順位を明確にできます。
もし、学習スケジュールに不安があるのなら、予備校で自分だけのカリキュラムを作成してもらうのがおすすめです。