受験勉強の第一歩!大学受験での塾の選び方
「大学受験」は、人生における大きなターニングポイントとなります。
自分が希望する進路に向けてスタートを切るタイミングとなるのが「大学」となる人が多いからです。
医学部、法学部、教育学部と、職業に直結した学部も数多くありますから、おのずとそうなることは想像できると思います。
今回は「人生の節目」となる大学受験に対して、いったいいつ頃から準備をスタートさせればいいのか、そして塾・予備校選びのコツについてご紹介します。
大学受験のための塾選びはいつから検討する?
大学受験の塾・予備校選びをスタートさせる一般的な時期は、高校2年生の夏ごろです。
高校に入学したばかりの1年生の頃は、勉強はもちろんするけれど、高校生活をエンジョイすることにも力を注いでいる人がほとんどというのが実情でしょう。
ですが、2年生になると進路別クラスに分かれ、高校生活も折り返しに入る夏ごろには「大学、どうしよう?」と漠然と考え始める人が多いようです。
周囲の友だちとも進路についての話をする機会も増え、三者面談などで担任の先生や親とも話し合いをするようになります。
「受験勉強、そろそろ始めないと」と何となく感じている高校2年生の夏休みに「せっかくの長期休暇だから、夏休みにお試しで塾通いをスタートさせてみよう!」と考える人が多いようです。
このような理由で、高校2年の夏休みが塾をスタートさせるタイミングとしては多くなっています。
もちろん、進学校に通っている人たちはもっと早いタイミングで受験勉強をスタートさせている人もたくさんいます。
早くから大学受験を意識して通塾することのメリットは、基礎固めをきちんと丁寧に行うことができる時間的余裕があるということ。
学校の授業も「すべてが受験勉強の一環である」と考えれば、真剣度が違ってきます。
予備校に通うことで先取り学習を行うことになりますから、学校の授業を復習のように活用することも可能です。
早めにスタートさせることの最大のメリットは、何よりも「時間的余裕」と言えるでしょう。
一方「大学受験は考えてない」と言っていた人が、高校3年生になって急遽思い立って頑張り、難関校に合格するケースももちろんあります。
短期決戦が得意なタイプに多く、思い立ったら集中して効率的に学び、結果としてしっかりと合格を勝ち取っているのです。
ひとつ言えることは、いつスタートするにしても「自分が必要に感じたタイミングが、一番早い時」だということ。
どれだけ親に言われたとしても、仲間うちで進路の話題が出た時にみんなが塾通いをしていたとしても、自分自身が「よし、大学受験の準備をしっかり頑張らなくちゃ」と自覚しないと、本当の意味で受験勉強をスタートさせたことにはならないのです。
何となく流れに乗ってスタートさせた受験勉強は、効率もあまり上がらずに、ただ何となく過ぎていく傾向にあります。
大げさではなく自覚した時からが、本番なのです。
塾にはどんなタイプのものがあるか
それでは次に、塾や予備校にはどのようなタイプがあるのかを見ていきましょう。
大手有名予備校には四谷学院、代々木ゼミナールや河合塾を始め、駿台ゼミナール、東進ハイスクールなどがあります。
大手予備校の強み、それは圧倒的な情報量やノウハウと言えるでしょう。
しっかりとシステム化されているので、さまざまな手続きがスムーズであったり、設備が充実しているのもメリットです。
充実したカリキュラムの指導を受けたい、予備校の講師やスタッフと密な付き合いはしないで、程よい距離感を保ちたいタイプの方に合っているのが大手有名予備校と言えるでしょう。
次に、大手ではないけれど、地域密着型の塾として展開しているケースを見ていきましょう。
大手のように全国に展開している訳ではありませんが、特定の地域で何校かオープンしていて、その地域に近い大学に強いなどの特色があるこういったタイプの塾は、規模は決して大きくありませんが、こういった場合は講師が非常に熱心だったり、スタッフのフォロー体制がとても充実しているなど、その塾ならではの特色があります。
塾と密な、濃い関係を築き、熱い受験生生活を送りたい方におすすめです。
それでは次に、授業形態について見ていきましょう。
まずは、最も多いタイプであるライブ集団授業についてですが、こちらは生徒数十人に対して一人の講師が大きい教室で講義を行うスタイルになります。
高校の授業と同じようなイメージですね。
一緒に授業を受けていると授業中に講師に質問する生徒や、毎回一番後ろを陣取っている生徒など、さまざまな人間模様が見えてきます。
そして、自然と会話をする仲間もできてくるのです。
別々の高校に通い、志望大学のレベルが近い友人というのは、切磋琢磨する相手としてはとても魅力的な存在となります。仲間と切磋琢磨しながら、成績を伸ばしていきたいタイプの方におすすめのスタイルです。
では次に、個別授業について見ていきましょう。
個別授業というのは、大学受験予備校ではあまりないスタイルかもしれませんが、先生と生徒が1対1、もしくは1対数人で授業を行うものとなります。
これは、とても贅沢なスタイルと言えるでしょう。
高校3年生になるまでのんびりしていたので、追い込みで何とかしてほしい!などの希望にも対応してくれるのが、個別授業の魅力です。
また、苦手分野はしっかりゆっくりと、得意分野はどんどんステップアップしていきたいなど、自分のペースに合わせた学習の進め方をしてもらえるのが、個別授業最大のメリット。
理解が早すぎて通常の予備校講座では物足りない人や、ゆっくりと丁寧に一つひとつこなしていきたい人におすすめのスタイルです。
最後に、通信講座について見ていきましょう。
通信講座とは、オンラインで授業を受けることができるスタイルとなります。
比較的新しい学習方法で、最大の魅力は自分の都合に合わせて勉強をすることができるという点。
一度受講して、もう一度見直したい!という時にはもちろん見直すこともできますので、しっかりと理解を深めていくことが可能です。
これは、ライブ授業にはない特徴であり、通信講座最大のメリットと言えるでしょう。
ただ、高い自己管理能力が求められる勉強方法でもあり、きちんと自分を律することができないと進度が遅くなってしまう等のデメリットが生じるケースもあります。
部活などで忙しく、自己管理がきちんとできるタイプの人に、おすすめの学習方法です。
また、最近ではアプリを活用して大学受験の勉強をするという新しいスタイルも出てきました。
このアプリを活用した勉強は、電車移動やちょっと一息つきたい時など、隙間時間を活用するのにとても有効な手段と言えるでしょう。
アプリを完璧に使いこなし、しっかりと勉強をすればもちろんアプリのみで大学合格を目指すこともできます。
ただ、現在は予備校や塾と併用して弱点克服や、得意分野強化に活用しているケースが多いようです。
自分が見たい講座をピンポイントで見ることができるというのは、とても便利なもの。
新しいサービスですから、お試し体験などを実施しているところも多くあるので、ぜひ一度体験してみることをおすすめします。
いくつかの学び方について見てきましたが、実際に難関私大に合格した人たちはどのような学習方法をしていたのでしょうか。
調べてみると、意外と「この方法の人が圧倒的に多い!」という結果にはなりませんでした。
王道の大手予備校に通っていた人、独学で大学受験に挑んだ人、地域密着型の予備校で学んだ人と、学び方はさまざまです。
ただ、それぞれが「自分の納得する学びスタイルを貫き通していた」ということができそうです。
「短期集中が得意だから、高校3年生になったら始めよう」「自己管理が苦手だから、大手予備校のカリキュラムにお任せでお願いしよう」など、自分の特性をきちんと理解し、その特性に合った学び方を選ぶことができているかどうかが、合格を左右すると言えるでしょう。
高校生にもなれば、自分の進路はこれからの人生に関わる大きな一歩となることが分かると思います。
自分の人生に対してどれだけ真剣になれるかが、合否を分けるといっても過言ではありません。
高校時代から自分と向き合い、自分の思い描くビジョンを実現するために今、何をしなくてはいけないのかを判断することが、とても重要なのです。
授業以外に用意されているサービス・サポートもチェックして
それでは次に、予備校に用意されているサポートや、サービスについて見ていきましょう。
ほとんどの予備校では、当たり前のように自習室が完備されています。
朝から夜まで空いているものが多く、高校から直接予備校にきて隙間時間は自習室で勉強する、という人も多いようです。
自習室で勉強している時に、ふと自分の学習プランに自信がない時や、進め方が不安な時には、受付に行けばすぐに相談に乗ってくれるアドバイザーがいてくれるのも、心強いですよね。
講師室にも出入りが自由にできるように開放されており、いつでも先生に質問ができる環境があったり、担任制で自分の状況を把握し、相談に乗ってくれるスタッフがいたりとさまざまなサポートが予備校にはあります。
そういったサポート体制や設備についても、予備校選びの時には比較してみることをおすすめします。
また、予備校の中にもそれぞれ位置づけのようなものもありますので、自分が志望する大学に強い予備校かどうかというのも大きなポイントと言えるでしょう。
合格者数が多いということは、それだけ情報量も多く、合格のためのメソッドが蓄積されているということ。
それは、あなたの受験勉強を大きく助けてくれるものとなります。
最後に、もうひとつ注目しておきたいのが「模試の質」です。
模試と一言でいっても、開催する予備校によって内容も、クオリティも大きく違います。
また、どれほどハイレベルな問題だったとしても、受験者数が少なければ正確な位置というものを判断するのは難しいもの。
模試は、受験勉強のとてもいいペーサーになりますから、重要なポイントと考えましょう。
また、模試の返却の際に面談が受けられたり、添削してもらえるなどのサービスの有無もチェックしておくことをおすすめします。
模試を受けて受けっぱなしにするのではなく、自分の弱点を的確に把握したり、得意分野を見つけてより磨きをかけるにはどのようにすればいいのか等を検討するためには、そういったサポート体制が整っているかどうかも大切です。
模試を毎回受けることを前提に考えると、予備校選びも変わってくるでしょう。
予備校を選ぶには足を運ぼう!
予備校にはさまざまなスタイルがあるということを、ご理解いただけたと思います。
あとは、自分にあった予備校を選ぶだけ!
「親が選んできたから」「通学途中にあるから」といった理由で、簡単に決めてはいけません。
予備校を決める時の理想的な手順としては、資料を取り寄せて比較検討し、気になる予備校2、3校にはぜひ、直接行ってみてください。
できれば大手、地域密着型とタイプ別の予備校を選び、足を運んでみるといいでしょう。
やはり、パンフレットやホームページだけでは分からないそれぞれの予備校の特色を、実際に行ってみると感じることができます。
いくつか実際に見比べてみると、自分にはどういった予備校があっているか、そして気になるポイントがどのような点なのかが自然と分かってくるもの。
より自分の理想に近い予備校を見つけられるよう、最初の手間を惜しんではいけません。
「大学受験」という人生の一大イベントを制するためには、そのパートナー選びは慎重に行うべきです。
自分の肌にある予備校を見つけることが、大学合格への一歩と言えるでしょう。
いかがでしたか?
受験勉強の第一歩である塾選びについて、今回はご紹介してみました。
大学受験をするにあたり、できるだけ早めに自分なりの学習スタイルを確立することが重要であることがお分かりいただけたと思います。
また、最後になりますが、アクセスも意外と大切なポイントとなることをお伝えしておきましょう。
毎日のことですから、片道1時間かかるとなっては、時間が惜しく感じてしまいます。
満足のいく予備校と出会い、受験勉強をスタートさせることができるといいですね。