早稲田と筑波はどっちが難関?各大学の偏差値や特長について
早稲田大学と筑波大学のどっちを選ぶべきか、悩んでいる受験生は多いでしょう。これらの大学は比較されることが多いですが、各大学の入試難度や特色を理解したうえで、自身に合う大学を選ぶことが大切です。
本記事では、早稲田大学と筑波大学のどっちが難関であるのか、それぞれの偏差値を挙げながら解説します。各大学が向いている人の特徴についても紹介するため、大学選びの参考にしてください。
早稲田と筑波の概要
以下では、早稲田大学と筑波大学の特徴について解説します。
早稲田大学の特長
早稲田大学は、関東地区の難関私立大学です。1882年10月に「東京専門学校」として設立され、1902年9月に 専門学校から大学へ昇格したことをきっかけに「早稲田大学」に改称されました。
創立150周年を迎える2032年に向けて、以下4つの教育ビジョンを掲げています。
・世界に貢献する高い志を持った学生
・世界の平和と人類の幸福の実現に貢献する研究
・グローバルリーダーとして社会を支える卒業生
・世界に信頼され常に改革の精神を持って進化し続ける大学
これらのビジョンは、早稲田大学の学生たちが授業や研究に取り組むなかで、どんな知識やスキルを身につけ、卒業後に世界でどのように活躍していくのかを示したものです。「校友」と呼ばれる卒業生たちが早稲田大学で学問を修めたことを誇りに思っていることがうかがえます。
筑波大学の特徴
筑波大学は、茨城県にある国立大学です。1973年10月に「開かれた大学」を特色とした総合大学として設立されました。「IMAGINE THE FUTURE」をスローガンに掲げ、歴史を重んじながらも自由にやりたいことができる校風が魅力です。
多くの大学で「学部・学科制」を採用しているのに対し、筑波大学は「学群・学類制」を採用しています。「学群・学類制」は9の学群と23の学類で構成され、「学部・学科制」よりも幅広い分野とつながることができ、学びたいことを全学から選べる点が特徴です。
学群は文系・理系のほかに、スポーツや芸術などの専門的な能力が求められる分野もあり、自身の専攻とは異なる学群の授業を受けられます。高度な専門知識の 習得とそれをいかす教養教育が盛り込まれた取り組みは「学群スタンダード」と呼ばれ、高く評価されています。
早稲田と筑波のどっちが難しい?
受験する大学を選ぶうえで、特に意識したいポイントは入試難度です。
以下では、早稲田大学と筑波大学のどっちが難しいのか、各大学の偏差値を挙げながら解説します。
偏差値が高いのはどっち?
パスナビを見てみると、2024年7月4日時点の偏差値は早稲田大学が62.5~70.0、筑波大学が55~65です。学部ごとに異なりますが、全体的に筑波大学よりも早稲田大学の偏差値が高いことがわかります。
特に偏差値70は上位2.28%の学力層といわれており、全国トップクラスの学力が必要です。
早稲田と筑波で入試難度が高いのはどっち?
先述した通り、偏差値が高いのは早稲田大学です。しかし、早稲田は私立大学・筑波は国立大学であるため、入試難度を単純に比較することは難しいといえるでしょう。
私立大学と国立大学では、運営元や設立機関が異なります。私立大学の運営元は学校法人であり、設立機関は個人や企業です。一方で、国立大学は、国や地方自治体が設立・運営しています。
入試形態(選抜方法)にも違いがあり、私立大学と比べると国立大学は試験科目が多いです。また、国立大学は、私立大学よりも学費が安いケースが多いことから、人気度が上がります。志願者が多いと倍率が上がるため、私立大学・国立大学で同じ偏差値だとしても、国立大学の入試難度は高まる傾向にあります。
早稲田大学がおすすめの人
以下では、早稲田大学に向いている人の特徴について解説します。
ブランド力を重視したい人
ブランド力がある大学を選びたい人は、早稲田大学がおすすめです。
リクルート進学総研が実施した「進学ブランド力調査2024」では、早稲田大学に進学したいと志願している人が9%で、ランキング2位でした。調査の結果から、早稲田大学は全国的にも人気のある大学であることがわかります。
企業のなかには、就職活動において応募者の学歴のみで判断するケースがあります。大手企業は求人倍率が高くなるため、大学名で応募者をふるいにかけるケースも多いです。
早稲田大学のようにブランド力が高い大学に進学することで、将来の選択肢が広がり、就職活動が有利になる可能性が高まります。将来の選択肢を広げたい人は早稲田大学が向いているといえるでしょう。
引用:「進学ブランド力調査2024」リクルート進学総研調べ
質の高い国際教育を受けたい人
早稲田大学は、レベルの高い国際教育を受けたい人におすすめです。
早稲田大学の国際教養学部では、1年間の海外留学が義務付けられています。早稲田大学に入学した時期が4月の場合、海外留学が始まる時期は2年生の秋学期からです。留学先を決めるための学内選考は、基本的に1年次の10月から12月の間に実施されます。
留学先は、800以上の指定校から選択可能です。その国の授業を受けられるだけの語学力があれば、英語圏・非英語圏を問わず好きな地域を選べます。
また、国際教養学部の共通言語は英語であり、ほぼすべての授業を英語で進める点が特長です。
サークル活動も楽しみたい人
早稲田大学は、勉強だけでなくサークル活動にも力を入れたい人にもおすすめです。
早稲田大学には、約500の公認サークルがあり、非公認サークルも含めると3,000近くのサークルがあるといわれています。サークルの数が多い分、自身の興味関心にぴったりなサークルに出会える確率が高まるでしょう。スポーツ・芸術・ボランティアなどの幅広いジャンルから、好みのサークルを選べるところがメリットです。
サークルに入ることで興味がある分野に取り組めるうえに交友関係が広がり、大学生活をより充実したものにできます。
筑波大学がおすすめの人
以下では、筑波大学に向いている人の特徴について解説します。
他学部の授業を受けたい人
筑波大学は、専攻以外の分野も幅広く学びたい人におすすめです。
筑波大学では、学生が所属している「学群・学類」という教育組織と、教員が所属している「系」という研究組織で分かれています。自身が所属する学群・学類以外の授業を受けられるため、興味のある分野を全学から選び勉強ができる点がメリットです。好奇心が旺盛で、さまざまな分野の知識を身につけたい人に向いている大学といえるでしょう。
また、総合大学であることから、1つのキャンパス内でさまざまな学部の授業を受けられます。授業ごとにほかの地区のキャンパスにわざわざ移動する手間がかかりません。
広大なキャンパスで勉強したい人
筑波大学は、広いキャンパスでのびのびと勉強したい人にもおすすめです。筑波大学の敷地面積の大きさは約260万平方メートルで、大学の単一キャンパスのなかでは国内2位となっています。
キャンパス内は5つのエリアに分かれており、教室や研究室のみならず郵便局・書店・コンビニなどもあります。キャンパス内の移動には自転車や循環バスが使われることが多いです。授業の合間に気分転換で散歩したり、友人と星空を眺めたりなど、豊かな自然に囲まれながら楽しいキャンパスライフを送れます。
また、キャンパスの周辺は住宅地が多いので、静かな環境で勉強に集中して取り組める点も大きな魅力です。
高度な研究に取り組みたい人
優れた水準の研究に取り組みたい人、研究したいテーマが決まっている人は、筑波大学がおすすめです。筑波大学は、研究力向上を実現するために、研究マネジメント人材の確保や研究環境の整備などに力を入れています。
また、筑波大学は、研究大学強化促進事業に選ばれているため、国からの補助金により最先端の研究に取り組める点も大きな魅力です。研究大学強化促進事業とは、国全体の研究力の強化を図ることを目的に、レベルの高い研究活動に取り組む大学をサポートする文部科学省の事業です。
まとめ
早稲田大学と筑波大学のどっちが難関であるのかについて解説しました。
早稲田大学は私立大学、筑波大学は国立大学であるため、偏差値だけで入試難度を比較するのは難しいといえます。それぞれの校風や教育カリキュラム、入試形態の違いを理解したうえで、大学を選ぶことが大切です。
なお、早稲田大学と筑波大学はどっちも人気の難関大学であり、合格を目指すためには十分な受験対策を行う必要があります。塾や予備校を検討している高校生や浪人生は「イチオシ予備校一覧」をチェックしてみてください。