やっぱり大学に行きたい!仕事しながら大学受験を成功させる6つのポイント
仕事と大学受験の両立は難しいと思っていませんか?実際、大学へ進学するためには学習時間を確保する必要があり、趣味や家族と過ごす時間などを削る必要があります。
それでも、自分の将来のために「やっぱり大学に行きたい!」と思う方に向けて、本記事では仕事しながら大学受験を成功させる6つのポイントを紹介します。
社会人受験生の年間スケジュールの例や社会人が大学へ進学するメリット・デメリットについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
限られた時間を有効活用し、夢への第一歩を踏み出しましょう。
働きながらでも大学受験は可能!社会人選抜がおすすめ
仕事が忙しい社会人でも通いやすい大学や、挑戦しやすい入試制度が存在します。
ここでは、社会人選抜の概要や実施している一部の大学を紹介します。
社会人選抜とは
社会人選抜は、通常の一般入試よりも科目数が少なく構成された入試制度で、働きながらでも受験可能です。
学びたい意欲や将来の目標、社会経験などを重視しており、小論や面接、出願書類などを通じて評価します。
社会人選抜を実施している大学の例
ここでは、社会人選抜を実施している大学を国公立と私立に分けて紹介します。
<国公立大学>
大学名 | 対象学部・学科・専攻 |
宇都宮大学 | 国際学部 |
群馬大学 | ・情報学部情報学科 ・医学部保健学科 看護学専攻 検査技術科学専攻 理学療法学専攻 作業療法学専攻 |
千葉大学 | ・文学部人文学科(歴史学コース) ・看護学部看護学科 |
東京農工大学 | ・農学部生物生産学科、応用生物科学科、環境資源科学科、地域整体システム学科 |
三重大学 | ・人文学部 ・医学部看護学科 ・生物資源学部 |
小樽商科大学 | ・商学部経済学科、 商学科、企業法学科、社会情報学科 |
富山大学 | ・人文学部人文学科 ・教育学部共同教員養成課程 ・経済学部(夜間主コース)経済学科、経営学科、経営法学科 ・理学部数学科、物理学科、化学科、生物学科、自然環境科学科 ・医学部看護学科 ・工学部工学科(電気電子工学コース、知能情報工学コース、機械工学コース、生命工学コース、応用化学コース) ・芸術文化学部芸術文化学科 ・都市デザイン学部地球システム科学科、都市・交通デザイン学科、材料デザイン工学科 |
岡山大学 | ・法学部法学科(夜間主コース)、経済学科(夜間主コース) ・医学部保健学科 ・農学部 |
琉球大学 | ・国際地域創造学部国際地域創造学科(夜間主コース) ・工学部工学科
|
<私立大学>
大学名 | 対象学部・学科・専攻 |
日本薬科大学 | 薬学科、医療ビジネス薬学科 |
城西大学 | ・経済学部経済学科 ・現代政策学部社会経済システム学科 ・経営学部マネジメント総合学科 ・理学部数学科、化学科 |
獨協大学 | 全学部(全学科) |
津田塾大学 | ・学芸学部英語英文学科(10月期)、英語英文学科(2月期)、国際関係学科、多文化・国際協力学科、数学科 ・総合政策学部総合政策学科 |
早稲田大学 | ・政治経済学部 ・スポーツ科学部 |
法政大学 | ・文学部日本文学科 ・人間環境学部 |
國學院大學 | ・文学部日本文学科、哲学科 ・神道文化学部神道文化学科(フレックスA) |
日本大学 | ・法学部(第二部) ・短期大学部ビジネス教養学科、食物栄養学科、建築・生活デザイン学科ものづくり・サイエンス総合学科 |
上武大学 | ・ビジネス情報学部 ・看護学部 |
文教大学 | ・情報学部 ・健康栄養学部 ・国際学部 ・経営学部 |
今後も働きながら大学に通う場合は通信制や夜間部という選択肢も
社会人としての生活を続けながら大学に通う場合は、通信制や夜間部がおすすめです。ここでは、それぞれの特徴を解説します。
通信制大学とは
通信制大学は、通学が難しい人たちの多様な学びの要望に応えるために設立された教育機関です。働きながら学びたい人や、地元を離れずに大学進学を考える人などに適しています。
オンラインを駆使し、専門性の高いテーマに焦点を当てた学習が可能です。また、通信制ならではのネットワークやオンラインコミュニティがあり、地域を超えた学習や議論もできます。
なお、通信制大学は文部科学省に認可されており、卒業後は「学士号」が授与されます。
夜間部とは
大学の夜間部は、夜に講義を受ける制度です。会社員や主婦、資格勉強者などさまざまな人が集まります。多くの場合は少人数制なので、講義やゼミに集中できるのがメリットです。また、昼間に通うときと比べて学費も安い傾向にあります。
働きながら大学受験を成功させる6つのポイント
働きながら大学受験を成功させるためには、時間を効率的に使って仕事と勉強を両立させることが大切です。ここでは、社会人が大学受験を成功させる6つのポイントを紹介します。
1.学びたいことや将来の目標を明確にする
大学への進学を考える際、学びたいことや将来の目標を明確にすることが重要です。
仕事と勉強で趣味や家族と過ごす時間が削られてしまうなか、しっかりと目的を持つことで挫折しにくくなります。
2.家族と職場の理解を得る
働きながら大学受験を成功させるためには、職場や家族の理解が不可欠です。
たとえ夜間部に通っていても、残業が多いと出席が難しくなります。残業を避けるためには、上司に学びの理由を伝え、職場の理解を得る努力が必要です。
また、受験勉強に専念できるよう、家族にも協力を仰ぎましょう。特に既婚者や家計を支える方は、家族への相談が重要です。収入や生活について相談し、理解を得ることでよりスムーズに受験勉強を進められます。
3.入試形態を調べる
入試形態は大学によって異なるため、自身の状況に合わせて選択しましょう。
通学制の大学のおもな入試形態は、一般選抜や社会人選抜、総合型選抜です。
一般選抜は学力一本勝負で、国公立と私立では試験方法が異なります。社会人選抜は社会人を対象にした入試で、学力試験よりも面接や小論文が重視されます。総合型選抜は書類審査や面接が中心の入試形態です。
通信制大学の入試では学力試験は課されず、ほとんどの場合書類審査や面接で合否が決まります。
4.入試科目を決める
筆記試験がある場合は、自分が学びたい基礎を大学受験科目として選びましょう。
たとえ文系出身でも、将来IT業界での活躍を目指すなら理系科目の学習も必須です。自分の将来を見据え、入試科目を検討しましょう。
5.隙間時間を有効活用する
社会人として働きながら大学受験を目指す際は、仕事の合間や通勤時間などの隙間時間を有効活用しましょう。朝1時間の勉強や通勤時間の活用など、忙しい社会人だからこそ時間を作る努力が大切です。
6.予備校に通う
大学の受験対策を効率良く進めたい方は、社会人選抜に対応している予備校への通学がおすすめです。予備校に通うと、面接対策や志望理由書の添削などのサポートを受けられます。近年ではオンラインで受講できる予備校も増えているため、検討してみるのがおすすめです。
社会人受験生の年間スケジュールの例
社会人が大学受験に挑戦する場合、計画的なスケジュールが成功の鍵となります。
社会人選抜は9〜11月にかけて行われることが多く、一般選抜よりも早い時期に選考が行われるのが一般的です。受験の準備は、半年〜1年前からはじめると余裕を持って試験に臨めるでしょう。
ここでは、社会人選抜を受ける場合の1年間のスケジュールを詳しく紹介します。
2〜5月:受験する大学の決定・受験情報の収集
2〜5月は受験する大学を決定し、受験情報を集めましょう。
各大学の選抜方法や学費、キャンパスの場所、卒業までの単位数などの細かい情報を確認し、仕事と両立できるか判断しましょう。
6〜8月:出願準備
6〜8月にかけて、本格的に出願の準備を進めていきます。
7月頃には必要な書類を取り寄せ、入試の対策を始めましょう。
社会人選抜の一般的な試験内容は、書類審査と小論文、面接ですが、筆記試験がある場合もあります。試験内容は大学によって異なるため、事前に確認して早めの対策を心がけましょう。
9〜11月:出願・受験
出願や受験の時期は大学によって異なりますが、多くの場合は9〜11月にかけて行われます。合格後も期限内に所定の手続きを行わないと、合格が無効になる可能性があるため、事前に良く調べておきましょう。
12〜2月:合格発表・入学手続き
多くの場合、12〜2月の間に合格発表が行なわれます。
合格後は速やかに入学手続きを進め、仕事を辞める場合は退職手続きも同時に進めましょう。
社会人になってから大学に進学するメリット
社会経験を積んだあとに大学に進学すると、以下のようなメリットがあります。
目的を持って学べる
社会人になってから大学に進学するメリットは、目的を持って学べることです。
中学や高校時代とは違い、社会で経験を積んだあとに大学に進学すると、自分の将来に対する目的や学びたいことが明確になります。それによって学ぶ姿勢が向上し、自らの成長やキャリア構築に直結する学びを得られるでしょう。
人脈が広がる
社会人になると、仕事と家の往復で限られた人たちとの交流が中心になりがちです。その点、大学に進学すると、新たな友人や教員と交流できる機会が得られます。異なる世代との交流を通して視野が広がり、新たな価値観に出会えるきっかけにもなるでしょう。広がった人脈や視野を、今後の人生につなげることも可能です。
最終学歴が「大卒」になる
特に大卒が条件の特定の企業に就職したい場合や、資格取得に大卒の最終学歴が必要な場合などは、大学に進むと将来の選択肢が増えます。
ただし、学歴に対するコンプレックスが理由で大学進学を希望するのであれば、受験の再検討がおすすめです。大学生活や大学卒業後における目標が定まっていないまま進学すると、時間と学費を無駄にする可能性があります。
資格を取得できる
大学に進学すると、特定の職業に必要な資格の取得が可能です。
例えば教職員の場合は、教育系の大学で単位を取得し、教育実習を経たうえで教員免許状を取得する必要があります。薬剤師の場合は、薬学部の卒業後に国家試験に合格しなければなりません。
社会人になってから大学に進学するデメリット
社会人から大学に進学するメリットがある一方で、デメリットもあります。
以下のデメリットを踏まえつつ、自身の状況や目標に合わせて進学を検討しましょう。
仕事との両立が難しい
社会人として働くなかで大学進学を考える場合は、仕事との両立が難しいという課題があります。
特に新入社員の時期は業務に集中する必要があり、日々の業務で十分な受験勉強の時間の確保ができない場合があるでしょう。時間の制約や体力的な負担が大きく、途中で諦めてしまう人も少なくありません。
仕事と勉強を両立させるには、物事の優先順位をつけ、モチベーションを保つ工夫をすることが大切です。
学費がかかる
大学に進学すると、年間数百万円の学費がかかります。特に私立大学は国公立よりも学費が高額になりやすいため、経済的な負担がかかりやすくなるでしょう。
キャリアに穴が開いてしまう
社会人から大学進学する際、キャリアに穴が生じる懸念があります。
この穴は職歴に空白ができることを指し、大学に在学していた期間に何もしていなかったわけではないものの、再就職時に短い職歴と誤解されてしまう可能性があります。誤解されないよう、大学での学びがなぜ必要で、その期間がどれほど価値あるものだったかを熱意を持ってアピールすることが大切です。
まとめ
仕事をしながらでも大学受験を成功させることは可能です。
大学受験は、一般選抜や社会人選抜、総合型選抜などさまざまな入試形態があるため、自分に合った入試形態で受験しましょう。大学進学後も働きながら大学に通いたい場合は、通信制や夜間部を検討するのがおすすめです。大学進学後に仕事と勉強の両立が負担になって挫折しないよう、ライフスタイルを考慮して受験する大学を選択しましょう。
なお、現在では社会人向けのコースやカリキュラムを提供している予備校も増えています。予備校に通うと、面接対策や志望理由書の添削などのサポートを受けられるうえ、最新の受験情報も入手できます。より効率良くかつ戦略的に受験対策を進めたい方は、予備校の利用もおすすめです。