浪人生の成功率は低い?志望校への合格率や成功する人・しない人の特徴も紹介
現役で志望校への合格が叶わなかった場合、浪人するかどうかの選択は非常に大きな決断となります。
浪人生の成功率を調べてみると、「低い」と書かれた情報が数多く見つかります。そのような情報を見つけて、浪人生になることに不安を感じる方も多いでしょう。
そこで今回は、浪人生の成功率は本当に低いのか、志望校への合格率などを参考にしながら詳しく解説します。
浪人が成功する人・しない人の特徴も紹介するので、ぜひ参考にしてください
浪人生にとっての「成功」は人によりさまざま
浪人生にとって、成功の定義はさまざまです。志望校に受かることのみを成功とする方もいれば、現役時より偏差値の高い大学に合格できればよいと考える浪人生も存在します。
そのため、浪人生の成功率と合格率は必ずしも一致しません。浪人するかどうかの判断材料として漠然と「成功率」を調べる方も多いですが、その際は扱われるデータの中身をよく確認する必要があります。
浪人生にとっての成功率を目的別に解説
ここでは、浪人生にとっての成功率を以下の3つのパターンに分けて解説します。
- ・成績が上がる浪人生の割合
- ・浪人生の志望校への合格率
- ・浪人生の難関大学への合格率
自身の目的に当てはまるものがあれば、ぜひ参考にしてください。
成績が上がる浪人生の割合
浪人して成績が上がることを当たり前に感じる方は多いでしょう。しかし実際には、浪人することで必ずしも成績が上がる訳ではありません。
浪人生には「2・6・2の法則」が当てはまると言われています。2・6・2の法則とは、浪人により成績が伸びる方は全体の2割・成績を維持する方は6割、逆に成績が落ちる方は2割の割合で存在するという理論です。浪人により成績が上がる方の割合を調べてみると、この理論に基づき「成績が上がる浪人生の割合は2割程度」と解説する記事が数多く見つかります。
しかし、2・6・2の法則はあくまで経験則に基づいた理論であり、明確な根拠や調査結果を用いて解説されているわけではありません。2割の浪人生しか成績が上がらないという記載については、あくまで参考程度に留めておくと良いでしょう。
浪人生の第一志望校への合格率
2023年12月に「じゅけラボ予備校」が実施した調査によると、浪人1年目で第一志望大学に合格した方の割合は42.1%であることがわかりました。
また、同調査では浪人2年以上の第一志望校への合格率は7.9%と発表されており、それも含めて考えると浪人生全体の第一志望校への合格率は50%であることがわかります。
この合格率は、前述の2・6・2の法則に当てはまらず非常に高い数字です。これから浪人して志望校への合格を目指す方にとっては、安心材料となるでしょう。
ただし、同調査は浪人を経験した19歳〜26歳の男女330人を対象としたものです。調査の対象が広がれば結果も変化する可能性があるため、あくまで目安として把握しておきましょう。
参考:PR TIMES【調査レポート】浪人の成功率。50%の浪人生が最終的に第一志望大学に合格!
浪人生の難関大学への合格率
難関大学における浪人生の合格率は、およそ40%前後と言われています。
たとえば東京大学の一般選抜における合格率は、現役生や2年目以降の浪人生と比較して、例年1浪生が最も高いというデータも存在します。浪人生の合格率が高い点は、東京大学に限らず多くの難関大学に共通する特徴です。
そのため、難関大学への合格を目指し浪人を志すことは合理的な判断といえるでしょう。ただし、浪人しても半分以上の方が合格できていない点については、浪人を決意する前によく理解しておく必要があります。
医学部の合格者における浪人生の割合
最難関とされる医学部の合格者の割合は、現役合格者よりも浪人合格者の方が圧倒的に多く、その差も大きいです。
文部科学省の調査によると、現役合格者の割合が約30%~40%で推移しているのに対し、浪人合格者の割合は約60%~70%の間で推移していることがわかります。
「医学部は浪人生が多い」とよく言われますが、実際の数字を見ても現役生より浪人生の割合が多く、その差は約2倍です。
現役で合格する難易度の高さを考えると、医学部合格を目指して浪人することは合理的な判断といえるでしょう。
参考:文部科学省 医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査の結果速報について
浪人生の志望校への合格率は低い?現役生との比較も
浪人生の成功率や志望校への合格率は「低い」と言われることが多いです。
しかし先に紹介した事例のように、浪人生の志望校への合格率は50%という調査結果も存在します。50%という数字をどう捉えるかは個人の感覚により異なりますが、決して低すぎる数字ではありません。
また、一般的に現役生の志望校への合格率は約10%と言われています。この数字と比較した場合、浪人生の志望校への合格率はむしろ高いといえるでしょう。
浪人生として成功する人の特徴3選
浪人生として成功する人には、以下3つの共通点が存在します。
- ・学習計画に基づいて勉強を進められる
- ・塾や予備校を上手に活用できる
- ・規則正しい生活を心がけている
それぞれの特徴について、詳しく解説します。
学習計画に基づいて勉強を進められる
学習計画に基づいてきちんと勉強を進められる点は、成功する浪人生に共通した特徴です。
仮に学習計画を立てずに勉強を始めてしまうと、毎日の勉強が「今日は何を勉強しよう」と考えることからスタートします。1分1秒の時間を無駄にしたくない浪人生にとって、このロスタイムは大きな損失です。
また、計画的に勉強を進めなかった場合、終盤で時間が足りず出題範囲を網羅できなくなるリスクもあります。合格までに必要な勉強時間や範囲を初期段階で把握し、余裕を持って網羅できるよう学習計画を立てることが、浪人生として成功するための重要なポイントです。
塾や予備校を上手に活用できる
塾や予備校は、浪人を成功させるための心強い味方です。上手に活用することで効果的な学習につながり、浪人の成功率を高められます。
塾や予備校によっては、浪人生専用のコースやカリキュラムが存在します。自身の学力レベルに合わせて適切なサポートが受けられるため、通学先を比較する場合にはぜひチェックしてみてください。
また、同じ境遇の仲間が見つかる点も、塾や予備校に通うメリットのひとつです。特に浪人生は受験勉強中に孤独を感じやすいため、塾や予備校で友人と話すだけでも、ストレスの解消やモチベーションの維持につながるでしょう。
以下のページでは、大学受験におすすめの予備校を紹介しています。浪人を成功させたい方はチェックしてみてください。
規則正しい生活を心がけている
浪人生にとって、規則正しい生活を送ることは非常に重要です。勉強時間を確保するために睡眠を犠牲にする浪人生も多いですが、それが原因で体調を崩してしまい、結果的に勉強時間が少なくなるケースも考えられます。
また、睡眠不足は集中力を低下させる要因です。どれだけ多く勉強時間を確保できても、学習の質が低下してしまっては意味がありません。
質を保ちながら毎日の勉強時間を確保するためには、ある程度の体力が必要です。早寝早起きの規則正しい生活を心がけ、適切な時間に集中して勉強できるようコンディションを整えましょう。
浪人生として成功しない人の特徴3選
反対に、成功しない浪人生に共通する特徴は以下の3つが挙げられます。
- ・自己管理能力が低い
- ・本番に弱い
- ・塾や予備校に頼り過ぎてしまう
それぞれの特徴を詳しく解説します。
自己管理能力が低い
自己管理能力の低さは、成功しない浪人生に共通する特徴のひとつです。
受験勉強は約1年間にわたる長い戦いとなるため、ときにはモチベーションが低下するタイミングも訪れます。友人から遊びに誘われた場合には、勉強を投げ出したい衝動に駆られることもあるでしょう。
もちろん、息抜きやリフレッシュの時間を確保することは重要です。しかし、誘惑に負けてばかりで勉強時間が足りなくなってしまっては、浪人生としての本来の目標を果たせません。
自身の感情や欲望をコントロールするには、高い自己管理能力が必要です。自信がなければ塾や予備校に通い、ある程度他者にコントロールしてもらうこともひとつの手段といえるでしょう。
本番に弱い
本番に弱い性格が災いし、受験に失敗してしまう浪人生は数多く存在します。とくに浪人生は現役生よりもプレッシャーを案じやすいため、入試本番で空回りしてしまうケースは少なくありません。
このような方は、できるだけ多くの模試を受けて試験自体の雰囲気に慣れることが重要です。場慣れすることで緊張が緩和され、入試本番に本来の実力が発揮しやすくなります。
塾や予備校に頼り過ぎてしまう
塾や予備校に通うだけで「勉強した気」になってしまう浪人生も存在します。しかし浪人生にとって、塾や予備校の存在はあくまでサポートに過ぎません。塾や予備校以外の時間でどれだけ努力できるかが、ライバルたちと差をつけるための重要な分かれ道となります。
塾や予備校の授業は、主にインプット学習がメインです。しかし理解度を深めるためには、自宅で演習問題に取り組みアウトプットの機会を増やす必要があります。自宅学習の時間を充実させることができれば、塾や予備校での学習効果はさらに向上するでしょう。
浪人生におすすめの予備校を徹底比較
浪人生におすすめの予備校4つを徹底比較しました。専用コースの有無や学費・主な特徴をそれぞれ記載しているため、予備校選びの参考にしてください。
学校名 | 浪人生専用コースの有無 | 浪人生コースの学費 | 主な特徴 |
〇 | 入学金:50,000円 | ・科目別能力別授業と55段階個別指導の「ダブル教育システム」を採用 | |
〇 | 入学金:100,000円 | ・集中力が保ちやすい「50分授業」 | |
〇 | 入学金:101,200円 | ・一流の講師陣による映像授業 | |
〇 | 入塾金:100,000円 | ・生徒一人ひとりにフェロー(担当スタッフ)が付く |
上の表に記載した予備校のすべてが、浪人生専用のコースを提供しています。浪人生の学習スタイルやレベルに特化したカリキュラムを受講できるため、志望校への合格に向けて無駄のない効果的な学習を進められます。
また、ほかの浪人生と交流が深められる点も、浪人生専用のコースに通うメリットです。同じ境遇で努力する友人が見つかれば、モチベーションの維持や孤独感の解消にもつながるでしょう。
大学受験におすすめの予備校をもっと詳しく調べたい場合は、「イチオシ予備校一覧ページ」もチェックしてみてください。おすすめの予備校の各要素をわかりやすく点数化し、特徴をより詳しく解説しています。
まとめ
今回は、浪人生の成功率を目的別に紹介し、受験に成功する人・しない人の特徴についても詳しく解説しました。
浪人生の合格率は「低い」と言われていますが、最近の調査では50%という高い合格率が示されています。難易度の高い大学や学部であるほど、浪人生の合格率が高い傾向が見られます。そのため、高い目標に向かって努力を続けたい方には浪人はおすすめの選択肢です。
また、浪人を成功させたい方は予備校に通うのも一手です。浪人生専門のカリキュラムに基づいて受験勉強を進めることで、学習効果を高めながら志望校合格を目指せます。
以下のページでは、大学受験におすすめの予備校を厳選して紹介しています。予備校ごとに、授業の質やサポート体制などの要素を点数化してわかりやすくまとめているので、比較検討の際に役立ててください。