慶應PEARLの難易度とは?合格のために確認したいポイント
慶應義塾大学経済学部のPEARLは、世界で活躍できる人材の輩出を目的としたプログラムです。PEARLを目指す人のなかには、難易度がどのくらいなのか気になる人もいるのではないでしょうか。
本記事では、慶應義塾大学PEARLの難易度について解説します。受験資格や出願に必要な書類など、入試概要についても紹介するため、PEARLの受験を検討している人は参考にしてください。
慶應義塾大学の「PEARL」とは
まずは、慶應義塾大学「PEARL」の基本情報や魅力、メリットについて解説します。
PEARLがどういうものなのか知りたい人は、ぜひ目を通してみてください。
PEARLの基本情報
PEARLは、慶應義塾大学の経済学部にある9月入学のプログラムです。世界中の学生を対象に募集することから、外国籍の志願者が半数を占めています。
大学名 | 慶應義塾大学 |
学部名 | 学部名 |
プログラム名 | PEARL |
正式名称 | Programme in Economics for Alliances, Research and Leadership |
入試名 | PEARL入試 |
選抜方法 | 書類選考※面接なし |
定員数 | 100名程度 |
入学時期 | 9月 |
取得学位 | 慶應義塾大学経済学士号(4年) HEC 経営大学院修士号(5年) ※学部・修士5年プログラムに参加した場合 |
応募期間 ※2025年度 |
2024年10月22日午前10時~2024年12月3日午後3時 2024年12月4日午前10時~2025年1月27日午後3時 2025年2月27日午前10時~2025年4月10日午後3時 |
PEARLの魅力
慶應義塾大学PEARLの魅力は、経済学の知識をベースに、世界各国でリーダーシップを発揮しながら活躍する人材として自分を磨くことができる点です。
PEARLの授業で用いられる言語はすべて英語です。授業内での発言や学生同士のコミュニケーションもすべて英語で行われます。
日常生活では聞き慣れないような専門用語を英語で話す必要があるため、高度な英語力が求められます。
PEARLで学ぶメリット
PEARLでは、日本にいながら経済学を英語で持続的に学べるため、英語力を効率的に高められます。PEARL学生の半数を外国籍の人が占めており、異なる文化の人々と交流できる点もメリットです。
また、PEARLは交換留学やダブルディグリープログラム も充実しています。ダブルディグリープログラムとは、日本では複数学位取得制度と呼ばれており、日本だけでなく海外の学位も取得できる留学プラグラムのことです。慶應義塾大学経済学部とフランスのHEC経営大学院は、PEARL在籍者を対象としたプログラムに関する協定を結んでいます。このプログラムに参加し特定の要件を満たすことで、慶應義塾大学経済学士号とHEC経営大学院修士号、両方の取得が可能です。
PEARLは、将来に役立つハイレベルなスキルを効率的に身につけられることから、就職においても有利に働きます。卒業後は、大手の金融機関や航空会社などに就職する人もいます。
慶應義塾大学のPEARLの難易度はどのくらい?
慶應義塾大学のPEARLは、通常の選抜方法とは異なるため「難しそう」と感じる人もいるのではないでしょうか。
以下では、慶應義塾大学PEARLの難易度について解説します。
書類選考で合否が決まる
PEARL入試には筆記試験や面接がなく、英語試験のスコアや志望理由で選考が行われる点が特徴です。志望理由も英語で書く必要があります。
「なぜPEARLで学びたいのか」を掘り下げて考えながら、自身の興味や得意分野について見つめ直してみましょう。自己分析ができたら、「PEARLのどこに魅力を感じるのか」「PEARLを通してどのような社会人になりたいか」について具体的に考え、志望理由の根拠を明確にすることが大切です。
PEARLに興味を持ったきっかけについて、体験を交えたエピソードを書くことで、志望理由に説得力が生まれます。PEARLへの合格を目指している人は、プロからアドバイスをもらいながら志望理由を考えるのもよいでしょう。
入るには高い英語力が必要
PEARL入試にはSAT、ACT、TOEFLなど、英語外部試験のスコア提出が必要です。高校1~2年生の早い段階から対策を始め、結果を残しておくようにしましょう。
英語外部試験は何度でも受験できるため、一発勝負に賭ける必要はありません。複数回受験したなかで、最も得点が高い試験のスコアを提出できます。ただし、英語外部試験は受験料がかかり、何度も受験するとその分負担が増えてしまう点には注意が必要です。
効率的に英語力を上げたいのであれば、英語外部試験の対策ができる予備校や塾に通いましょう。英語外部試験のスコア対策に力を入れることで、PEARLに合格する可能性がより高くなります。
後半の募集期は倍率が高い
2019~2024年度のPEARL入試の倍率は、以下の通りです。
年度 | 倍率 |
2019年 | 1期…2.4 2期…3.2 3期…5.5 |
2020年 | データなし |
2021年 | 1期…2.6 2期…3.8 3期…5.4 |
2022年 | 1期…2.1 2期…3.1 3期…2.9 |
2023年 | 1期…2.1 2期…2.9 3期…3.1 |
2024年 | 1期…2.6 2期…4.2 3期…4.1 |
表を見ると、募集期が後半になるにつれ倍率が高くなる傾向にあります。3期になると倍率が5倍を超える年もあり、そう簡単には合格できないことがわかります。
慶應義塾大学PEARLの入試概要
以下では、慶應義塾大学PEARLの入試概要について解説します。
PEARLを志望する人はぜひ参考にしてみてください。
PEARLの受験資格
PEARLの受験資格は、以下の通りです。
・通常の日本の高校を、9月までに卒業および卒業見込の人
・海外で12年以上の教育を受けており、9月までに卒業または卒業見込の人
・国内のインターナショナルスクールにて12年以上の教育を受けており、9月までに卒業または卒業見込の人
・高卒認定試験に合格するなど、高校卒業と同等の資格を取得した人
・上記と同等と認められている人
国内外を問わず、高校卒業資格があればPEARLを受験できます。また、高卒認定試験の合格者もPEARLの受験が可能です。
出願期間は3期に分かれる
出願手続きはオンラインシステム「TAO」から申請が可能です。TAOは多言語に対応しており、国内のみならず海外からの出願もできます。あらかじめ基本情報を入力しておくと、志願者が1つのフォームから複数の大学に出願できる仕様となっています。書類をデジタル化できるため、郵送手続きを行う必要はありません。
PEARL入試は出願期間が3期に分かれており、1回目の出願期間に不合格となっても、2回目・3回目に再度出願できます。出願期間が後半になるにつれ倍率が高くなる傾向があるため、PEARLが第一志望である場合、1回目の出願期間から申請することをおすすめします。
出願時に必要な書類
PEARL入試に必要な書類は、以下の通りです。
・IB Diploma、SAT、ACTのいずれかのスコア
・TOEFL iBTまたはIELTSのスコア
・身分証明書のコピー
・卒業証明書
・高校の成績証明書
・学歴を含む自己紹介
・志望動機(A4で2~4ページ)
・推薦状(1~3通程度)
・ビデオ
推薦状は、学校側に用意してもらう書類です。また、面接試験がない代わりに2分程度のビデオを提出します。
高校の成績証明書と卒業証明書は、英語または日本語で用意します。日本の高校に在籍している場合、高校の成績証明書の代わりに調査書を提出しましょう。英語外部試験のスコアは、試験機関側からTAOへ提出します。
まとめ
PEARLは慶應義塾大学経済学部にある、世界を舞台に活躍する人材育成を目的としたプログラムです。PEARL入試には筆記試験や面接がなく、英語外部試験のスコアや志望理由で選考が実施されます。高度な英語力を身につける必要があるうえに、志望書を英語で作成しなくてはならないため、難易度が高いと感じる人は多いでしょう。
独学が難しいと感じるPEARL志望者は、スコア対策・志望書対策ができる塾や予備校に通うことをおすすめします。塾・予備校を探している高校生・浪人生は「イチオシ予備校一覧ページ」に目を通してみてください。