おすすめ予備校 TOP9

何かと注目が集まる東大の卒業式とは

「何かと注目が集まる東大の卒業式とは」サムネイル画像

総長のあいさつがマスメディアで取り上げられたり、首席卒業者が活躍したりするなど、世間の注目を集める東大卒業式。日本で一番、話題性のある大学の卒業式ではないでしょうか。ここでは、東京大学の卒業式の特徴や話題になった総長のあいさつをはじめ、首席卒業とは何かについてご紹介します。

東大の卒業式はいつどこで開催される?

東大の卒業式は、毎年3月中旬に開催されます。会場は、赤門で知られる本郷キャンパスの大講堂(安田講堂)です。卒業式の対象者は、その年度の下半期、10~3月までの学部卒業者。毎年、対象の卒業者をはじめ家族も来場して式典に参加しています。

しかし、2020年度(2021年3月18日開催)の卒業式はコロナ禍のため、代表者のみ出席、インターネット配信となりました。

東大の卒業式といえば祝辞が話題に

東大の卒業式は、テレビや新聞などマスコミも取り上げる一大イベントです。特に、総長や学部長のあいさつは、毎年話題になってきました。近年で印象的な祝辞は、2015年に東京大学教養学部卒業式での石井洋二郎学部長のものではないでしょうか。

その際、1964年3月、当時の大河内一男総長が卒業式の祝辞の中で語ったとされる言葉についてのお話がありました。

大河内一男総長が語ったとされる「肥った豚よりも痩せたソクラテスになれ」という言葉についてです。これには3つの間違いがありました。

一つは、もともと哲学者のジョン・スチュアート・ミルの言葉でしたが、マスコミが総長の言葉として報道したこと。

二つ目は、その言葉も正しくは「満足した豚であるより、不満足な人間であるほうがよい。満足した馬鹿であるより、不満足なソクラテスであるほうがよい」というもの。大河内総長は、祝辞向けに作り変えたのではないかと疑いが残りました。

そしてさらなる間違いは、この言葉は大河内一男総長が読むはずだった原稿には書かれているものの、実際には読んでいないということ。しかし、マスコミに出回った原稿に書かれていたことから報道されてしまったものです。

石井学部長は、伝言ゲームやマスコミの誤解、発信者のミスについて、ネットの情報の危うさを指摘。「一度あやふやな情報が事実として報道されると、何が真実なのかわからなくなる」と卒業生たちに語りかけました。

祝辞を通して卒業生に、「何事も鵜呑みにしないで日々流れてくる情報を自分の目で厳しく精査する」「発信に責任を持つ」といったことの大切さを教えてくれたのでしょう。

首席卒業とは?

東大の卒業式では、東京大学総長賞という学生表彰があります。一般にわかりやすくいえば、首席卒業に近いものです。テレビのコメンテーターとして活躍する山口真由氏もその一人。山口氏は、元財務官僚でニューヨーク州弁護士、現在は信州大学特任准教授として研究を続けています。

まとめ

毎年3月、安田講堂で行われる東大の卒業式は、日本のエリートたちが社会へと旅立つ華やかなイベントです。総長の祝辞や首席卒業者の表彰など、マスコミも注目しています。

関連記事

予備校の口コミ・評判

    アーカイブ