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東大受験で過去問に取り組む時期と活用のポイントを解説

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東大を受験する場合は、過去問の活用方法や取り組む時期を把握しておくことが大切です。この記事では、東大の過去問の概要や過去問を使って勉強を始めるタイミングについてご紹介します。

東京大学の入試試験の特徴

東京大学の大学試験は、その難易度の高さと独自性が特徴です。一般入試や推薦入試など複数の入学試験方法があり、それぞれ異なった評価基準が設けられています。

一般入試では、センター試験の成績や学力試験の結果、さらに面接や小論文による審査が行われます。特に、学力試験では高度な知識や思考力が求められ、広範囲の科目にわたる試験範囲が設定されています。

また、面接や小論文では、自己表現能力や論理的思考力、社会的な意識など、総合的な能力を評価されます。東京大学の大学試験は、単なる知識の詰め込みではなく、学問の本質を理解し、独自の視点で問題に取り組む力を求めています。

そのため、予備校や学習塾のみに頼らず、自主的な学習や積極的な探求心が必要です。

また、数学や理科などの基礎的な科目だけでなく、社会科学や人文科学の知識も求められることも特徴です。東京大学の大学試験は厳しいものであり、多くの学生が受験を目指します。

しかし、その難しさに挑戦し、高い学術水準と知識を追求することで、社会において大きな影響力を持つ人材を育成しています。

東京大学への進学を目指す学生にとっては、高いモチベーションと努力が不可欠ですが、その先には大きな成長と様々な可能性が待っています

東大の過去問に取り組む前にすべきこと

まず、過去問を解く前に東大を受験するための準備が必要です。

東大の学部学科を知る

東大の過去問に取り組む際には、まず志望する類を確認しておきましょう。

分類

類に含まれる学部

文科一類

法学部

文科二類

経済学部

文科三類

文学部・教育学部

理科一類

工学部・理学部・薬学部・農学部・医学部(健康総合科学科)

理科二類

農学部・薬学部・理学部・工学部・医学部(健康総合科学科)

理科三類

医学部(医学科)

一般入試で東大を受験するには、大学入学共通テストを受験する必要があります。志望する類ごとに受験する科目が異なるため、併願校を含めて何を受けるか把握しておきましょう。また、東京大学では、受験者が集中しないように二段階選抜が行われています。そのため、まず大学入学共通テストで基準を満たす上位層に食い込む必要があるのです。

大学入学共通テストは、2021年度から導入された方式のため、過去問があまり多くありません。そのため、試験に慣れるには、従来行われていた大学入試センター試験の過去問を活用するのも一案です。

東大のアドミッション・ポリシーの理解

アドミッション・ポリシーとは、入学者の受け入れ方針をまとめたものです。大学がどのような学生像を期待しているのかを踏まえることで、以下のような確認ができます。

・自分の学習意欲が十分かどうか
・自分が大学で習得したい能力と合致しているのか

偏差値や学部名だけで決めるのではなく、主体的に大学を選ぶのに役立つほか、問題の出題傾向に関わる可能性があります。東大の場合、アドミッション・ポリシーは全学部共通です。以下の3つが明記されているため、受験対策として確認しておきましょう。

・東大の使命と教育理念
・期待する学生像
・入学試験の基本方針

なお、東京大学が期待する学生像は以下のようにまとめられます。

・主体的かつ積極的に学ぶ姿勢がある学生
・各分野で責務を果たす人間へと成長する強い意志がある学生

また、入学試験の基本方針として挙げられた方向性を踏まえて受験対策を行うことが大切です

・試験問題の内容は、高校で達成を目指すものと方向性は同じ
・文系・理系にとらわれず幅広く学習し、国際的な広い視野と外国語によるコミュニケーション能力を重視
・知識を詰めこむことよりも、もっている知識を関連づけて解を導く能力の高さを重視
参照:東京大学アドミッション・ポリシー|東京大学

勉強のポイントやスケジュールを確認

受験は、対策に使える時間が限られています。特に、東大のように難関大学を目指す場合は、正しい勉強法を確認し、効率よく学びを深めることが必要です。できるかぎり学校や塾などで各科目の学習法や模試の活用法、ノート術、学習スケジュールなどのアドバイスを受けましょう。なお、早い段階から過去問のみを解くことは、あまり効率よいとはいえません。

過去問に取り組む時期一つをとっても、基礎力を固めてから行うことで、より高い学習効果が期待できます。基礎を固める時期と、応用力を高める時期に分けて学習を進めることが重要です。過去問では、以下の内容を確認しましょう。

・出題傾向の把握
・試験時の時間配分
・合格最低点と過去問を解いた正答率との比較

実際に合格した人の受験勉強方法や、志望する大学の学生や教授のインタビューなどを見てモチベーションを高めることも大切です。

過去問に取り組む際のポイント

東大では、各受験科目について学ぶポイントを紹介しています。各教科では、高等学校学習指導要領の範囲からの出題と強調されているものの、総合力が多く問われる傾向です。

国語

国語の場合、中心となるのは以下2つの能力です。

・文章を筋道立てて読みとる読解力
・読み取った内容を正しく明確な日本語によって表す表現力

国語は、原則としてすべて記述式です。「自国の歴史や文化に深い理解を示す人材」の育成を目指すために、自らの経験に基づく国語の運用能力も重視されています。例えば、古典の場合、出題する文章の選定にも滋味深さや品格が重視されています。過去問を解く際は、解答テクニックばかりでなく、まず書いてあることを理解するように努めましょう

地理歴史・公民

地理歴史・公民では、以下の能力が問われます。

・総合的な知識
・知識を関連づける分析的思考力
・論理的表現力

年号や起きたことなどを単純に問うのではなく、歴史に対する考察や論述力が欠かせません。知識を関連づけて思考できるように、新聞やテレビなどで今起こっているできごとに関心をもったり、読書などで考察力と論述力を高めたりするのもおすすめです。過去問では、解答を手際よくまとめることにも注意してみましょう

数学

数学では、以下の能力が問われます。

・数学的に思考する力
・数学的に表現する力
・総合的な数学力

ある定理・公式をよく理解して確実に計算するだけでなく、どうすれば問題が解けるのかを発想する力も試されています。過去問を通して、解答を簡潔かつ論理的に表現できるように対策しておきましょう

理科

理科では、以下の能力が問われます。

・自然現象の本質を見抜く能力
・原理に基づいて論理的にかつ柔軟に思考する能力
・自然現象の総合的理解力と表現力

それぞれをバランスよく伸ばすことが大切です。高等学校学習指導要領の学習範囲を超えず、ロジカルに考えることが重要です。解答の道筋を採点者など他者が理解できるように、論理的な思考を深めておきましょう。

理科は、問題の本質を発見して課題を解決に導く考え方の基本です。記述問題においては、いかに豊かに表現できているかという国語力も試されます。文科各類の学生も自然科学が履修可能で、本質を発見する能力が試されるでしょう。物理や化学の過去問を解く場合は、「根本を徹底的に理解する」「解答スピード」といった点が重要です。

外国語

英語では、以下の能力が問われます。

・英語による受信力
・英語による発信力
・批判的な思考力

東大は、「世界的視野をもった市民的エリートの育成」を使命としており、教養教育を重視しているのが特徴です。外国語では、ドイツ語やフランス語、中国語で受験することも可能ですが、英語は特に重要となります。なぜなら、世界で英語を公用語・準公用語等とする国は、54ヵ国で約21億人もいるからです。

過去問では、和訳や外国語訳ができるだけなく、各地域についての理解も深めておきましょう。

東大の過去問題入手方法

東大を受験するスケジュールや、対策方法を固めたあとは、実際に過去問を解いて出題傾向に慣れましょう。ここでは、具体的に過去問を入手する方法を紹介します。

学校や塾

学校や塾には、過去問ライブラリがあることもあります。過去問題集はもちろん、実際に受験した人のようすや話を聞いて情報を集めるのもおすすめです

東大のホームページ

東大のホームページには、過去3年分の第2次学力試験で使われた試験問題が公開されています。出題の意図と解答も公表されているため、アドミッション・ポリシーなどとあわせるとさらに出題傾向の分析に役立つでしょう

東京大学(理科) (2023年版大学入試シリーズ)ほか(教学社)

教学社は、通称「赤本」と呼ばれる大学入試過去問題集を刊行しています。東大向けの過去問は、以下のように複数の種類があるため、自分にあった過去問を入手しましょう

大学入試シリーズ

・東京大学(文科)

・東京大学(理科)

難関校過去問シリーズ

・東大の英語25カ年

・東大の英語リスニング20カ年

・東大の英語 要約問題 UNLIMITED

・東大の文系数学25カ年

・東大の理系数学25カ年

・東大の現代文25カ年

・東大の古典25カ年

・東大の日本史25カ年

・東大の世界史25カ年

・東大の地理25カ年

・東大の物理25カ年

・東大の化学25カ年

・東大の生物25カ年

 

大学入試シリーズの赤本は、受験前年の5月下旬に刊行されます。全教科の問題が最大7年分掲載されているため、一通りの問題を解いて実際の試験を想定したペース配分などの確認が可能です。難関校過去問シリーズは、大学別ではなく科目別に分けることで出題形式や分野を集めることができます。教科により10~27年分と幅があるものの、東大の入試独特の傾向が確認可能です。

東大合格に必要な時間と要素

東京大学に合格するためには、時間と努力が大きく関わってきます。一般的には高い学力や幅広い知識を身につけるために、中学校や高校時代からの準備が重要です。ただし、合格までの所要時間は個人によって異なります。

多くの合格者は、中学校・高校時代に基礎学力をしっかりと固め、学校の授業や予備校などでの学習を積み重ねています。特に東大の一般入試を目指す場合は、センター試験の結果も重要な要素となりますので、それにもしっかりと対策する必要があります。

合格に向けての努力は、ただ時間をかけるだけではなく、効果的な学習方法や計画的なスケジュール管理も重要です。自己管理能力を養い、日々の学習に集中することが求められます。また、適切な予備校や学習塾の活用や模擬試験の受験など、周囲のサポートも受けることが有効です。

さらに、東京大学は学問の研究を重視する大学でもありますので、大学入学後の進路に向けた志望理由や研究テーマの選定も重要です。志望動機や自己PRを練り、面接やエッセイなどの試験対策も適切に行う必要があります。

合格までの時間と努力は個人の能力や学習状況によって異なりますが、一般的には数年以上の長期間を覚悟する必要があります。それに加えて、周囲のサポートや環境整備、自己管理能力の向上なども必要です。しかし、目標に向かって努力を積み重ねることで、東京大学への合格は実現可能です。

東大受験に向けたモチベーションの維持方法

東大受験に向けたモチベーションを維持するためには、以下の方法が効果的です。

  1. 目標の明確化:自分がなぜ東大に合格したいのか、その目標を明確にしましょう。その目標を思い浮かべることで、困難に立ち向かう意欲が湧いてきます。

  2. 短期目標の設定:大きな目標を小さな目標に分割し、進捗状況を可視化しましょう。小さな目標を達成することで達成感が得られ、モチベーションが高まります。

  3. 周囲のサポートを活用:家族や友人、先生など周囲の人々からのサポートは大きな力となります。励ましやアドバイスを受けることで、モチベーションを維持しやすくなります。

  4. 休息とリラックス:長期の受験勉強では、適度な休息やリラックスが必要です。運動や趣味、良い睡眠など、心と体をリフレッシュさせる時間を確保しましょう。

  5. ポジティブな環境づくり:モチベーションを高めるためには、ポジティブな環境を整えることも重要です。励ましの言葉を掛け合ったり、勉強グループを作ったりすることで、刺激や支えを得ることができます。

  6. 自己成長の意識:受験勉強は単なる合格だけでなく、自己成長の一環です。自分自身の成長を意識し、毎日の努力を大切にしましょう。自己成長への意識がモチベーションを高めます。

これらの方法を実践しながら、モチベーションを維持して東大受験に臨みましょう

まとめ

大学受験の場合、いつ何の学習に取り組むかをよく見積もって準備しておく必要があります。東大の過去問に取り組む際は、事前の基礎固めが重要です。アドミッション・ポリシーや出題傾向を踏まえて基礎固めを行いましょう。基礎力が付いたあとから過去問に取り組むのがおすすめです。

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