【東大入試】足切り制度について詳しく解説します!
東大入試において特徴的なものの一つが、足切り制度です。これは、「センター試験の結果次第で2次試験を受けられるか受けられないかが決まる」というもの。今回は、東大受験を検討している人たちに向けて、東大の足切り制度の意味合いや発表方法、発表された内容をどう読み解くべきなのかについて、詳しく解説していきます。
足切り制度の意味合い
東大を受験する人たちが意識しておかなければならないのは、足切り制度の存在です。足きり制度とは、東大2次試験の合格者の倍率を調整し、センター試験の得点で足切りするというもの。出願者が多い科類に関しては、必然的に、足切りされる点数が高くなります。
つまり、センター試験での得点や志願者数の多寡によって、2次試験の受験資格が得られなくなるわけです。2019年度の文系に関しては、足切り点が文科一類で628点、文科二類で728点、文科三類が750点でした。また理系では、理科一類が698点、理科二類が720点、理科三類が630点でした。
これによって、文科一類から三類までの選抜倍率が約3.0倍に、理科一類が約2.5倍に、理科二類と三類が約3.5倍になるよう調整されているのです。
2次試験出願状況速報が発表されるのは東大ホームページ
2次試験に向けてどの科類に何人の出願者がいるのか、2次学力試験出願状況を速報してくれるのが東京大学のウェブサイトです。このウェブサイトでは、出願期間中に土日祝日をのぞいて毎日2次学力試験出願状況を更新しており、最新の情報を得ることができます。
サイトで最新の情報を確認しながら、出願期間ぎりぎりまでそれぞれの科類の出願者数を予測、より有利に受験できる科類を決める受験生も少なくありません。ただし、あまりにぎりぎりまでねばってしまうと、郵送による出願が間に合わないという可能性も。
そういう意味では、郵送が期間内に届く範囲を見極めることも大切なポイントになります。
足切り点の予想と実際とは必ずしも一致しない
大手の予備校は毎年、東大の足切り点がそれぞれの科類で何点になるかの予想を立てています。それぞれの予備校がかかえる東大出願数の過去データなどを参照しての予想ですが、2019年の文科三類と理科三類について見てみると、予想と大きく外れているもの、予想に限りなく近いものとがあります。
文科三類に関して、出願前に発表された予想点は、河合が742点、駿台が750点、東進が710点でした。実際の足切り点は750点でしたので、ここでは駿台がピタリと予想を当てています。一方の理科三類では、出願前の予想点が河合で737点、駿台が760点、東進が650点でした。
実際の足切り点は630点でしたので、どの予備校も、かなり高く予想を出していたことになります。河合や駿台に関しては点数に100以上の開きがありますが、文科三類に関しては駿台がピタリ賞を出しています。どれほど多くのデータをかかえていようが、足切り予想は当たるも八卦当たらぬも八卦といってよいでしょう。
例えば、予備校が正確に予想していたとしても、それを見た受験生がより倍率が低いであろう科類へと出願先を変えれば、競争率も大きく変化してしまうのです。