早稲田大の英語は「こう出る」「こう攻略する」
憧れの早稲田大に入学するには「ワセダの英語」を解かなければなりません。他の教科ももちろん大切ですが、合格に必要な「1点」は、英語で取っても日本史でも取っても構いません。ただ、ワセダの英語の1点は、3点くらいの価値はあるでしょう。
なぜなら、「ワセダの英語を克服できる」と確信できたら、「よし、早稲田大に合格できそうだ」と思うことができ、他の教科の学習モチベーションも上がるからです。逆に、ワセダの英語ができないと「自分には早稲田大は無理かもしれない」という気持ちになってしまいます。ワセダの英語の構成と攻略法を解説します。
試験の構成
ある年の早稲田大政経学部の英語試験の構成は次のとおりでした。
1:英語長文を読んで英語の質問に答える(7問)
2:英語長文を読んで英語の質問に答える(7問)
3:英語長文を読んで英語の質問に答える(7問)
4:3人の英語会話を読んで質問に答える(4問)
5:短い英語の主張文を読んで、英作文をつくる(1問)
硬派な英字新聞1部を1週間で読み込む
このわずかな情報だけでも、たくさんのことがわかります。英語長文の読解が3問も出ることから、ワセダの英語を克服するには大量の英文を短時間で読み、意味を把握する力を養わなければなりません。基礎的な英単語、基礎的な英文法、基礎的な構文を丸暗記していることは、早稲田大に挑戦する人には単なる前提条件です。
ワセダの英語を攻略するために、経済や政治などの硬派な話題を扱っている英字新聞を毎週1部購入しましょう。1部買い、それを1週間ですべて読み込むという訓練を繰り返してください。もちろんこれは、通常の受験英語の学習と並行して行う必要があります。
自分の意見を持つ
なぜ硬派な英字新聞を読み込む必要があるのかというと、「5:短い英語の主張文を読んで、英作文をつくる」があるからです。この設問は例えば次のように出題されます。これは実際に出題されたものです。
Read the statement below and write a paragraph giving at least two reasons why you agree or disagree with it. Write your answer in English in the space provided on your written answer sheet.
A law should be passed in Japan establishing a minimum percentage of women in key positions in the government and major corporations.
この問題を解くには、英語で考え英語で表現できなければなりません。単に、英作文を文法通りに間違いなく書けるだけでは合格に必要な点数は取れません。
日本では女性の政治家も女性の大企業管理職も超少数です。それは男性が働き、女性が家事をするという昔ながらの固定観念が根強く残っているからです。この設問を解くには、この社会問題に対する自分の考えを持っていなければなりません。しかもその考えを主張するとき、2つの理由をつけなければなりません。
もちろん「男女は平等であるべきだ」「女性は家に居るべきだ」といった、単純な主張では足りません。多くの女性を重要ポストに就けるために、法律の整備まで必要なのか、といったところまで踏み込んで答えなければなりません。
硬派な英字新聞を読むことで、長文読解力と社会に対する問題意識の両方を養うことができます。
まとめ
ワセダの英語には英語しか出てきません。英語で質問され、英文を読み、英語の選択肢を選び、さらに、英語で答えさせます。到底「英語ができる」「英語がわかる」レベルでは太刀打ちできません。「英語を操ることができる」「英語で考えることができる」レベルに達する必要があります。