勉強しない高校生に親は何ができる?放っておいた場合の末路
高校生の息子・娘が勉強しないと悩んでいる親御さんは多いのではないでしょうか。
高校生が勉強しない理由はさまざまですが、アプローチの方法を間違えると将来に影響を及ぼす可能性があります。
そこで本記事では、高校生が勉強しない理由を5つ紹介した上で、親ができること・してはいけないことを解説します。最後まで読み、正しい対応ができるようになりましょう。
高校生が勉強しない理由5つ
高校生が勉強しない理由として、主に以下の5つが考えられます。
- ・反抗期で勉強したくない
- ・勉強する理由が分かっていない
- ・勉強に集中できる環境がない
- ・勉強に苦手意識がある
- ・スマホやゲームの誘惑に負けている
それぞれ詳しく説明します。
反抗期で勉強したくない
反抗期が原因で勉強したくないと考える高校生は少なくありません。
親や先生から「勉強しなさい」と言われれば言われるほど、それに逆らって勉強しなくなってしまうのです。
高校生の息子・娘が反抗期である場合、勉強を強制したり放置したりするのではなく、正しく接する必要があります。具体的な方法は後述するので、ぜひ参考にしてください。
勉強する理由が分かっていない
高校生が勉強しない理由の一つとして、必要性が理解できていない場合があります。
大人になると「あのときの〇〇の勉強が今の□□に繋がっているんだ」ということが容易に理解できますが、高校生の時点では、勉強が将来に繋がることを想像しづらいためです。
「勉強して何になるの?」「勉強しなくても良いじゃん」という考えから、勉強を避ける高校生は非常に多いです。
日々の会話内に勉強のトピックをさりげなく取り入れたり、自身の経験を伝えたりすると良いでしょう。
勉強に集中できる環境がない
「本当は勉強したいけど、集中できる環境がない」という理由により、高校生が勉強できていないケースもあります。
例えば、家だとテレビや家事の音、カフェだと周囲の会話やBGMなどが気になってしまい、集中できずに悩んでいるかもしれません。
まずは集中できる環境を用意してあげることが、勉強を始める第一歩となる可能性は大いにあるでしょう。
勉強に苦手意識がある
勉強に苦手意識がある高校生は、自ら勉強しようとしない傾向にあります。
勉強が苦手だと感じている高校生は、以下のような感情を抱えている場合が多いです。
- ・そもそも何から勉強したら良いか分からない
- ・苦手なことに取り組むのが億劫
- ・自分が勉強できないことを知る・認めるのが恥ずかしい
上記の感情を抱えている高校生は、ほとんどの場合、本当は勉強をした方が良いことを理解しています。正しく導いてあげることによって、勉強しはじめるようになるので安心してください。
スマホやゲームの誘惑に負けている
スマホやゲームの誘惑によって勉強が妨げられているケースは非常に多いです。
特にスマホは、それ一台でできることが年々増えてきており、スマホ無しで生活できる高校生は稀です。
自己管理が難しい高校生だからこそ、スマホやゲームとの付き合い方は親が一緒に考えてあげましょう。強制的に使用を禁止するのではなく、高校生自身が納得できるルールを設けることが大切です。
勉強しない高校生を放っておいた場合の末路
勉強しない高校生を親が放っておいた場合、以下のような状態に陥ってしまう可能性が高いです。
- ・授業が分からなくなり、勉強への苦手意識が増す
- ・学力が低下し自信が失われる
- ・進路が狭まる
順番に詳しく説明します。
授業が分からなくなり、勉強への苦手意識が増す
高校生が勉強しないまま毎日を過ごすと、どんどん授業が分からなくなり、さらに勉強への苦手意識が増してしまいます。苦手意識が増すことにより勉強への意欲が落ち、負のループに陥ってしまうことも考えられます。
学校で最低限の勉強に取り組んでいる場合は別ですが、そうでない時には注意しましょう。
定期テストの点数や評定などを参考に、正しく勉強に取り組めているか確認してあげてください。
学力が低下し自信が失われる
当然ですが、勉強しないと学力は低下し続けていきます。そして学力が低下すると、下記のようなことが起こります。
- ・授業についていけなくなる
- ・テストの点数が下がる
- ・呼び出し・補習が増える
こういったことが起こると、周囲との差を感じて自信が失われていきます。高校生は多感な時期なので、親が想像する以上に大きなダメージを受けてしまいます。
勉強しない状態を放っておくと、ただ学力が下がるだけでなく、自己肯定感の喪失にも繋がることを覚えておきましょう。
進路が狭まる
勉強しないまま学力が下がり続けると、進路が狭まってしまいます。
なりたい職業を目指すための大学に合格できない、そもそも進級や卒業ができないといった理由で、将来の選択肢が減ってしまう可能性があるのです。
子どもの将来のためにも、勉強しないまま放置することはおすすめできません。これから紹介する方法を参考に、正しいアプローチに取り組んでみてください。
勉強しない高校生に親ができること5つ
勉強しない高校生に対して、親が行うべきアプローチは以下の5つです。
- ・勉強を強制しない
- ・放置はしないが見守る
- ・勉強に集中できる環境を作る
- ・親子の会話を大切にする
- ・やる気を引き出す声かけをする
一つずつ見ていきましょう。
勉強を強制しない
高校生に無理矢理勉強させるのは絶対にNGです。強制することでマイナスイメージがついてしまい、自発的な勉強を促せなくなってしまいます。
また、勉強を強制したところで内容が身につくことはありません。隠れてスマホやゲームをして終わるだけでしょう。
反抗期の高校生に対しては、もっと効果的なアプローチがたくさんあります。下記で解説するので参考にしてみてください。
放置はしないが見守る
高校生の勉強をサポートするスタンスとして、放置ではなく見守ることをおすすめします。
放置して好きなように過ごさせたり、勉強を強制したりするのではなく、必要なサポートを適切なタイミングで提供する姿勢が重要です。
そのためには、子どもが何で悩んでいて何を必要としているのかを日々の生活の中から汲み取る必要があります。
温かく見守りながら、子どもの様子の変化をしっかりと把握しましょう。
勉強に集中できる環境を作る
高校生が集中して勉強できるよう、環境を整えることも大切です。
例えば、家に弟や妹がいる場合は静かに過ごすよう協力してもらったり、勉強机が散乱している場合は掃除を手伝ってあげたりすると良いでしょう。
家で集中しづらそうであれば、予備校に通う選択肢も検討してみてください。予備校には自習室があるので環境として集中しやすいですし、勉強を目的とした生徒が集まるので自然とモチベーションが高まります。
予備校に通うことで、自然と勉強に取り組む姿勢が身につくので、親御さんの負担も軽減されるでしょう。
親子の会話を大切にする
反抗期・思春期中の高校生とは、日常会話が減ってしまうこともあるでしょう。
会話が減ると日々の様子が把握しづらく、親子の距離も遠ざかってしまいがちです。勉強に関する不安や悩みがあったとしても、それを知ることさえできないかもしれません。
よって、まずは親子で話しやすい関係性を築くために、日々の会話を大切にしましょう。
毎日10分間は話す、夕食は一緒に食べる、〇曜日は30分間親子タイムを作る、といった工夫をして、会話しやすい環境を作り出してみてください。会話の内容はどんなことでも構いません。
やる気を引き出す声かけをする
高校生を勉強する気にさせるためには、声かけの質が重要です。
- ・「最近、毎日勉強机に向かっているね」と頑張っている過程を認める
- ・「あなたの行きたい大学なら、全力で応援するよ」とある程度子どもに任せる
- ・「結果がどうなっても大丈夫」と信頼を伝える
勉強に自信がない高校生にこそ、心理的安全性を感じられる声かけをすることが大切です。
子どもが安心して勉強に取り組めるよう、声かけにもこだわってみましょう。
勉強しない高校生に親がしてはいけないこと3つ
反対に、勉強しない高校生に対して親が絶対に行ってはいけないのが以下の3つの行動です。
- ・勉強しないことを叱る
- ・他の子どもと比較する
- ・やる気を削ぐ声かけをする
順番に見ていきましょう。
勉強しないことを叱る
「勉強しなさいよ!」と頭ごなしに叱ることは、かえって逆効果です。
強制されるほど、やる気は削がれていくものです。やる気になりかけていた気持ちがポキッと折れてしまうかもしれません。
なぜ勉強したくないのかに着目し、子どもの気持ちに寄り添ったアプローチができるように準備しておきましょう。
他の子どもと比較する
「〇〇ちゃんは毎日2時間勉強してるよ!」「□□君はテストで8割取れているのに!」と、他の高校生と比較するのも言語道断です。他者と比較されることにより自信を失ってしまう可能性が高いためです。
比較対象は過去の自分のみとしてください。家族であっても比較はNGです。
やる気を削ぐ声かけをする
下記のような、やる気を削ぐ声かけは絶対にしないでください。
- ・「どうせ落ちるよ」と否定する
- ・「〇〇大学はやめなさい」と進路に干渉しすぎる
- ・「ちゃんと勉強してるの?」と責める
声かけ一つで、高校生のモチベーションは大きく左右されます。勉強から遠ざかるような声かけは避けましょう。
まとめ
本記事では、高校生が勉強しない理由と、親ができること・してはいけないことを解説してきました。親としてどう振る舞うべきか、参考になったでしょうか。
高校生が勉強しないことで悩んでいるのであれば、予備校に頼るのも一つの手段です。予備校には勉強のコンサルタントや担任がおり、プロの視点から勉強を手助けしてもらえます。
勉強面においては、親子間では解決しない問題も多々あるので、プロに任せる方法も選択肢として持っておくと心が楽になるでしょう。