大学受験の国語科目を強化できる漢字の勉強法とは?
センター試験や大学入試試験の漢字問題に対し、「漢字を勉強しなくても解ける」と考えている受験生も多いでしょう。
しかし、漢字問題の対策をしない場合、想像よりも難しく、思わぬ失点をする可能性もあるのです。
今回は大学受験に向けた、漢字のより良い勉強法についてご紹介します。
漢字問題を確実に解く勉強法
漢字問題で確実に正解するためには、次のポイントを踏まえて勉強すると効果的です。
本文の文脈から推測する
平成30年度の本試験問題にある、『デザインということばは、ある目的を持ってイショウ・考案・立案する』という一問に注目してみます。
この問題では「ショウ」の漢字を解答するのですが、本文を見ずに問題だけを見ると「衣装」と勘違いする可能性があることが分かるはずです。
このイショウとは「意匠」のことであり、本文を読んで文脈から漢字を割り出すことで、ケアレスミスを防ぐことができます。
特に、単体の漢字問題ではなく、本文に関連する漢字問題の場合、必ず本文の内容を確認することが重要です。
漢字が持つ意味を理解する
文脈から漢字を推測する方法に加え、漢字が持つ意味を理解することも重要なポイントです。
センター試験の平成28年度本試験では、「ツクロう(繕う)」と同じ漢字を含む言葉を選択する問題が出題されました。
「繕う」の意味は「壊れたものを直す、補修する」であることから、同じ意味である「建物のエイゼン(営繕)係を任命する」という選択肢を選ぶことができます。
つまり、漢字の意味が分かれば、問題や選択肢の漢字や熟語を知らなくても解答できるようになるのです。
同音異義語を強化する
書き取り問題を攻略するためには、同じ読みで漢字が違う「同音異義語」を強化することが重要です。
平成30年度の東大入試の前期試験では、「コショウ」の書き取り問題が出題されました。
この正解は「呼称」であることから、いかに同音異義語の知識を増やすかが重要か分かるはずです。
同音異義語の知識が増えるとセンター試験の漢字対策にもなるので、国公立を目指す受験生は必ず勉強するようにしましょう。
しかし、すべての同音異義語を覚えるのは限界があるため、例に挙げた「コショウ」などの種類の多い言葉に絞ると効率化できます。
もしくは数年分の過去問を解いて、これまでに出題した同音異義語を復習する方法も効果的でしょう。
漢字問題の配点は2点程度と低いことから、そこに勉強時間を割くことをもったいないと感じるかもしれません。
しかし、その2点が合否を左右する可能性もあるので、漢字問題で確実に点数を稼ぐようにしましょう。