一般入試にも影響する!?大学受験で重要な内申と調査書について
大学入試改革ではこれまでの入試方法を見直して、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を学力の3要素とし、多面的・総合的に評価する方向に変わっていきます。
センター試験の廃止に加え、これまで一般入試では無関係だった内申と調査書の内容が、合否に影響する可能性があるのです。
来る2020年に向けて、内申と調査書がもたらす影響と、今すぐやるべき対策法について確認しましょう。
内申と調査書の役割はどう変わるのか?
文部科学省が発表した大学入試改革に、次の記載があります。
『筆記試験に加え、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」をより積極的に評価するため、調査書や志願者本人が記載する資料等の積極的な活用を促す』
つまり、テストの点数だけで合否を決めていた一般入試において、調査書の内容も評価対象になることを明言しているのです。
調査書が推薦入試やAO入試だけのものではなく、今後は試験の点数と同じくらい重要な位置付けになることを意識する必要があります。
合格を見据えた調査書対策
試験本番で高得点を取ることが一般入試の対策法でしたが、今後は高校生活を実のあるものにして、調査書を充実させる必要があります。
2020年以降に大学受験を控える高校生は、次のことを今から実践しましょう。
課外活動に参加する
調査書の内申に大きく関わるのが、部活動やボランティア活動、生徒会活動といった課外活動です。
学校内だけでなく、地域の活動、各種大会やコンクールなども評価対象になるので、趣味や好きなことを活かすと良いでしょう。
良い成績を取ることも必要ですが、ただ学校に通っているだけでは調査書の評価に繋がらないことを覚えておくことが大切です。
英語の資格検定を受検する
センター試験の廃止後は「大学入試共通テスト」に変わり、試験内容もこれまでの択一式から、記述式の問題が追加されます。
また、大幅に変わるのは英語で、グローバル化を図る目的から「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能を育成、評価するという動きがあるのです。
英語の4技能の測定に使われるのが、「外部の英語資格や検定」です。
大学受験を考えているのであれば、「英検」や「TOEFL」といった民間の英語資格を積極的に取得しましょう。
ただし、英語の資格やスコアを入試では大学で異なるため、志望校を決めたら情報収集することが重要です。
ポートフォリオを作成する
今後の大学入試では学校側が作成する調査書に加え、学校生活や課外活動を報告する「ポートフォリオ」を自分で作成、提出する必要があります。
ポートフォリオでは、課外活動の履歴や、活動によってどのような成長や気付きを得ることができたか、という内容を記録します。
出願直前に思い出しながら書くのではなく、日ごろから課外活動の記録を書くことを習慣にすると良いでしょう。
また、志望動機や入学後の目標を書く場合もあるので、自分の考えを書く練習と捉えて取り組むと効果的といえます。
このように、受験勉強さえ頑張れば合格できる時代ではなくなることを見越して、今からできることを始めましょう。