奨学金で東大を目指す!東大生の受給状況や受けられる奨学金を紹介

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東大を目指す場合、幼少期から塾や予備校に通っているイメージを持つ人は多いのではないでしょうか。その場合受験までに多額の費用がかかるでしょう。

しかし、東大にはさまざまな奨学金制度があり、実際に奨学金を活用しながら学んでいる学生も少なくありません。そこで、本記事では東大生の奨学金の実態や利用できる奨学金の種類を解説します。費用負担が気になって東大に進学するのをためらっている人は、ぜひ参考にしてください。

東大に通うためにはお金がかかる

国立大学の入学金や授業料は、文部科学省が定める標準額をもとに、各大学が定めています。東京大学は、受験する学生の偏差値は高いものの、入学料や授業料その他の国立大学と同じです。

学部学生にかかる費用

  国立大学

東京大学(学部学生)

差額

授業料

53万5,800円

53万5,800円

0円

入学料

28万2,000円

28万2,000円

0円

検定料

3万3,000円

第1段階目の選抜:4,000円

第2段階目の選抜:1万3,000円

1万6,000円

ただし、塾に通ったり、家庭教師をつけたりする場合は、個人により、かかる費用が大きく異なります。例えば、1年間にかかる塾の授業料だけを見ても、以下のように学年や授業のコマ数により変わります。

塾の授業料の例(四谷学院2022年度の場合)
・高校1・2年生(4月~翌3月):12万3,200円(週1コマ)~77万円(週10コマ)
・高校3年生(4月~12月):12万1,770円(週1コマ)~89万1,000円(週12コマ)

このほか、塾への入学料や諸経費、模試にかかる費用などもかかります。東大へ合格する際に、金銭的な負担を抱えている場合は、教育ローンや奨学金を活用することも選択肢の一つです。

東大生とはいえ、一般の大学生のため、条件があえば奨学金が利用できます。さらに、東大の場合、一定条件を満たした学生は、大学独自の奨学金制度が利用可能です。ここでは、東大生における奨学金の受給状況や奨学金の分類、成績要件などをご紹介します。

東大生の14.9%が奨学金を受けている

一般大学と同様に、「学業優秀で災害を受けた」「経済的理由で授業料の納付が困難」といった場合などには、授業料の減免を受けられることがあります。なかには、減免制度を利用して、ほとんど授業料を支払わずに東大を卒業できる学生もいるのです。

授業料免除の条件にあてはまらない場合でも、奨学金を上手に活用することで経済的な不安を大きく軽減することもできます。東京大学学生委員会が公表している「2020年度(第70回)学生生活実態調査」によると、学生のうち定期的に奨学金を受けている人の割合は14.9%でした。

「奨学金がどんな面で役立っているか」という質問で多かった上位3つの回答(複数回答)は、以下の通りです。

・家庭の経済的な負担が軽減される:76.2%
・多少なりともゆとりある生活ができる:33.1%
・奨学金があるので生活が成り立つ:28.2%

生計を支えている方の収入が低いほどその傾向が強くなります。

奨学金には種類がある

ここでは、奨学金の大まかな分類を確認していきましょう。東大生の場合、留学や海外の大学院へ進学するために奨学金を利用する人も見られます。

◆借り方
・給付型:受け取った奨学金について返還の義務はなし
・貸与型(利息なし):受け取った奨学金はすべて返還が必要
・貸与型(利息あり):受け取った奨学金はすべて返還が必要で、返還時に一定の利息が加算される

◆申請時期
・予約採用:大学受験前、留学前、大学院進学前などに申請
・在学採用:在学中、留学中に申請

◆申請目的
・学士号、修士号、博士号取得
・海外の大学・大学院へ進学
・短期留学
・海外留学支援制度(大学院学位取得)

奨学金を受けるための成績条件

奨学金を申請する場合には、進学の意欲や一定以上の成績も要件となります。以下は、各奨学金のうち成績に関わる申請要件の抜粋です。


・日本学生支援機構給付奨学金(予約採用型):高等学校等における全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上、または入学選抜試験の成績が入学者の上位2分の1の範囲内
・日本学生支援機構給付奨学金(在学採用型): GPA(平均成績)等が在学する学部等における上位2分の1の範囲に属すること
・東京大学学部学生奨学金:成績・人物とも優秀(調査書の学習成績概評がA以上)で、大学の進学において経済的支援が必要な者

東大生が利用できる奨学金制度

ここでは、東大生が利用できる奨学金制度のうち、学位(学士号、修士号、博士号)取得に関する奨学金を抜粋してご紹介します。なお、実際に奨学金を利用する場合は、各奨学金を運営する団体や大学内にある本部奨学厚生課までお問い合わせください。

日本学生支援機構の奨学金

日本学生支援機構は、多くの学生が利用する奨学金です。給付型の場合は世帯収入などで支給額が変わります。また、貸与型の奨学金は利息の有無で第一種と第二種があり、貸与金額は各自で選択可能です。

◆給付型奨学金
・給付金額:住民税非課税世帯<第1区分>の場合
自宅通学者:月額2万9,200円
自宅外通学者:月額6万6,700円
授業料減免の上限額(年額):入学金 約28万円、授業料 約54万円
・給付期間:給付奨学生として採用されてから正規の卒業時期まで

◆第一種奨学金
・利息:なし
・貸与金額(月額)
自宅通学者:2万円、3万円、4万5,000円から選択
自宅外通学者:2万円、3万円、4万円、5万1,000円から選択
・貸与期間:4月から標準修業年限まで

◆第二種奨学金
・利息:上限年利3.0%
・貸与金額:月額2万~12万円(1万円刻み)から選択
・貸与期間:4~9月のうち本人の希望する月から標準修業年限まで

東京大学独自の奨学金:東京大学学部学生奨学金

入学する前に申請を行い、東大合格を条件に受けられる予約型の奨学金です。奨学金は、給付されるため、返還の義務はありません。

・給付金額:年額50万円
・給付期間:入学後1年間

東京大学学部学生奨学金は、高校予約型の奨学金のため学校長経由での申請書類を郵送しなければなりません。個人では一切申請できないことから、希望する場合は事前に学校とも相談して高校が定める締切日を確認しておく必要があります。

東京大学独自の奨学金:東京大学さつき会奨学生

東大には、東京大学基金というファンドがあります。東京大学さつき会奨学生とは、東京大学基金のプロジェクトのとなる「さつき会奨学基金」が原資です。東京大学さつき会奨学生は、女子生徒かつ自宅外から通学する成績優秀者が応募の要件となります。

東京大学学部学生奨学金と同様に、入学前に申請を行い合格した場合に給付され、返還の義務はありません。

・給付金額:月額5万円、入学支援金30万円
・給付期間:4年間(6年制の課程では6年間、修士進学の場合は修業年限まで)

東京大学独自の奨学金:東京大学さつき会奨学金(島村昭治郎記念口)

東京大学さつき会奨学生と同じく、女子学生向けの奨学金です。対象条件は、東大に在籍していて、自宅外から通学することなどとなっています。

・給付金額:月額5万円(年額60万円)
・給付期間
(学士課程に在籍中の場合)修業年限以内の期間、東大の修士課程(含:専門職学位課程)に進学する際は、進学した課程の標準修業年限の期間まで継続可能
(修士課程または専門職学位課程に在籍中の場合)当該課程の標準修業年限の期間

地方公共団体の奨学金

各自治体に住んでいる人のうち、在学中はもとより一定条件を満たした人が受けられる奨学金もあります。東大を目指す場合、卒業した後の学費返還負担の軽減などに活用可能です。ここでは、一例を紹介します。

◆東京都西東京市
・給付条件
西東京市に住民票があり、日本学生支援機構から給付奨学生の認定を受けている(給付期間中)
・給付金額:5万円(1回限り)

◆東京都東大和市
・貸与条件
塾費用や受験料の貸付(無利子)、大学に入学した場合は返済免除
・貸与金額:学習塾等20万円、受験料 上限8万円(高校3年生の場合)

◆埼玉県熊谷市
・貸与条件
奨学金の貸与を受けて大学等を修了、奨学金を返還している、就労しているなど
・貸与金額:期間中に返還した奨学金の利子額(上限3万円)

民間団体の奨学金

東大では、さまざまな奨学金を受けることができます。出願条件や金額などは多岐にわたり、一部には専攻する学問や将来の就業分野が指定されているものもあります。また、他奨学金との重複できるものもあるため、うまく活用すれば負担の軽減に役立つでしょう。

・学内選考で推薦者を決定し、大学から奨学会へ推薦する奨学金
・希望者が大学を介さず直接奨学会へ出願する奨学金
・その他の奨学金

東大には奨学金を受けながらでも通える

東大は、難関大ですが入学料や授業料は、一般の国立大学と同等です。東大合格までには、さまざまな準備が必要になります。しかし、学費の負担を軽減したい場合は、国や自治体、民間、大学独自などで実施している奨学金の活用を検討してみましょう。

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