【早大の卒業者】どういうビジネスパーソンになるのか
早稲田大を目指している受験生は、いい意味で意識が高い人が多いはずです。すでに将来、どのような人物になりたいのか思い描いているのではないでしょうか。そこで、早大を卒業するとどのようなビジネスパーソンになることができるのかを探ってみました。偉大なるOB2人を紹介します。
(肩書やデータは2019年9月のものです)
ユニクロ創業者、柳井正さんはこのような人
いまやグローバルな企業といえるユニクロを展開している株式会社ファーストリテイリング(本社・山口市)の創業者兼代表取締役会長兼社長の柳井正氏は1949年生まれで、早大政経学部経済学科を卒業しています。
柳井氏は2016年に母校早大で講演し、「当社の経営幹部で活躍している人のほとんどは一流大学出身ではなく、三流大学出だ」と話しています。ユニクロのヨーロッパ進出を成功させたのも、いわゆる「三流大学」出身者なのだそうです。
超一流大学を出た柳井氏が社会に出て発見したのは、学歴が高くない人のパワーだったわけです。これは、早大を目指して血のにじむような努力をしている受験生には、嬉しくない知らせでしょう。
しかし、早大受験生が落胆する必要はありません。柳井氏はこうも述べています。「どんな仕事でも、スキルをつけるには、毎日寝る間を惜しんでも10年はかかる」つまり、早大を出て企業に入ったら、10年は一所懸命仕事に励めばいいわけです。学歴に関係なく10年間頑張ってスキルを積み、そこに早大卒の学歴を加えれば「鬼に金棒」状態といえるでしょう。
そして、柳井氏は、執念深さが重要であるとも指摘しています。安定、安全、安心に満足することなく、誰よりも高い目標を持ってビジネスを突き進め、とアドバイスしています。
ファーストリテイリングは53,571人の従業員を抱え、年間2.1兆円を売り上げ、1,548億円の利益をあげています(2018年8月期)。この巨大企業を早大OBが一代でつくりあげたのは紛れもない事実です。
メルカリ創業者、山田進太郎さんはこのような人
フリマアプリ「メルカリ」を運営する株式会社メルカリ(本社・東京都港区)の創業者兼代表取締役会長兼CEOの山田進太郎氏は1977年生まれで、早大教育学部を卒業しています。
山田氏は早大在学中に楽天にインターンに行き、そこで楽天オークションというサービスの立ち上げに携わりました。インターンとは、大学生による就職体験のことです。ユーザーが自分の物品をネットに公開して買い手をみつける仕組みは、現在のメルカリと同じです。
山田氏は学生時代のビジネス経験を本業にしたわけです。
このように説明すると、「楽天での経験をバージョンアップさせただけ」と聞こえるかもしれませんが、もちろんそれだけで年間売上高358億円、従業員数1,140人の会社を2013年からの6年で築けるはずがありません。
山田氏には次の2つの想いがありました。
・世界に通用するWebサービスをつくりたい
・1年7.6兆円分の不要物に価値をつけたい
メルカリによると、大量生産と大量消費が当たり前になっている日本では、年間7.6兆円分の不要物が生まれているそうです。しかし、ある人の不要物は、別の人の必需品になり得ます。
そして、現代はスマホやSNS(ソーシャルネットサービス)が普及しているので、簡単に個人間で物の売り買いをすることができます。つまり、世界に通用するWebサービスの構築と不要物の有効活用は、同時に達成できるわけです。これは山田氏の構想力のすごさといえるでしょう。
まとめ
早大を出たからといって必ず、第2の柳井氏になれるわけではありませんし、第2のメルカリをつくれるわけでもありません。しかし、ユニクロもメルカリも早大出身者がつくったことは事実です。
早大受験生は、目先の入試だけでなく、早大を出てからのことも考えてみてください。壮大な野心を持てば、「受験勉強は最初の試練」と思って乗り越えられるはずです。