成果につながる!大学受験の勉強法で実践したい5つのこと
目指す大学に現役で合格したい! というのは、誰もが思うことなのではないでしょうか。
これは受験生本人の願いでもあり、また周囲の人の願いでもあります。
合格の通知をもらい、晴れやかな気持ちで高校を卒業して、そして4月には希望していた大学の門をくぐる
このような「現役での合格」を可能にするものは、いったい何なのでしょうか。
現役で合格する人としない人の差は「学力の差」だけなのか?
大学受験を突破するために大切なのは、「学力」、また「行動」と「メンタル」をうまくコントロールすることです。
「学力」は個人差がありますので、その点においては元々高い学力を持った人が有利と言えるでしょう。ですが、いくら持ち前の学力があったとしても、受験日当日にそれを発揮できるかということも重要になってきます。
また、「勉強していたところが試験に出た/出なかった」というように運に左右されるところもあるでしょう。しかし、合格のために受験日当日までにどのようなことを行ってきたか。また、それらをしっかりとこなして、考えられるすべての範囲をきちんと勉強していれば、このような不確定要素にも対応することができます。
本記事においては、元々学力のある人、また、本来の自分の学力以上のレベルの志望校を目指す人におすすめしたい受験日当日もそのパフォーマンスを十分に発揮できるためのノウハウ、勉強方法を、「行動」と「メンタル」の両面から紐解いていきます。
大学受験の勉強法1:計画的に行うこと
大学受験においてもっとも大切になるのが、「計画的に勉強を進めていけるかどうか」ということです。
受験勉強には、常に「タイムリミット」があります。時間は無限にあるわけではないので、効率よく勉強していかなければなりません。受験という最後の目的を突破するために必要な知識量を求め、そこから逆算して、「どの勉強にどれくらいの時間をかけられるのか」を考える必要があります。
高校受験とは異なり、大学受験の場合は「いらない科目」が出てくることがあります。特に私立大学の場合はこの傾向が顕著です。このため、「いらない科目」は早い段階で切り捨てることが賢明です。場合によっては、受ける大学の受験科目を一本化することも考えます。たとえば、「第1志望と第2志望と第4志望は数学2Bは必要ない、しかし第3志望は数学2Bが必要」という場合は、第3志望と第4志望の優先順位を入れ替える…という方法です。
もちろんこれには賛否両論がありますし、「どれほど強くその大学に行きたいと考えているか」によっても異なりますが、1つの対策となりうることは確かです。特に、高校2年生の後半の段階で、数学が非常に苦手という場合はこのような選択肢も有効になってきます。
自分の学力をしっかりと把握することも、スケジュールを組むうえで有用です。
「なんとなくわかる」という状態で勉強をしてきてしまった場合、ちょっと複雑な応用問題などに対応できないことがあります。そのため、まずは自分の学力レベルを把握して、「最終的にはどこまで学習する必要があって、そのためにはどれくらいの勉強時間が必要か」を考えてください。
「毎日2単元ずつ進める」などのように、明確な数字を出すことも大切です。ただ、受験勉強をしていると、絶対に復習することが必要になってきます。そのため、復習のための時間も忘れずに確保してください。
このような「スケジュールの管理」「計画的に事を進めること」は実はかなり難しいものです。
きちんとスケジュール通りに進められる克己心がある人であっても、そもそものスケジュールの組み立てのときに学習に必要な時間を見誤ってしまうことがあるからです。
このため、予備校や学校、家庭教師の先生の力を借りてスケジュールを立てることをおすすめします。スケジュールの面だけではなく、困ったときも相談に乗ってもらえる環境も揃うので、一石二鳥となります。
大学受験の勉強法2:メンタルの保ち方
受験勉強をしているときは、必ず「もうやめたい」「さぼりたい」と考えるときが出てきます。
そのときには、どのようにしてモチベーションを保てばよいのでしょうか。
このときにもっとも有効なのは、「なぜ自分はその大学に合格したいと思っているのか」を考えることだと言われています。明確な目標がある人は受験に対するモチベーションを維持しやすく、またたとえ挫折しそうになってもやる気を取り戻せると考えられています。特にその夢が明確であればあるほど効果があるので、挫折しそうになったならば、もう一度「目指す意味」を考え直すとよいでしょう。
加えて、「よりよい環境に身を置くこと」は非常に重要だと言われています。
人は、「目」から入ってくる情報に、たやすく意思が左右されます。
たとえば、目の前に漫画やテレビなどがある場合、それがないときに比べると、それに手を伸ばしてしまう確率が非常に上がると言われています。
それを象徴する実験として、アメリカの大学が行った「マシュマロ・テスト」という実験があります。これは186人の子どもを対象として行われたもので、「君の前にマシュマロを1つ置きます。15分間、これを食べずにいられたらもう1個マシュマロをあげよう」として、子どもの行動を観察した実験です。
この実験を行ったとき、33パーセント程度の子どもが我慢できて、残りの子どもは1つ目を食べてしまった、と言われています。そして後者の子どもは、そのマシュマロをずっと見ていたり、触ったりしていた……ということです。対して、前者の子どもはマシュマロから目をそらすなどの工夫をしていました。
この実験はあくまで子どもを対象にしたものだ、と思う人もいるかもしれません。しかし、我慢できた子どもは生涯にわたって、我慢できなかった子に比べて成績もよかったという研究結果が出ています。
このようなことからも分かる通り、モチベーションを保ちたいと考えたときには、まずは「誘惑となるもの」から身を遠ざけることが求められます。
大学受験の勉強法3:高1・高2から準備をする
当然のことですが、勉強してきた時間が長ければ長いほど、学力はつけやすくなります。
高校3年生の夏から勉強して難関大学に合格できた、という人もいるかもしれませんが、基本的には、「きちんとしたやり方で、きちんと積み重ねた時間が長ければ長いほど、結果は得られやすくなる」と考えましょう。
高校1~2年生の頃にまずやっておきたいのが、「文系にするか理系にするかを決めること」です。
上では「どの科目を受験科目とするか」を述べましたが、その前段階として、この取捨選択が必要になります。進学校のなかでは、「1年生の頃は共通、2年生で文理に分かれ、3年生でさらに国公立志望か私立志望かに分ける」というところもありますね。
「好きな科目」を基本として選ぶと、その後にやってくる受験時期にもモチベーションが保ちやすくなると言われています。
また、このときに、あわせて、「大学受験と高校受験の違い」についても学んでおくとよいでしょう。
次にやりたいのが、「苦手なところはどこかを洗い出し、基礎力をつけること」です。
高校3年生になると、時間が足りなくなってしまいがちです。また、これも上記で述べましたが、「なんとなくわかる」で進んできてしまったものは、その後の積み重ねの土台となり得ません。1~2年生の間に「できていないこと」を洗い出し、基礎固めに尽力しましょう。
たとえばの話ですが、普段の定期テストで7割程度の合格率を出していた生徒が、高校3年生の応用時期になったら3割を切る合格率になってしまった……というようなこともあり得ます。
大学を目指す生徒ならば、ある程度の学習習慣は中学時代に身に着けていると思われます。少なくとも、「机に向かう習慣がない」というレベルの人は決して多くはないでしょう。そのため、高校時代の「学習習慣の付け方」は、それを進歩させたものとなります。
復習と予習を日々の勉強時間に組み込み、疑問点をリスト化して、学校や予備校の先生に翌日に質問をする……といったような学習スタイルの確立が求められます。特に復習は大切です。
大学受験の勉強法4:集中力のあるとき・ないときでやることを使い分ける
「モチベーションを保つ方法を実践しているが、それでも集中力が切れることがある」というのは、当然にあることです。
ではこのような場合はどうすればよいのでしょうか。
どれほどきちんと勉強をしている人であっても、「好きな科目・嫌いな科目」「得意な科目・嫌いな科目」はあるはずです。
集中力が切れた場合は、好きな科目や得意な科目に手を付けましょう。これは非常に有効な方法です。たとえば、「数学は受験の必須科目だけど、苦手だし嫌い。現代文や古典が好き」という人は、息抜きがてら、現代文や古典の文章をのんびり読んで、問題文をこなしていくといったやり方が考えられます。
それ以外におすすめしたいのが、「単純作業をやる」というもの。
単語の書き取りをしたり、単語の暗記をしたりする方法は特に有効です。
現在は非常に多くの大学で「英語」を受験科目としています。このため、「英単語を暗記する」などのやり方は非常に有用です。
それでもつらくなってきた、という場合は、お風呂や食事をとってリフレッシュをしましょう。
なお、休む際は、明確に「休み時間」を定めて休憩をとること。「少しの間だけネットを見よう」などのように考えると、その「少し」が1時間にも2時間にもなってしまうことがあります。「1時間だけネットで遊ぼう」と考えるのならばよいのですが、「なんとなく時間がすぎていた」というのは非常に危険です。
大学受験の勉強法5:科目別で押さえるべきこと
ここからは、「科目別に押さえるべきこと」として、それぞれの科目の勉強方法について見ていきましょう。なお、ここでは、代表的な3科目について取り上げます。
英語
まずは基本的な文法と単語を覚え、理解します。これはとても大切です。
「和訳の力」は重要ですが、人は、自分の母国語(多くの場合は日本語でしょう)以上の外国語は習得できません。そのため、ある程度の日本語力は当然必要になってきます。
ちなみに、いろいろな意見がありますが、「英語の映画と英語の音楽をずっと流して、英語に耳を慣れさせた」という人もいました。
数学
数学は、実のところ、一度理解してしまえば、テストのときの「点数のゆらぎ」が非常に置きづらい科目だと言われています。英語や国語の場合、どんな長文が出てくるかは判然としません。しかし数学の場合、一度わかり、理解し、解き方を学べば、迷いなく解いていくことができます。
公式を覚え、反復練習を繰り返し、難易度にあったテキストを選びましょう。また、数学が非常に得意な人であっても、しばしば問題になるのが、「時間が足りないこと」です。制限時間内に解くことのできる力も付けたいものです。
国語
現代文と古典では、求められるスキルが異なります。
現代文の場合は重要と思われる部分に線を引いていき、作者が何を言いたいのかを探っていく技術が求められます。選択問題の場合は、「これは違う」ということで、消去法で正しい回答を探っていくことが重要です。
古典の場合は、まずは基本的な単語と文法を理解しましょう。
見慣れない文法であっても、「これは1つの物語なのだ」と考えて文章を読み解いていきます。
番外編:「場慣れ」の重要性
「試験のときは緊張して、普段の力を出せない」という人もいるかもしれません。
こんなときにもっとも大切なのは、「基本の学力を底上げして、『自分は大丈夫なのだ』という自信をつけることだ」と言われています。
ただ、どれだけ自信があっても緊張をしてしまうのは事実・・・・・・。
そのため、本番前に何度か模試に挑戦して、「試験の雰囲気」に慣れて億ことをお勧めします。
また、試験会場への行き方や当日のスケジュールを考えておくと、焦らずに済みます。
「お守り」も、古典的な方法ではありますが役に立ちます。神社やお寺のものだけでなく、「勉強するときにいつも身に着けていたブレスレット」「部活の大会のときに使っていたリボン」などでも効果的です。普段から身に着けていて、常にそれを握ってから勉強や試合に取り組んでいた、というものがあればさらに効果的です。