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京大医学部人間健康科学科とは?高校時代に大切にすべきことも解説

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近年は、健康寿命を延ばす取り組みが注目されていますが、京都大学(以下、京大)の人間健康科学科では、健康に活かせる高度な専門知識を学ぶことが可能です。本記事では、京大医学部の人間健康科学科の学部や入試の概要、学生生活、合格を引き寄せるために必要な準備についてご紹介します。

京大とはどんな大学?

京都大学(京大)は、日本の国立大学の一つで、京都府京田辺市に本部を構えています。

創立は1897年で、学問の中心地である京都に位置することから、伝統と歴史を持つ名門大学として知られています。

京大は総合大学として幅広い学部・学科を有し、人文科学、社会科学、自然科学、工学など多岐にわたる分野で高い学術研究と教育を展開しています。

また、京大のキャンパスは美しい自然環境に囲まれており、学生たちは豊かな学習環境の中で成長しています。

京大は国内外から優秀な学生や研究者を集め、高い知識と創造力を持った人材を輩出しています。

京大医学部人間健康科学科の概要

京大医学部人間健康科学科では、どのような学問が学べるのでしょうか。ここでは、人間健康科学科で学べることや入試の概要についてご紹介します。

人間健康科学科は健康が科学的に学べる

京大の医学部には、医学科と人間健康科学科の2つの学科があります。医学科が医師や医学研究者を養成する場所なのに対して、人間健康科学科は「健康について科学すること」が教育の中心です。近年における健康は、単に「病気ではない」という状態ではなく「積極的に健康に取り組む」という概念に変わってきています。

そのため、疾病を科学的に捉えつつ、学問として追及・解明する人材が求められているのです。

学べる学問

京大医学部人間健康科学科では、「健康科学」を保健・医療・福祉分野で実践できる専門知識やヘルスプロモーションの知識が習得できます。修業年限は4年で、2年次前期までは学部共通で人文・社会科学、専門基礎・臨床科目などを学び、2年次後期からは各コースの専門性を高めるのが特徴です。

先端看護科学コース

看護学や専門的な臨床領域など、「健康科学」を実践するために広い視野や高度な知識・技術を学ぶコースです。

総合医療科学コース

4年次に「理工系医療科学講座」「臨床医療科学講座」「基礎系医療科学講座」といった3つの講座に分かれて学ぶコース。臨床検査技師や医療研究者、研究教育者、先端医療を支える高度な医療専門職が目指せます。さらに、大学院(修士)で所定の実習を履修すれば、細胞検査士や医学物理士の受験資格を得ることも可能です。

先端リハビリテーション科学コース

2年次が終わるタイミングで「先端理学療法学講座」「先端作業療法学講座」を選択し、3年次からはそれぞれの専門知識を学ぶコースです。

入試の概要

京大医学部人間健康科学科は、一般入試と特色入試があります。ここでは、2022年の募集要項から定員や受験に必要な科目などの選抜方法を抜粋してご紹介します。

※詳細については各募集要項をご確認ください。

1.一般入試

一般入試は、以下のように選抜が行われます。

入学定員

70名

選考日程

個別学力試験実施日:2023年2月25日(土)、2月26日(日)

選抜方法と基準

受験者が学科募集人員のを超えた場合には、大学入試共通テストにおける第1段階選抜が行われることがある

 

【大学入試共通テスト】

教科

科目名

配点

国語

国語

50

地歴・公民

世界史B、日本史B、地理B、倫理・政治経済から1 科目

50

数学

「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅱ・数学B」

50

理科

物理、化学、生物から2 科目

50

外国語

英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語から1科目

50

 

【個別学力試験】

教科

科目名

配点

国語

国語総合、現代文B、古典B

150

数学

数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、数学B

200

理科

物理、化学、生物から2科目

200

外国語

英語

200

 

2. 特色入試

特色入試では、一般入試と異なり、最初から学ぶコースを決めて出願します。現役生はもちろん、1年までの浪人生も出願可能です。なお、総合医療科学コースは、特色入試がありません。

募集定員

(1)先端看護科学コース:20 人

(2)先端リハビリテーション科学コース(先端理学療法学講座):5人

(3)先端リハビリテーション科学コース(先端作業療法学講座):5人

選考日程

出願期間:2022年10月3日(月)~7日(金)

第2次選考実施日:2022年11月12日(土)、13日(日)

第2次選考結果発表日:2023年1月20日(金)

最終合格発表:2023年2月14日(火)

選抜方法と基準

出願時の提出書類、論文・面接・大学入学共通テストの成績から総合的に判断されます。受験科目や配点は、志望コースにより異なる

 

①先端看護科学コース、先端リハビリテーション科学コース(先端作業療法学講座)

【大学入試共通テスト】

教科

科目名

配点

国語

国語

200

数学

「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅱ・数学B」

200

地歴・公民/理科

以下のいずれかを選択

・「世界史B」「日本史B」「地理B」「倫理、政治・経済」から2科目、および「物理」「化学」「生物」から1科目

・「世界史B」「日本史B」「地理B」「倫理、政治・経済」から2科目、および「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」から2科目

・「世界史B」「日本史B」「地理B」「倫理、政治・経済」から1科目、および「物理」「化学」「生物」から2科目(※)

・「世界史B」「日本史B」「地理B」「倫理、政治・経済」から1科目、および「物理」「化学」「生物」から1科目(※)

 

※「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」を選択する場合は2科目

300

外国語

英語

200

 

【第2次選考】

試験の区分

配点

論文

100

面接

100

 

②先端リハビリテーション科学コース(先端理学療法学講座)

【大学入試共通テスト】

教科

科目名

配点

国語

国語

200

数学

「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅱ・数学B」

200

地歴・公民

「世界史B」「日本史B」「地理B」「倫理、政治・経済」から1科目

100

理科

「物理」「化学」「生物」から2科目

200

外国語

英語

200

 

【第2次選考】

試験の区分

配点

論文

100

面接

100

 

京大医学部人間健康科学科の学生生活

学校案内やオープンキャンパスでは、人間健康科学科の学生が日々楽しく学んでいる様子が紹介されています。

日本の最先端の講義が学べる

京大の人間健康科学科は、京大医学部附属病院のすぐ近くにあります。先端医療が研究できるように高度な教育設備があり、特定分野における第一人者の教授の授業を受けて経験が積めるのは、京大ならではの強みでしょう。もともと健康に興味があり、看護師や理学療法師など専門職として働くために入学する学生が多い傾向です。

一般入試の場合、最初に共通科目を学び、2年次後期から各コースに分かれます。仮に入学の時点で目標とする専門性を具体的に決めていなくても、自分の進路を学びながら検討したい人にも向いています。

自由な校風で学生生活が楽しめる

京大は自由な学風が特徴です。比較的少人数でコミュニケーションが図りやすく、周りの学生が持つ志が刺激になり積極的に学べると感じている学生もいます。医療系の専門職になるには、高度な専門知識の習得と実習が必要です。そのため、一般的に医療系の学生は、それ以外を学ぶ大学生よりも忙しいといわれています。

しかし、人間健康科学科の場合、1週間に15コマの授業をとりつつ、部活やアルバイト、サークルなどを両立している学生もいて、自分がやりたいことに時間を使える傾向があります。

取得できる資格と進路

人間健康科学科を卒業すると、学士学位(人間健康科学)が授与されます。そのほか、各コースを卒業した場合に以下の国家試験受験資格が得られます。総合大学でさまざまな人と交流しながら専門職の取得が目指せるのは専門学校にはない魅力でしょう。卒業後の進路は多岐にわたりますが、どのコースでも、学部を卒業したあとに大学院で学ぶ学生が多い傾向があります。

コース

卒業で取得できる国家試験受験資格

就職先の例

先端看護科学コース

・看護師
・保健師(選択)
・医療機関(京大病院、東大病院など)
・一般企業 

総合医療科学コース

・臨床検査技師(選択)・厚生労働省、文部科学省、環境省(医療や福祉にかかわる官公庁)
・大学・研究教育機関
・医療機関
・先端医療技術関連企業 

先端リハビリテーション科学コース 先端理学療法学講座

・理学療法士・大学・研究機関(理学療法の教員・研究員)
・高度医療専門職(大学附属病院、先進病院の理学療法士)
・地方公務員

先端リハビリテーション科学コース 先端作業療法学講座

・作業療法士・大学・研究機関(作業療法の教員・研究員)
・医療、福祉機関(大学附属病院、身体障害、精神障害、発達期、高齢期領域の作業療法士) 

 

受験時期における過ごし方

京大医学部人間健康科学科を目指す場合には、以下の点を踏まえて受験勉強を行いましょう。

やりたいことを意識して学部を選ぶ

医療はチームで行われるため、医療職や医学研究者は人とのかかわりが必須です。「未知へと挑戦する自主性や将来国内外の学術研究をけん引してきたい」という意欲はもちろん、豊かな人間性や高い倫理観、周囲と協力してコミュニケーションを大切にする姿勢が欠かせません。人間健康科学科のアドミッション・ポリシーなども参考に、将来どんな専門性を身につけたいかを踏まえて進路を検討しましょう。

問題を解いたあとは復習を大切にする

人間健康科学科で学ぶ際は、高校時代の勉強が大きく役立ちます。

・数学、理科:医学、科学の基本
・国語:基礎知識、論理的な考え方、表現力の習得
・英語:国際的な情報収集、国内外におけるコミュニケーション

そのため、高校生のうちから幅広く学び、総合的な基礎学力や教養を深めておく必要があるのです。受験期の勉強法として、徹底的に参考書をやりこんでおくのも一案です。例えば、解いた問題に「○(できた)」「△(もう1回解く)」「×(できない)」のように印をつけて繰り返し学習する方法があります。すべてが○になれば、網羅的に理解できたという自信につながるでしょう。

現状に満足しない

入試は他人と比較されることなので、同級生や塾の仲間などがいう「あまり勉強していない」という発言を信用するのは厳禁です。現状に満足せずもう少し努力しようという姿勢が欠かせません。先生の授業を聞いて勉強した気持ちになってしまうのでは、予備校でも家庭教師でも成績が伸びにくくなってしまうでしょう。

一方、不安ばかりが募るのも良くありません。自分の意見を尊重して応援してくれる対象を見つけ、模試や受験コンサルタントなどの意見を踏まえて日々自分の成長を実感できる体制をつくりましょう。

京大医学部人間健康科学科はコミュニケーションを大切にしながら学べる

京大医学部人間健康科学科は、健康について科学することを教育テーマとして、保健・医療・福祉分野でリーダーシップが発揮できるようさまざまな角度から学べる学科です。総合大学としていろいろな価値観に出会える一方、現在の医療に求められるチーム医療を中心に進められるコミュニケーションの大切さも学べます。

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