おすすめ予備校 TOP9

早慶の指定校推薦入試とは?準備のポイントと受験のコツ

「早慶の指定校推薦入試とは?準備のポイントと受験のコツ」サムネイル画像

「早慶に行きたい」など、志望校が早くから決まっている場合は、高校に割り振られている指定校推薦枠を獲得して合格を目指しましょう。本記事では、早慶の指定校推薦入試を検討したい人に向けて、指定校推薦入試の概要や入試に合格するための勉強のコツ、高校時代の過ごし方についてご紹介します。

早慶とは

早慶とは、日本の大学の中でも特に名高い、早稲田大学と慶応義塾大学のことを指します。これらの大学は、日本の私立大学のトップクラスに位置し、多くの優れた学部・学科を持ち、幅広い分野で優秀な教育・研究を行っています。

早稲田大学

早稲田大学は1882年に創設され、学問の自由や国際性を重視し、幅広い学術分野をカバーしています。

特に経済学、法学、文学、理工学などが強みであり、日本の経済や文化に多大な影響を与えてきました。

また、早稲田大学は学生の起業家精神やリーダーシップを育成する独自のカリキュラムやサポート体制も特徴としています。

慶応義塾大学

慶応義塾大学は1858年に設立され、洗練された教育と国際的な視野を重視しています。

学部・学科の幅広さと質の高さが特徴であり、法学、経済学、商学、医学、理工学などの分野で優れた教育を提供しています。

早慶の統括

慶応義塾大学はグローバルな視点を持つ教育や国際交流に力を入れており、多くの留学生を受け入れています。

早慶は、その歴史や学術的な評価、就職・進学の実績などから、多くの学生や社会から高い評価を受けています。

一般的に入学難易度が高く競争率も激しいため、合格することは大きな成果とされます。

また、早慶は豊富な学生活動やサークル活動、社会貢献活動なども盛んであり、学生の多様な成長を支援しています。

総じて、早稲田大学と慶応義塾大学は、日本を代表する優れた私立大学であり、学問の研究と教育の分野で優れた実績を持つ大学として知られています。

指定校推薦とは

続いて、指定校推薦はどのようなものかみていきます。

指定校推薦枠の基準

学校推薦型選抜には、公募推薦と指定校推薦の2種類があります。どちらも学校から推薦を受けて入試に挑む方法ですが、それぞれに内容が異なるため、押さえておきましょう。

・公募推薦:募集要項は公開されていて、出願要件を満たし学校からの推薦書を添えれば誰でも出願できる
・指定校推薦:出願要件や募集要項は各指定校に通知されていて募集要項は公開されていない

一般的に、指定校推薦枠のもらい方や推薦定員は非公開です。しかし、対象となる高校の学生が一般選抜を受けた際の結果や、過去に指定校推薦で入学した生徒が大学でどのような成績を納めているかなどが参考にされるといわれています。つまり、指定校推薦の枠は高校と大学との信頼関係で決まっているのです。

絶対に落ちないとは言い切れない

指定校推薦型選抜の場合、校内選抜に応募が集中することはあるものの、出願後は一般選抜に比べて圧倒的に落ちにくいといわれています。入試では、小論文や面接などが課される傾向ですが、その結果自体が合否に直結するケースは少ないのです。ここでは、慶大を例に学校推薦型選抜と一般選抜の募集定員を比較してみましょう。

【慶大における学校推薦型選抜と一般選抜の人数】

学部

学校推薦型選抜

一般選抜

法学部

160人

460人

商学部

200人

600人

理工学部

195人

650人

薬学部薬学科

30人

150人

※2023年度の募集人員

慶大の場合、学校推薦型選抜の募集定員は、一般選抜の3割程度です。学校推薦型選抜にどの程度の定員を設けているかは、大学や学部によって大きく異なりますが、指定校からの推薦で入学してきた学生の割合は、それほど珍しくないかもしれません。もちろん、いくら指定校推薦型選抜とはいえ、提出書類に不備があったり、面接時の印象が著しく悪かったりした場合は、試験に落ちる可能性もあります。

最低限のマナーや身だしなみ、頻出質問の対策などを徹底して行い、準備しておきましょう。

指定校推薦枠の調べ方

自分が通っている高校に対して、どの大学から指定校推薦の話が来ているのかを知りたい場合は、進路指導室に問い合わせるのが確実です。ただし、指定校推薦枠に関する情報は基本的に学校外に公表しないことが多いため、必ず教えてもらえるとは限りません。

一方、過去の指定校推薦に関する情報は学校のWebサイトや情報サイトなどで公開されていることがあるため、参考にしましょう。また、具体的に「指定校推薦」という言い方をしていなくても、高大連携を進めている学校には、指定校推薦の枠がある可能性が高いといえます。

早慶の指定校推薦と一般入試の違い

早慶の指定校推薦と、一般入試の違いについて「入試方法」「出題内容」「合格率」の観点から解説します。

入試方法

  • 指定校推薦:学校が推薦する学生を対象とし、学校が定めた基準に基づいて選考されます。面接や作文、書類審査などの方法が用いられることが一般的です。
  • 一般入試:一般的な受験生が参加する入試であり、大学が実施する試験に基づいて選考されます。一般入試では学力試験(センター試験や大学独自の試験)が主な選考基準となります。

出題内容

  • 指定校推薦:試験科目や出題範囲が一般入試よりも狭く絞られています。主に高校で学習した内容や志望学部の関連科目が中心となります。
  • 一般入試:広範な教養や基礎知識を問われる総合的な試験科目があります。センター試験では国語・数学・英語などの科目が出題され、大学独自の試験では学部ごとに専門科目や適性試験が行われる場合もあります。

合格率

  • 指定校推薦:一般入試と比べて合格率が高く、入学枠も限られています。指定校推薦は学校が推薦する学生を優先的に受け入れるため、合格者数が制限される場合があります。
  • 一般入試:合格率は一般入試の競争率によって異なりますが、一般的に競争が激しく、合格者数も多くなることがあります

早慶の指定校推薦と一般入試では、入試方法や出題内容、合格率などが異なります。

指定校推薦は学校の推薦を受ける特別な受験方法であり、一般入試は一般的な受験生が受ける一般的な入試方法です。

受験生は自身の状況や進路希望に合わせて選択肢を選ぶことが重要です。

早慶の指定校推薦を狙うメリット・デメリット

早慶大学は国内トップクラスの名門校であり、指定校推薦を受けることで合格が確定的となります。

一般入試と比べて試験科目や出題範囲が狭くなるため、受験勉強の範囲を絞ることができます。

また、早慶大学への進学が確定的であるため、モチベーションが高まり、学習に集中できる環境が整います。

早慶の指定校推薦は、成績や学校内評定の高水準を要求されます。そのため、厳しい競争があります。

また、他の大学や専門学校を受験する機会を失うため、進路の選択肢が制約される場合があります。

さらに、一般入試と比べて試験範囲が狭いため、幅広い知識やスキルを身に付ける機会が減る可能性があります。

早慶の指定校推薦は、進学先を確定的にするメリットがありますが、条件や選択肢の制約、試験対策の不足といったデメリットもあります。

自身の学力や進路に合わせて検討し、総合的な判断をすることが重要です。

早慶どちらが指定校推薦を狙いやすい?

それぞれの学校の魅力から、早慶を志望している人は全国に多数います。少しでも受験機会を増やして合格率を高めるためには、一般選抜だけでなく指定校推薦での入試もうまく活用しましょう。

指定校推薦がある学部とない学部

早慶で指定校推薦が行われているといっても、すべての学部が対象となるわけではありません。そのため、まずは自分が希望する学部で推薦枠があるか確認しておきましょう。

【早大で指定校推薦入試を行っている学部】
・政治経済学部
・法学部
・教育学部
・商学部
・国際教養学部
・文化構想学部
・文学部
・基幹理工学部
・創造理工学部
・先進理工学部
・人間科学部

指定校推薦ではないものの、早大のスポーツ科学部・社会科学部を志望する場合は、自己推薦入試の出願が可能です。

【慶大で指定校推薦入試を行っている学部】
・法学部
・商学部
・理工学部
・薬学部薬学科

なお、慶大の文学部、法学部、理工学部、総合政策学部・環境情報学部、看護医療学部は総合型選抜を志望することも可能です。

早慶の指定校推薦入試が行われる時期

指定校推薦入試の一般的なスケジュールは、以下の通りです。

・募集要項の公開:6~8月ごろ
・校内選抜:9~10月ごろ
・試験:11~12月ごろ
・合否決定:12~翌年1月ごろ

なお、早慶における指定校推薦入試の時期は、以下のようになっています。

【早大】
・募集要項の公開:7月中旬ごろ
・出願:11月以降
・大学入学共通テスト(国際教養学部以外):1月

【慶大】
・募集要項の公開:6月ごろ
・出願:11月ごろ

指定校推薦といっても、早大のように大学入学共通テストが課せられる場合があるため、注意が必要です。また、調査書は基本的に高校3年生の1学期、2期制の場合は前期までの成績が盛り込まれます。文化的活動などの実績については、秋ごろまでであれば記載できるかもしれません。

プレゼンテーションや面接、小論文の試験対策は、高校2年の3学期~高校3年の1学期までに行う必要があります。

早慶を目指す場合は高校選びも重要な観点の一つ

高校では、進学実績として大学名や合格者数を公開していることがあります。学年により人数のばらつきはあるものの、過去に何人も早慶に合格している高校であれば、学校も進路指導や過去問対策にもある程度慣れている可能性が高いでしょう。そのため、初めてづくしの受験に比べると安心して臨めます。

さらに、先生や知人を介して実際に早慶を目指した人や、入学した人から受験に対する生の声を聞ける機会があるかもしれません。なお、附属校・系属校は内部進学があります。例えば、以下の学校では卒業生のほぼ全員の進学先が早慶です。

・早稲田大学 高等学院:早大進学474人(2022年卒業生)
・早稲田大学 本庄高等学院:早大進学339名(2022年卒業生)
・慶應義塾高等学校:慶大推薦者 699人(2021年卒業生)

指定校推薦入試を突破するコツ

指定校推薦で合格を目指す場合は、まず各大学のアドミッションポリシーや募集要項をよく読み、大学が求めることを踏まえた対策が重要です。

評定平均を上げる

まず、学内選抜を通過するためには、「評定平均4.0以上」など一定以上の成績を修める必要があります。評定の対象となる教科数などは、志望大学により異なるため、確かめておきましょう。また、日常の学習態度がよいことも欠かせません。

勉強だけをがんばるのではなく、「同級生や先輩、後輩、先生とよい関係を築く」「理由のない欠席・遅刻・早退をしない」など、基本的な生活ができていることも必須です。

部活・課外活動で結果を残す

早慶を例にすると、どちらもアドミッションポリシーに「独創性や優れた実績、個性豊かな学生を求める」と明示があります。そのため、偏差値が高いだけでは校内選抜に残れなかったり、推薦書の内容が不十分であったりする可能性もあるでしょう。例えば、部活の部長や生徒会活動、ボランティアなど客観的な活動があれば積極的に盛り込むことが大切です。

実績がすばらしいに越したことはありませんが、「活動のなかでどのような経験をしたか」が重視されます。団体内の課題を簡単に挙げたうえで、以下のような内容について考えをまとめておくことが大切です。

・課題についてどのように解決したか
・活動で何を学んだのか
・経験を通して何をどのように今後の学びに活かしていけるのか など

書類の書き方や論文・面接対策を行う

多くの大学では、入学者選抜の方針に「本学で学びたい」という高い勉学意欲と知的好奇心を挙げています。そのため、面接時には、志望動機は必ず問われるものとして対策が必要です。「なぜその学問を選んだのか」だけではなく、「志望大学の志望学部でないと学べないこと」を挙げることが求められます。

そのため、自分の将来やりたいことや大学で学ぼうとしていることの考えをまとめておくことも欠かせません。また、書類を作成する場合は、読む相手のことを考えてわかりやすい文章構成にすることが大切です。文章には、PREP法(結論、なぜそう思うのか、具体的なエピソード、まとめ)など、パターンがいくつかあります。論文対策の問題集などを通して確認しておきましょう。

早慶の指定校推薦枠は早稲田大学が多め

指定校推薦型選抜は、比較的合格率が高いため、校内選抜で選ばれれば非常に有利です。早慶の場合、指定校推薦型の選抜は11月ごろが出願時期となります。まずは、過去の選抜に関する情報がないかを進路指導室などで確認し、一般選抜と併用するか検討してみましょう。

関連記事

予備校の口コミ・評判

    アーカイブ