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東大理Ⅲの入試には面接が必須!面接について徹底解説

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東大の2次試験の合否は、その大半が学科試験の成績のみで決まります。しかし、医学部を目指す受験生が受ける理Ⅲでは、2018年より2次試験で学科試験と面接試験を実施。その結果をもとに合否を判定しています。そこで、東大理Ⅲで面接試験が実施されるようになった理由や面接試験の内容、面接試験を受けるにあたって注意すべき点をお伝えします。

2018年より東大理Ⅲ入試で面接試験が復活

東大では、2018年の前期日程試験より理Ⅲの受験生を対象に面接試験を実施しています。2008年度以降10年間実施されなかった面接試験がなぜ復活したのでしょうか。まずその経緯と面接試験を行う目的について見ていきましょう。

東大理Ⅲの面接試験が2008年度入試より復活した経緯

1999~2007年度まで、東大理Ⅲの入試では面接試験を実施していました。しかし「入学後の教育の中で医師としての適性を判断する環境が整った」との方針から、2007年度入試から理Ⅲの面接試験を廃止。2017年度入試までは、学科試験のみ行われていました。

それが一転して面接試験実施へと変更されたのが2018年です。2007年の面接試験廃止から10年の時を経て、東大は従来の「入学後に医師の適性を判断する」方針から「医師の適性を入学前の段階で判断する」方針に転換。それにもとづき、2018年前期入試より東大理Ⅲの面接試験が復活しました。

東大理Ⅲの面接試験でなにを判断するのか?

東大理Ⅲの面接試験は、一言でいえば受験生の医師としての適性を判断する試験です。具体的には次のことをチェックします。

1.医師になる自覚
医師は、人の命を預かる職業であり、重い責任を伴います。東大理Ⅲの面接試験では、志望動機からそのような職業に就く自覚が受験生にあるかどうかが問われます。

2.医師として必要な能力や人間的成熟度
東大理Ⅲの面接試験では、患者とのコミュニケーション能力など、医師として必要な能力や人間的成熟度を確認します。

3.社会的視点
面接では「社会的視点から見て適切な医療行為を行えそうな人物であるか」という点もチェックポイントになります。

以上の通り、2018年度以降の東大理Ⅲ入試では「学力の高さ」と「医師としての適性」を兼ね備えた人が求められています。

東大理Ⅲの面接試験について

東大理Ⅲの入試は、国公立大学2次試験の前期日程でのみ行われ、面接試験のチャンスも年に1回きりです。それをふまえたうえで入念な準備を行う必要があります。まずは、東大理Ⅲの面接試験の概要を知っておきましょう。

1.面接試験の日程と時間

東大理Ⅲの面接試験は、2次試験(前期日程)の3日目(9~17時)に実施されます。面接の時間は10分程度ですが受験番号順に面接が行われるため、受験番号が遅いと自分の面接まで長く待つ可能性が高くなります。

2.面接の形式

東大理Ⅲの面接は、受験生1人に対して複数の面接員が質問する形で行われます。受験生は、2次試験の出願書類と一緒に200文字以内にまとめた志望動機書を送ることが必要です。面接試験は志望動機書や高校の調査書の内容をもとに自由会話形式で行われます。

3.2回目の面接を行う場合もある

東大理Ⅲの面接試験は、原則1回ですが、面接の評価によっては2次面接が行われる場合もあります。

先述した通り、東大理Ⅲの面接試験は2次試験出願時に提出する「志望理由書」をもとに面接官が質問します。つまり、「志望理由書が医師としての適性を図るうえで重要な参考資料となる」のです。そのため、「志望理由書」には、200文字の中に自分が東大理Ⅲを目指す理由や、医師を志望する理由を過不足なく記すことが必要となります。

東大理Ⅲの面接試験ではどんなことが聞かれるか

次は、「東大理Ⅲの面接試験ではどんなことが聞かれるか」、実際に東大理Ⅲを受験した人の体験談をもとにお伝えします。

東大理Ⅲの面接試験は会話形式で行われる

2018年度以降の合格者によれば、東大理Ⅲの面接試験は会話形式で行われます。面接官によっては、鋭い質問が出る可能性もありますが、就活でよくある圧迫面接の心配はほとんどなく、比較的和やかな雰囲気で質疑応答が行われるようです。

面接試験では主に医師を志望する理由や高校時代のエピソードを問われる

面接試験の質問では、医師を志望する動機や高校時代のエピソードについての質問がメインです。具体的には以下のような質問が出ます。

・医師を志望する理由
医師を目指す理由や、医師としてどのような形で社会貢献したいかなど
・どんな医師になりたいか
理想の医師像やどの分野の医師になりたいかなど
・高校時代のエピソード
高校生活の思い出や部活動の実績、通学状況など

以上のような質問への回答や、質疑応答の際に見られる受験生の反応などをもとに、面接試験の合否判断が行われます。そう聞くと「自分は口下手だけど大丈夫だろうか?」などと緊張する受験生もいるかもしれません。

しかし、面接に臨むにあたって「医師を目指す動機」や「東大理Ⅲで学びたい理由」をしっかり自分の中で確立しておけば、本番で多少言葉につまっても必要なことを面接官に伝えることができるでしょう。

東大理Ⅲの面接試験における留意点

以上のことを確認したら、いよいよ東大理Ⅲ面接試験の準備です。ここでは、面接試験の準備段階と面接試験当日の注意点に分けて説明します。

1.面接試験の準備段階における留意点

東大理Ⅲの面接試験やその出願時に提出する「志望理由書」では、「大学が受験生について知りたいこと」への答えが求められます。

具体的には、「受験生が医師を志望する理由」が一番知りたいことです。また、「受験生が東大理Ⅲで医学を学びたい理由」も大学が最も知りたいことの一つでしょう。受験生は、あらかじめその答えを文章や口頭で簡潔かつわかりやすく伝えられるように準備しておく必要があります。

そのためには、まず「自分が医師を目指す理由」を明確にしておきましょう。続いて「東大や理Ⅲのアドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)」について理解を深めておくことも重要です。

それをもとに、「東大理Ⅲでなにを学び、どんな医師になりたいか」などのビジョンをしっかり頭に描き、そのビジョンを文章や口頭で説明できるように明文化しておくことをおすすめします。そうすれば、「志望理由書」の記載や面接の受け答えで困る事態は避けられるでしょう。

2.面接試験当日の留意点

東大理Ⅲの面接試験では、受験生の人となりがチェックされます。「遅刻をしない」「きちんとした服装で行く」など、常識的なふるまいが求められるでしょう。特に、遅刻は試験の結果に悪影響が出る場合もあるので要注意です。それを防ぐためにも、以下のような内容は心がけておきましょう。

・自宅から受験場までのルートや時間、使用する公共交通機関、乗り換えの方法などを事前にチェックしておく
・当日は早めに家を出て時間に余裕を持って行動する
なお、受験番号によっては待ち時間が長くなる場合もあるため、文庫本など待ち時間の暇つぶしになるものを持参するといいでしょう。

東大理Ⅲの志望者は面接試験に向けて「医師を目指す目的」を明確にしておこう

東大理Ⅲの面接試験は、受験生の「医師としての適性」を大学側が見極めるための試験です。もちろん、合格水準を満たす学力を有することが大前提となります。しかし、同時に医師となる明確な目的を持ち、医師としてふさわしい人間性も兼ね備えていることも合格の条件となるわけです。

そのため、東大理Ⅲの志望者は合格水準以上の学力をつけるのと同時に、面接試験に向けて「自分が医師を目指す目的」を明確にしておくことが重要となります。それができれば、東大理Ⅲの合格を勝ち取ることも夢ではないでしょう。

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