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大学受験で使える日本史の覚え方!各時代の年表をマスターする方法まとめ

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センター試験や二次試験で日本史に挑むみなさんの中には、日本史は暗記科目だと思っている人が少なくないと思います。実際、日本史の単語帳の登録単語数は約1万700語と多く、この全てを覚えるのはかなり根気強い勉強が必要になることでしょう。

しかし、日本史以外の受験科目の勉強もあるため、日本史の勉強は効率的に手早く進めていきたいですよね。今回は、日本史に苦手意識を持っている人や日本史の成績をもっと伸ばしたい人向けに、日本史の勉強方法を紹介していきます。

大学受験で使える日本史の覚え方とは

日本史を勉強する時には、下記の3つのポイントを意識することをおすすめします。

①マクロからミクロへ
日本史の問題では細かい知識問題も出題されますが、歴史の流れを理解しているかどうかを問う問題が多く出題されます。例えば、ある出来事を発生した順に並べる年代順配列問題は毎年出題されています。


(平成30年度センター試験本試験「日本史B」より一部抜粋)

このような問題に対応するためには、まず歴史の大きな流れ(マクロ)をつかむことが大切です。具体的には、年号や固有名詞の暗記に時間を割く前に、各時代においてどのような順番でどんな出来事が発生したかを覚え、何も見ずにその流れを説明できるようになるまで繰り返し年表を見ると良いでしょう。

マクロの流れを理解することができたら、より細かい(ミクロ)部分の勉強に進みます。具体的には、ある出来事が起こった流れや背景についても学習していきます。一度流れを理解しているので、どの年号を正確に覚えるべきかという判別も自然とつくようになっているのではないでしょうか。このマクロとミクロの往復を時代ごとに行い、ひとまず各時代の概観を説明できるようになることを目標に取り組みましょう。

②キーワードと時代の紐付け
日本史で覚えるべき単語数が多いことの1つの原因として、各時代で異なる特徴を持つ官僚制度や技術、文化について覚える必要があることがあげられます。実際、センター試験でも時代ごとの特徴について理解しているかを問う問題がよく出題されます。


(平成30年度センター試験本試験「日本史B」より一部抜粋)

①で説明したミクロの部分にあたる文化・経済の項目ですが、このような細かい知識事項は「カテゴリ」と「時代」別に仕分けをして紐付けをしていきましょう。

これに関しては、”メモリーツリー”と呼ばれる暗記法が特に有効です。1つの単語から連想される言葉をどんどん隣に書き加えていくことで、単語同士の関連性を自分で考えながら整理することができます。中心に置くキーワードを変えていきながら、何も見ずにどこまで書けるようになるかを試してみるのもおすすめです。

③文章化・図式化をする
マクロとミクロの往復と単語の紐付けまでこなせた方は、日本史が得意科目と言ってもいいレベルにまで成長しているのではないかと思われます。しかし、日本史をさらに極めたいという方や、二次試験の論述試験にも対応できるレベルを目指している方であれば、さらなるレベルアップのために、自分が理解した内容をアウトプットしていくことをおすすめします。

②で説明したメモリーツリーのように思いつくままに単語を並べていくのではなく、自分の中にある知識を文章に整え説明してみることで、自分が何を理解しているのか、逆に何を理解できていないのかを明確に実感することができるでしょう。

アウトプットの形としては、口頭での説明をおすすめします。日本史を一緒に勉強している友人や日本史の先生、あるいは逆にまったく日本史の知識がない友人などに自分がわかっていることを説明し、何か「質問」をもらうことで今後の勉強で補うべき部分が見えてくることでしょう。

日本史の年表は時代別に作るべき?

日本史の時代区分と聞くと何を想像しますか?おそらく「〇〇時代」(飛鳥時代、奈良時代など)という名称がよく使われていると思います。

「時代」の区分が変わるのは、政治を司っていたセクターが変わる時です。時代ごとに、歴史を捉えていくと、その時代の権力者や政治の動きなどの出来事をまとめて把握することができます。

一方で、社会や経済、文化の動きなどの”社会背景”について理解を深めたい場合は、時代にとらわれないより大きな視野で日本史を捉えることも有効であると言えるでしょう。

そのため、日本史の勉強ではいわゆる”通史”が非常に重要になってきます。通史とは、時代にとらわれず日本史全体を1つの大きな流れとして捉える歴史のマクロな見方のことです。時代を超えた縦の流れを理解することで出来事の因果関係まで説明できるようになり、センター試験や記述試験に自信を持って臨むことができるでしょう。

日本史の通史の学習を始める時におすすめしたいのが、大まかに古代、中世、近世、近代、現代と5つの枠組みで年表を見る方法です。
・古代:王朝時代とも呼ばれる朝廷が政治権力を握っていた時代の総称で、(場合によってはそれ以前も含む)飛鳥時代から平安時代までのこと。
・中世:武家が政権を握っていた時代の総称で、鎌倉時代と室町時代のこと。
・近世:武家政権による統一支配が行われた時代の総称で、安土桃山時代後期から江戸時代までのこと。
・近代:幕末の近代国家形成期から第二次世界大戦までのこと。
・現代:大戦終結から現在にいたるまでのこと。

大きな時代の流れの中で、「なぜ」「誰が」「いつ」「何を」「どこで」「どうやって」主要な出来事が発生したのかを簡単に説明できるようになるまで年表をじっくり眺めるのがおすすめです。

日本史の年号の語呂合わせは大学受験でも有効か

前述したように、受験生にとって覚えるべき重要な「年号」はそこまで多くありません。もちろん、先ほど述べたように出来事が「いつ」発生したかを理解しておく必要はありますが、前後の出来事と「西暦何年代か」あるいは「何世紀か」さえわかっていればほとんどの問題で正しい答えを選ぶことができます。


(平成30年度センター試験本試験「日本史B」より一部抜粋)

実際、この問題のように正誤問題の選択肢の中に年号が含まれていることがあります。この問題の正答は①ですが、仮に己酉条約が締結された年号を覚えていなかったとしても、徳川の時代の初期にこの条約が結ばれたことを理解していれば自ずとこの選択肢を選ぶことができるでしょう。

そのため、語呂合わせを使って年号を覚えるとするならば

・その時代の他の出来事との関連性があまりない出来事
・非常に重要で、その世紀(時代)のターニングポイントとなる出来事

の2つに絞って覚えることをおすすめします。

日本史受験の前にやっておくこと

詰め込み勉強をしないための勉強法の1つを解説してきました。ここでは、受験直前の対策を整理していきたいと思います。

ポイント1:通史を意識する
通史を意識することで、出来事が発生した順番を問う問題だけではなく正誤問題にも自信を持って対応することができます。また、論述問題では時代の大きな流れを説明させるものや出来事が発生した時代背景を論述させることがあるため、重要です。

ポイント2:近代史と現代史にも手を抜かず勉強する
日本史は昔の出来事の勉強であると思いがちですが、近現代は現在の社会に関連した理解しやすい時代です。苦手意識を持たず、他の時代と同様に丁寧に取り組みましょう。

ポイント3:「似ているけれど違う」単語の違いを説明できるか確認する
出来事や事件の名前、あるいはある時代の役職など似ている単語が日本史にはいくつか登場します。そのような単語に対して曖昧な理解のまま試験に臨むと、正誤問題などで「あれ?どっちだっけ」とつまずいてしまう恐れがあります。 面倒臭がらずに、図を書くなどそれぞれの単語の違いを明確に理解できるような勉強をしていきましょう。

まとめ

日本史の勉強方法については、マクロとミクロを往復し「通史」を意識して取り組むことが重要です。また、知識事項に関しては、単語と時代や他の項目との関連づけを意識して覚えることで、暗記が楽になることもお伝えしました。 アウトプットを繰り返して、日本史を最初から最後まで隙間なく説明できるような「日本史マスター」を目指してくださいね。

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