【国公立・早慶】文系の大学受験で数学を選択するメリットとは?
文系の受験生の中には数学が苦手な人も多く、数学を必須としない大学や学部を選びたいと思う方もいるでしょう。
しかし、文系学科を「数学受験すると有利」という話を、受験生なら一度は聞いたことがあるかと思います。
今回は国公立文系と早慶などの私大文系で、数学を選択することのメリットについて紹介します。
国立文系は数学が必要不可欠
ほとんどの国立大学の文系学部では、センター試験で「外国語、国語、理科、数学、地理、歴史、公民」が課されるのが一般的です。
また、二次試験では外国語、国語、社会科目の3科目で受験できる場合が多く、数学が含まれる大学は少数派といえます。
公立大学に限っては7科目が必須なのは理系が多く、文系では数学が選択科目であるため、私立と併願する受験者が多い傾向にあります。
早慶などの私大で文系の数学受験するメリット
私大文系では国語、英語が必須科目で、数学と社会科が選択科目である大学が多くあります。
選択科目とはいえ、文系入試で数学が含まれているのは、次のようなメリットがあることが考えられます。
合格できる可能性が高くなる
数学が苦手な受験生の多くは社会科科目を選択するため、必然的に数学の受験者数が少なくなります。
つまり、平均点も低くなり、数学で高得点が取れなくても合格しやすいのです。
また、慶応の文系では数学受験者(A方式)を優遇しており、社会科科目を選択(B方式)するより募集人数が多いという特徴があります。
2018年度の経済学部ではA方式420名、B方式210名、商学部ではA方式480名、B方式120名と2~3倍もの開きがあるのです。
一方、早稲田では慶応のような優遇措置はないものの、数学の平均点が「60点中11点」と圧倒的に低いため、不利にならないよう点数調整が行われます。
つまり、平均点が高い社会科科目よりも、点数調整で平均点が低い数学の点数が上がることがあるのです。
国公立への併願と志望変更が可能に
文系で数学を勉強すると、国公立への併願や急な志望変更も可能になります。
志望校がなかなか決まらない、模試の結果から志望校を変更したいという場合もあるでしょう。
数学を勉強していると志望校選びに柔軟性が生まれ、自分自身の新たな可能性も広がるはずです。
入学後の授業で役立つ
経済学部、経営学部を志望する場合、数学の知識があると入学後にとても役立ちます。
経済学部の統計学やミクロ経済学では、一次関数や方程式、ベクトルや微分積分といった数学の知識を使う場面があります。
大学から学ぶ数学の知識もありますが、基礎的な高校数学の知識がないと授業についていけず、苦労する方もいるようです。
文系だからといって数学は必要ないと切り捨てるよりも、経済などのお金と直結している数学は学んで損はないといえるでしょう。